研 修 部  

令和4年度ながさき農業オープンアカデミー ~第3回講座(令和4年9月15日)~
  令和4年9月15日(水)、島原振興局を主会場、各振興局をサテライト会場とし、第3回講座を開催し、28名の参加がありました。  

基本講座では、(株)ファーム・サポーターズ・ラボ 代表取締役 岡部由美子氏より、前回の振り返りを行いながら、経営戦略の立て方についてガイダンスがあり、その中で、経営環境が大きく変わる現在、自らの経営の強みと弱みを知ること、脅威やチャンスといった外部環境の変化に敏感に反応しながら戦略を立案していくことを学びました。

さらにポイントとして経営計画の実現に向け、情報(新聞、交流会、SNSなど)を集め、その情報が質の高いものであるか判断する力を養う重要性など、経営計画を作成するための、さまざまな視点のとらえ方について講義いただきました。 

また、今回の基調講演では、愛知県碧南市から鈴盛農園代表 鈴木啓之氏を講師に迎え、「事例から学ぶ~地域の仲間とともに挑む新たな取り組み~」と題しご講演いただきました。鈴木氏は自動車関連企業のゼネラルマネージャーから、結婚を契機に、25歳の時全く経験のない農業の世界に参入されました。

就農後しばらく、知識や技術も乏しく悪戦苦闘されましたが、経営を成り立たせていくためには、技術向上はもちろん、販売する価格は他人ではなく自分が決める、自分のブランドを確立することを決心、そのため数多くの農家へ足を運び、技術向上や人とのつながりの重要性を実感、現在、常時5人を雇用、3.5 ha の畑で栽培したスイートキャロット、カラフルなにんじんを直売で販売されています。

講演では就農後の失敗談や苦労話を受講生のために話していただきましたが、多くの失敗でリカバリーの方法を学ぶことができ、ゴールを明確にしていたことで、歯を食いしばり苦労と思わず取り組めたこと、また、ラジオなどのメディア出演や、日本4Hクラブ会長への就任、国会の場で意見を述べるなど、「農業をカッコよくするための活動」にも積極的に取り組んだことなど、受講生は目標やそれまでの行動を熱く語る講師の話を深く聞き入っており、大いに刺激を感じたようです。 

 次回の第4回講座では、これまでの講演やグループワークで学んだことを取り入れながら、今後の自身の経営計画を作成していきます。(研修部職員)
 (株)ファーム・サポーターズ・ラボ 岡部氏  講義「経営分析」、「経営戦略を立てる」、「計画を管理する」
鈴盛農園代表 鈴木氏 講義「事例から学ぶ~地域の仲間とともに挑む新たな取り組み~」
 
 鈴木氏の体験をもとにした講義に受講生から講師へ質問
 
 グループワークで自分のこれからの戦略立案について考えを整理