【おらしょ通信】 vol.330「湯にも地獄の物語」

このページを印刷する

【おらしょ通信】 vol.330「湯にも地獄の物語」 

冒険心をそそるショートアニメやユニークな島原手延素麺のCM、地元の人がナビゲートするグルメ番組など、いつの頃からか島原半島の魅力を発信する新たな切り口の映像に注目するようになりました。

どうやらその取り組みは映像だけにとどまらないようで、雲仙市では10月から興味深い企画がスタートしています。

その名も『湯にも地獄の物語』。雲仙地獄にまつわるちょっと怖くてミステリアスな昔話を聞きながら夜の地獄をめぐるというツアーです。

午後6時に出発し、提灯の明かりだけをたよりに歩くこと約1時間。暗がりに地獄の蒸気が立ち昇り、あたりに濃厚な硫黄の香りが漂うなか、道中4か所で和服姿の語り部と三味線奏者が登場し、男女の悲恋や妖怪話を臨場感たっぷりに紹介してくれるそうです。

ホームページをみるといかにも何かが起こりそうな雰囲気・・・。そしてページをどんどん下のほうへスクロールしていくと以下のフレーズが出てきます。

壱の巻 大叫喚地獄に聞こえる不思議な声

弐の巻 妖怪と和尚の地獄決闘やいかに!

参の巻 お糸の地獄は不倫地獄。モテる女の最後とは?

四の巻 キリシタンの拷問に怒った雲仙地獄。

かつて雲仙ではキリシタンに地獄の熱湯をかけて改宗を迫る拷問が行われましたからね。秋から冬へと向かうこの時期だけにますます背筋が寒くなってきます。

ツアーのあとは温泉に入ってゆっくりとくつろぐのもおすすめ! 期間は11月、12月、来年3月の第2、第4土曜日。くわしくはホームページをごらんください。

http://www.unzen.org/yunimojigoku/

 

(文:ヒラモトヨシノリ、イラスト:ナカムラタエ)

長崎と天草地方のキリスト教関連歴文化遺産群ウェブサイト(おらしょ-こころ旅-)・おらしょ通信(vol-330)
より(毎週月曜日更新)

このページの掲載元