蚊媒介感染症について

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 蚊媒介感染症とは、病原体をもった蚊に刺されることによって発病する感染症の総称です。世界的にマラリアやデング熱等の蚊媒介感染症は多く発生し、特に熱帯・亜熱帯地域で広く流行しています。
 日本では、日本脳炎が国内発生しています。

日本脳炎

 日本脳炎は、ヒトから直接ではなくブタなどの体内で増えたウイルスが蚊によって媒介され感染します。突然の高熱、頭痛、嘔吐などで発病し、意識障害や麻痺等の神経系の障害を引き起こす病気で、重症例では、後遺症を残すことや死に至ることもあります。
 流行は西日本地域が中心ですが、ウイルスは北海道など一部を除く日本全体に分布しています。飼育されているブタにおける日本脳炎の流行は毎年6月から10月まで続きますが、この間に約80%以上のブタが感染しています。
 以前は小児に発生していましたが、予防接種の普及などで減少し、最近では予防接種を受けていない高齢者を中心に患者が発生しています。
 より詳しい情報については、国立感染症研究所の日本脳炎のページをご参照下さい。

  • 感染経路:日本脳炎ウイルスに感染しているブタ・ウマ・鳥類を吸血した蚊がヒトを刺すことによって感染します。ヒトからヒトへの感染はありません。
  • 潜伏期間:6日から16日
  • 症状:数日間の高熱、頭痛、嘔吐などで発病し、急激に、光への過敏症、意識障害(意識がなくなること)、けいれん等の中枢神経障害(脳の障害)を生じる
  • 発病率:感染者およそ100人から1,000人に1人
  • 致死率:脳炎を発症した場合20%から40%(幼児や高齢者では危険が高くなります)
  • 治療:効果的な治療薬はないため、症状を抑える対症療法が中心となります。

感染予防

  • 蚊に刺されないことが重要になります。媒介蚊であるコガタアカイエカは夜間に活発になります。
  • 戸外で過ごす時は、長袖・長ズボンを着用し、肌の露出が広いサンダル履きは避けましょう。
  • 虫除けスプレー等を利用しましょう。
  • 屋外の水溜りを減らし、ボウフラの発生を防ぎましょう。

ワクチン接種

 日本脳炎ワクチン接種により、日本脳炎の罹患リスクを75から95%減らすことができると報告されています。
 日本脳炎ワクチンは、定期予防接種が行われています。成人は任意接種することができます。

対馬における日本脳炎ウイルス調査

  1. 目的:平成28年9月に対馬保健所管内で発生した日本脳炎感染症の究明のため媒介蚊であるコガタアカイエカの発生状況を把握する。
  2. 実施主体:長崎県(対馬保健所、環境保健研究センター、医療政策課)
  3. 協力機関:長崎大学熱帯医学研究所
  4. 調査地点:対馬市内の4地点
  5. 調査期間:平成29年5月から9月、毎月1回
  6. 調査方法:ドライアイストラップ法およびライトトラップ法による蚊の捕獲、ウイルス調査

日本脳炎感染源調査

 県では日本脳炎の流行予測を目的として、毎年7月から9月の間に日本脳炎ウイルスの増幅動物であるブタのウイルス感染状況を調査しています(諫早市のブタ10頭×8回)。
 例年、ブタからの日本脳炎ウイルス抗体の検出またはウイルス検出に基づき、注意喚起情報をお知らせしています。

関連リンク

デング熱

 デング熱は、デングウイルスが感染して起こる急性の熱性感染症です。デングウイルスに感染した蚊にヒトが刺されることによって感染します。ヒトからヒトには感染しません。症状は1週間程度で回復し、重症化することは稀です。蚊に刺されてから3日から7日程度で高熱のほか、頭痛、目の痛み、関節痛等を発症します。2014年には、関東地域を中心に162件の国内感染例が報告されました。

  • ヒトからヒトに直接感染するような病気ではありませんが、蚊による媒介を防ぐためデング熱患者が蚊に刺されないように注意する必要があります。
  • 海外の流行地域に渡航される方も蚊に刺されないようにすることが重要です。
  • 感染経路:デングウイルスをもった蚊(ヒトスジシマカ)に刺されることから感染します。ヒトから蚊、蚊からヒトに感染します。ヒトからヒトへの感染はありません。ヒトスジシマカは日中に活動が活発です。
  • 潜伏期間:2日から15日(多くは3日から7日)
  • 主な症状:発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感が主症状であり、上気道症状、消化器症状を呈することもあります。発熱は、2日から7日間続くことが多く、皮膚の発疹を伴うことも多いです。ごく稀に重症化し、発熱後、ショックと出血傾向等の症状が出現することもあります。
  • 治療:効果的な治療薬はないため、症状を抑える対症療法が中心となります。

感染予防方法

 有効なワクチンはないため、特に蚊との接触を避けることが重要になります。

  1. 長袖、長ズボンを着用し、素足でのサンダル履き等は避ける。
  2. 虫よけ剤の使用等によって、屋外だけでなく屋内でも蚊に刺されないように注意する。
  3. 室内の蚊の駆除を心がける。
  4. 蚊幼虫の発生源(不要な水たまり等)を作らないようにする。

関連リンク

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