本図は室町時代中期以降の専門的絵仏師によって製作されたもので、同時代特有の素絹の上に金泥多彩で高野四社明神を描いている。構図は上下2段に2神ずつが描かれており、上段には団扇を持つ天女形の丹生(にぶ)明神と束帯姿で笏(しゃく)を持つ高野明神、下段には払子(ほつす)を持つ天女形の蟻通(ありどおし)明神と琵琶を持つ天女(弁財天)を描いている。本図は明治27(1894)年大阪の大谷六左衛門氏(芦辺町出身)が住吉神社に奉納したものである。 大きな地図で見る