令和6年度ながさき農業オープンアカデミー~第3回講座(令和6年9月24日)~ |
台風接近の影響により延期した第3回講座を、令和6年9月24日(火)、県央振興局を主会場、各振興局をサテライト会場として開催しました。
講義では、(株)ファーム・サポーターズ・ラボ 代表取締役 岡部由美子氏より、前回の振り返りを行いながら、経営戦略の立て方についてガイダンスがあり、収益性を高くする要因を見つけることが大切で、自分や自分の農業を「商品」として捉える視点を持ち、自らの経営の強みと弱みを知り、外部環境の変化に敏感に反応しながら戦略を立案していくこと、さらにポイントとして計画の実現に向け、戦略とは、するべきことを明らかに、何をしないかを選択することなど、計画を作成するためさまざまな視点のとらえ方について講義がありました。
今回の基調講演は、群馬県中之条町から(有)田村農園 代表取締役 田村一秀氏を講師に迎え、「行政、JAを巻き込む地域振興へ~ぐんまフロントランナー養成塾 卒業生のチャレンジ」と題した講演がありました。
田村氏は社会人を経てH12に親元就農、加工(干し芋生産)に挑戦し、現在は9haで生産しているさつまいもを原料とした干し芋「いもっ娘」は、地元農協の直売所や道の駅、スーパーで大人気となっています。
就農のきっかけは干し芋生産の挑戦に加え、価格が決められない農業から価格を自身で決められる農業を行いたいこと、また、愛着ある地元で何か地域が活性化するような貢献をしたいと強く思ったこともきっかけだそうです。
講演では、自分の農園の経営のみでなく、地元の農業を知る、農業の方向性を感じるためJAの役員も務められ、JAと組合員の架け橋として尽力、また、NPO法人中之条コネクトを設立され、経営主、JA役員、NPO理事長として地域・農業・仲間を結びつけていくこと、地元全体に利益が出るように心がけているという言葉が強く心に残りました。
また今回の講座では、講座修了生2名から現在の経営状況について説明がありました。H30年度修了生 楠元航平さん(長崎市)は、規模拡大の考え方、作成したマニュアルの実践によるいちごの単収の大幅な向上への取り組みを、また、H29年度修了生 開田聖剛さん(大村市)からは、トルコギキョウを中心とし、1本1本管理を徹底した高品質・高収量農業経営を方針とした経営の状況の説明がありました。修了生2名の取り組みに受講生は大いに刺激を受けていました。
次回の第4回講座では、これまでの講演やグループワークで学んだことを取り入れながら、今後の自身の経営計画を作成していきます。(研修部職員)
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(有)田村農園 代表取締役 田村 一秀 氏 (行政、JAを巻き込む地域振興へ~ぐんまフロントランナー養成塾 卒業生のチャレンジ)
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田村農園生産の干し芋の試食 (さつまいも2品種の味や食感の比較を皆で行いました) |
講義 (株)ファーム・サポーターズ・ラボ 代表取締役 岡部 由美子氏 (実行計画、経営計画作成)
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講義 長崎市 楠元 航平氏(H30年度修了生、いちご) |
講義 大村市 開田 聖剛氏(H29年度修了生、花き) |