三菱重工業(株)長崎造船所は、徳川幕府により安政5年(1858)に建設された長崎溶鉄所以来、我が国の造船産業の黎明期から続く造船所である。
「150トンハンマーヘッド型起重機」は英国マザーウェル・ブリッジ社から輸入され、明治42年(1909)12月、三菱造船所(現三菱重工業(株)長崎造船所)飽の浦の艤装岸壁に設置された。昭和20年8月9日の原爆投下により被害を受けたが、その後、昭和36年(1961)、現在の水の浦岸壁に移設 された。その間、船舶エンジン、船舶プロペラ、船用ボイラーや艤装類、陸用原動機の積み出しに稼働を続け、現在に至っている。
その大きさは、全高が62m、ジブ(クレーン腕の長さ)が73mである。
「150トンハンマーヘッド型起重機」は、三菱重工業(株)長崎造船所の歴史を代表する構造物であるとともに、我が国の造船産業の近代化を支えた貴重な歴史的構造物。
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