【フォト巡礼】安満岳で神仏と習合して(その5)

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【フォト巡礼】安満岳で神仏と習合して(その5)

禁教時代、キリシタンたちは役人の厳しい探索から逃れて潜伏し自らの信仰組織と形態を構築し密かに信仰を継続している中で、潜伏キリシタンが多く居たとされる平戸島西部地域の春日集落では布教時代に十字架が立ち教会があったとされる丸尾山の他に安満岳も対象に崇拝している。標高534メートルの安満岳には718年に白山比賣(しらやまひめ)神社が鎮座され、その後、山岳仏教の西禅寺も開山された神仏信仰の聖地とされている。布教時代には同仏教徒と多少諍いはあったが、禁教時代になって潜伏キリシタンたちは神仏と習合して崇拝するようになった。

掲載の写真は安満岳の白山比賣神社の参道を撮影した作品である。春日集落や生月島の潜伏キリシタンたちはこの参道を登って同神社に参拝した後で、その裏手にある自然石積上げ祠の「奥の院」様にオラショを唱えていたと言われている。尚、安満岳は世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の一構成遺産となっている。

  • 撮影日時:平成28年(2016年)4月27日 午後0時頃
    撮影場所:平戸市主師町
  • 撮影者:池田勉

※写真の著作権は撮影者にあります。著作権法によって認められる場合を除き、写真を利用することはできません。
※撮影者は被写体の人物や所有者に許可を取ったうえで撮影しています。教会堂内の写真撮影は基本的に認められていませんのでご注意ください。

長崎と天草地方のキリスト教関連歴文化遺産群ウェブサイト(おらしょ-こころ旅-)・フォト巡礼
より(毎週金曜日更新)

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