国内におけるランピースキン病の発生について

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 令和6年11月6日、福岡県の乳用牛飼養農場において国内では初めてとなる「ランピースキン病」の発生が確認され、これまでに福岡県の19農場及び熊本県の3農場で発生が確認されています。本病は近年アジア全域で感染が拡大しているウイルス感染症で、症状として、全身(特に頚部・背部・外陰部など)に数個から数百個の大小様々な結節が観察されるほか、食欲不振、発熱、泌乳量減少などが観察されます。本病は、蚊、ハエ、ダニなどの節足動物を介した伝播や、感染した牛の移動により感染が拡大し、血液を介して感染するとの報告もあります。届出伝染病であり、万が一発症した場合には当該牛の生乳出荷自粛や隔離が必要となることから、日頃から(1)殺虫剤や粘着シートによる害虫対策、(2)導入等移動時の隔離・観察の徹底、(3)畜舎内の清掃や使用器具の消毒による侵入防止対策が重要となります。

 また、これまでの発生状況から、感染ルートとしてサシバエ等が車両に付着し又は車内に侵入することによって他の地域に運搬された可能性も指摘されています。このことから、農場内における吸血昆虫防除対策として、(1)成虫の駆除・殺虫、(2)幼虫の発生源や堆肥置場周辺等へのIGR剤の散布、(3)牛舎周辺の草刈り、(4)農場への入退場時における畜産関係車両の洗浄・消毒及び車体や車内への殺虫剤散布、(5)衛生管理区域専用の衣服及び靴の着用、(6)農場内で使用する器具等の清掃・消毒について徹底をお願いします。

 引き続き毎日の健康観察を徹底し、本病を疑う臨床症状を観察した場合には家畜保健衛生所に連絡をお願いします。

 なお、福岡県におけるワクチン接種牛には、福岡県からワクチン接種証明書が発行されますので、ワクチン接種牛を売買、市場出荷、と畜場出荷等の搬出の際には接種証明書を搬出先に必ず受け渡すようお願いします。

★国内におけるランピースキン病の発生について(R7.5月現在)[PowerPointファイル/267KB]

ランピースキン病対策のポイント[PDFファイル/1MB]

(別添:県北家保)ランピースキン病農場外拡大防止リーフレット[PDFファイル/276KB]

ランピースキン病に関するQ&A[PDFファイル/336KB]

 

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