長崎県

少雨に伴う農作物等の技術対策


2017年6月19日更新

 

  少雨に伴う農作物等の技術対策について、農産園芸課技術普及班から発表されましたのでお知らせいたします。

  詳しくは、こちら(内部サイトへ異動します)をご覧ください。

 なお、長崎県央地域における技術対策は、次のとおりです。

1.水稲

【共通事項】

節水対策

  •   干ばつの影響を受けやすい水田ではなるべく深耕するとともに、代かきをていねいに行い、水持ちをよくしておく。

  •   間断潅水や飽水管理、走水潅水の節水管理に努める。

  •   溜池や用水路等水利施設を整備し漏水防止に努める。

  •  常時、貯水量を把握し、用水の絶対量が不足した場合は受益者の話し合いにより計画的配水に努める。(すべての水田に同時排水でなく、区域を決め順々に排水する)

  •   ほ場の漏水対策を徹底する。最低必要量の走水により亀裂の発生を防ぎ、もし亀裂を生じた場合は田面を軽く削って亀裂を埋めるか、降雨や水が入り次第に軽く中耕して亀裂を埋める。特に畦畔の漏水防止を徹底し、付近の青草を刈って敷く。

用水確保対策

  • 地下水を利用できる場合はボーリング水や井戸水を確保する。

  •  河川水の利用を検討し、ポンプの台数や設置場所を検討しておく。

  •  還元潅漑(排水の循環利用)を工夫する。

 

干害事後対策

  • 稲が枯死する可能性が大きい場合や移植できない可能性が高い場合は、必ず農業共済組合と連絡をとり、代替作物を検討する。

 

【作期別事項】

 (1) 早期水稲

  •   本田において最も干害の大きな時期は水稲の出穂前10日から15日の生殖細胞減数分裂期、出穂開花期に続き20日から25日の幼穂形成期の順である。この時期は、湛水または湿潤状態を保つようにする。
  •   病害虫防除に留意する。用水不足はいもち病多発の要因となるので、発生した場合は、防除を徹底する。

 

(2) 普通期水稲

1)育苗対策

  • 本田の水不足で田植えが予定より遅れて苗が老化した場合は、葉先を切除など苗の徒長・むれを防ぐ。また、箱あたり窒素0.5グラム程度の追肥を行い、葉や根の機能維持を図る。
  •  著しく田植えが遅れることが予想される場合は、晩植限界時期までに移植できる範囲内で早目に追播するなど、苗の確保に努める。

 

2)本田管理

  •   田植えが遅くなる場合には、高温時の除草剤の使用は薬害が発生しやすいので注意する。技術者と相談の上薬害の少ない剤を用いるか、または初期剤の使用は取り止め、中後期除草を早めに手配する。
  •   茎葉の過繁茂により蒸散量が多くなるため、基肥施用量を控えめにし、生育を見ながら追肥を行う。また、田植えが遅れた場合は、穂数確保のため密植に心がける。
  •   蒸散量を抑えるため、早めに中干しする。ただし、強い中干しは田面の亀裂が大きくなりその後の湛水が困難になる恐れがあるので注意する。また、節水管理には田面の溝切りが有効なため、中干し開始時に作溝する。

 2.野菜

【共通】

  •   株元に敷わら、敷草を十分に行い、土壌の乾燥防止に努める。
  •  土壌乾燥が激しい時の中耕除草は避ける。実施する場合は、表面のみ軽く削る程度にとどめる。

  •  施肥(追肥)は固形肥料では吸収されにくいので、液肥をうすく施す。

【いちご】

  •  かん水が少ないと、苗の充実不足となるので十分なかん水を行う。

  • ハダニの発生に注意し、適期防除に努める。

 【アスパラガス】

  •   乾燥防止のため、株元を中心に堆肥を施用する。又、可能な限りかん水を行う。

  •  乾燥条件により、スリップスやヨトウムシ類等の害虫の発生が多くなるので防除対策が遅れないように留意する。

 【しょうが】

  •  敷わら、敷草を十分行い、乾燥防止に努める。

 

