佐藤家住宅は、長崎湾西側海岸近くに位置する。東西方向の道路に北面する主屋は、木造2階建で立ちが高い。隣地境界に接する東側に煉瓦造りの防火壁を立ち上げる点に特徴がある。伝統的な木造に煉瓦造りを巧みに取り入れた珍しい明治中期の住宅建築である。別棟は母屋の南側に建つ離れで、石造りの1階部分の上に木造の2階部分がのる形の建物。附属屋は、母屋の南西にあり、石塀付きの木造平屋建である。石造倉庫は砂岩を積んで外壁とし、軒蛇腹と妻壁には扁平な形状の「コンニャク煉瓦」とよばれる煉瓦を積む。
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