2基の墓碑が並立し,向かって右側の寛永20(1643)年銘の墓碑正面には,円の中に梵字と考えられる文字が彫り込んである。また,向かって左側の墓碑には,正面の自然石の平坦な部分に花十字紋を平彫りし,その下に方形のかこみを彫り,その中に「元和七年一瀬志ゅ阿ん(ジュアン)」と縦書2行に分けて刻んである。この2基の墓碑は,従来,個人の住居敷地内に存在していたもので,昭和37(1962)年に県指定史跡として指定されていたが,平成12(2000)に所有者から町へ寄贈され,改めて県指定有形文化財として指定された。町は2基の墓碑を現地へ移設し,保存・公開に努めている。大規模なキリシタン弾圧が行われた大村藩領内に現存する数少ないキリシタン墓碑として資料的価値が非常に高い。右:寛永20年銘墓碑左:元和7年銘墓碑
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