 3.果樹 

【共通事項】

  •  敷わら、敷草を行い、土壌水分の蒸散防止に努める。

  •  極力かん水を行い、干ばつの被害を防止する。特に幼木はこまめなかん水を行う。

  • 土壌水分の発散を防ぐため、草刈を行い、刈り取った草は樹冠下に敷く。

  • 干害の程度に応じ、摘果(摘房)等を行い、樹体への負担軽減をはかる。

  • ハダニ、サビダニ等の発生に注意し、適期防除に努める。

  • 薬剤散布は、早朝の涼しい時間帯に行う。

 

 【みかん】

  •  かん水後または降雨後に樹幹下に敷わら、敷草を行い土壌水分の蒸散防止に努める。なお、極早生はシートマルチ被覆する。

  •  ハウスみかんでは、寒冷紗の被覆やクレフノンを天井ビニールに吹き付け、ハウス内の温度を下げるように努める。

  •  ハウスみかんでは、夕方に適度の葉水、かん水を行い、樹勢の低下を防ぐ。

  •  現在、収穫中のハウスみかんは、早朝の涼しい時間帯に収穫し、収穫後は果実の鮮度保持に努める。

 

【びわ、落葉果樹全般】 

  • かん水を行い樹勢の低下を防ぐ。

  •  敷わら、敷草を行い、土壌水分の保持に努める。

     

4.茶 

  • 茶園の外周およびうね間の土壌管理として、浅耕、または敷わらや敷草等を行い地表面からの水分蒸散を防ぐ。

  •  茶樹の株元から株内への頻繁なかん水に努める。かん水は朝夕の涼しい時間帯に行う。

  •  深耕・裾刈り作業を中止する。

  •  既に落葉等の被害を生じ始めた茶園では、かん水時に肥料を溶いて、液肥として株元に施用する。ただし、多肥になると根の活性を弱めるので注意する。

  • クワシロカイガラムシ、カンザワハダニ、チャノミドリヒメヨコバイ等の害虫発生に注意し、適期防除に努める。薬剤散布は、早朝の涼しい時間帯に行う。

     

5.花き

  •  ハウス内が著しく高温になる場合は、可能な限り妻面、側面、谷部を極力開放し、風通しを良くする。また遮光資材被覆や循環扇の利用等により降温対策を行う。

  • ヨトウムシ類、ハダニ類、立枯れ病等の発生に注意し、適期防除に努める。

  •  薬剤散布は、朝夕の涼しい時間帯に行う。

  •  露地栽培の小ギク、ホオズキ等については、夕方などの涼しい時間帯にかん水する。また、マルチ栽培を実施していない圃場は敷わら・敷草を行い、土壌水分の蒸散防止に努める。

  • カーネーション苗が定植後に枯れた場合は、補植苗を移植する。

  •  次作以降、圃場へのかん水が困難な場合は、かんがい用水の確保が可能な圃場での栽培やかん水施設の整備を検討する。

 

  6.畜産

 【飼料作物】

  •  干ばつの被害で正常な生育が期待できない場合は、早目に刈り取り、乾草、サイレージとして、貯蔵して利用する。ただし、ソルガムが草丈1メートル未満の場合は、給与しない。

  •  幼植物の時期に干ばつ状態がつづく時は、かん水を必要とするが、一度行うと、中断により枯死する事があるため、生育が安定するまで、かん水を継続する。

  •  干ばつ状態が続くと、アワヨトウ、アブラムシ等の害虫が異常発生することがあるので、早期発見と防除に努める。食害被害の進度が著しい場合は、早急に刈り取り作物被害の軽減を図る。

  •  ソルガムの遅播き等で今後の生育が期待できない場合は、再播種を行うか、青刈ヒエ類を作付ける。

  •  放牧地等草地については、過放牧、過度の低刈りや短い間隔での刈り取りを避け、貯蔵養分の消耗を軽減して草勢の維持に努める。

【家畜】

  •  飼養密度の緩和や、畜体等への散水・散霧により、家畜の体感温度の低下を図るとともに、換気扇等による送風、換気、寒冷紗やよしずによる日除け、屋根裏への断熱材の設置及び屋根への消石灰の塗布等、畜舎環境の改善を図る。

  • 良質で消化率の高い飼料及び清浄で冷たい水を給与する。

     

 

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