岐宿町北端の低平な溶岩台地上にある厚い貝層の堆積をもつ貝塚である。 弥生前期および同中期にわたって形成され、岩礁性の貝類およそ50種、近海魚類、鹿などの陸獣骨を含んでいる。骨角器が若干出土しており、不完全ながら人骨も出土している。貝塚周辺には住居跡も認められており、長期間にわたる定住と漁労生活のあとをよくとどめている。 出土土器からすれば、北部九州の文化圏内にあったことが考えられるが、縄文時代の伝統である海洋依存の生活実態をとどめた地域性をよく物語っている。 大きな地図で見る