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長崎は、港から生まれ、港とともに栄えてきたまちです。しかし、これまで港やウォーターフロントを魅力あるまちづくりに十分活かしておらず、県民や観光客が、港に近づいて水辺の雰囲気を楽しみ、憩うことができる空間がありませんでした。
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このため、長崎県では、先行的プロジェクトとして常盤・出島地区に長崎の新しい顔となるような水と緑の空間を整備するなど、港からの都市再生に取り組んでいます。
常盤・出島地区
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当地区は、人々が集い憩える長崎の新しい顔となる親水空間の整備等を進め、埋立によって生じた用地に、長崎の都心部に不足している緑地・広場等のオープンスペースを確保する目的で、「長崎水辺の森公園」を整備しました。
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さらに、この公園に隣接する「長崎県美術館」が、平成17年4月23日に開館しました。
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既設面積は46,630平方メートルで、埋立面積は106,820平方メートルです。合計面積は153,450平方メートルになります。
長崎水辺の森公園(平成16年3月27日開園)
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公園の名称「長崎水辺の森公園」は、一般の方々から募集して名付けました。
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いろいろなイベントに利用できる広場、人々が水と親しめる場所や、花木が迎えてくれる豊かな緑地空間をつくり、この場所が長崎の新しい顔となるよう整備しました。
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公園の整備にあたっては、平成10年度以降、計画を全面的に見直し、整備を進める中で平成12年度に、良好な都市景観を形成するための仕組みとして、全国でも先進的な「環長崎港地域アーバンデザインシステム」を構築し、そのかなめとして日本を代表する専門家からなる「アーバンデザイン専門家会議」を設置して、公園の風景づくりから樹木一本一本の選定まで、専門家の方々のアドバイスをいただき、全国や後世の人々に誇りうる臨海公園を造ろうという意気込みで取り組みました。
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このように、景観を重視して整備した「長崎水辺の森公園」は、平成16年度において、Gマークで有名なグッドデザイン賞の選定で高い評価を得、建築・環境部門の金賞を受賞しました。審査委員からは「子供から大人まで楽しめるように配慮された質の高い空間。また、年月の経過によって、水辺をそなえた豊かな森の公園となるように計画されており、時間までもがデザインされている」と高く評価されました。
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この公園は、散歩やピクニックなど静かな憩いの場としての利用の他、「長崎帆船まつり」や「ながさきみなとまつり」などのイベントにも利用されていますが、このような大きなイベントだけでなく、音楽やダンスなど県民の皆さんの表現の場、発表の場としても利用することができるように野外劇場などの施設をつくっています。皆さんの創意工夫を活かした利用が広がっていくことで、この公園がさらに素晴らしいものになることが期待されます。
長崎水辺の森公園のコンセプト
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新しい長崎の将来を感じさせる空間の創造
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自然との共生を体感できる場の創造
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季節の変化を感じさせる風景づくり
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長崎水辺の森公園の主な施設
大地の広場(約2.5ヘクタール)
森を背景とした広い芝生広場、野外劇場などからなる広々としたスペースです。ゆっくりとした時間を過ごすことができます。
水の庭園(約1.2ヘクタール)
湧水を使った噴水やせせらぎ、ヨシの生える小さな入江があります。子供たちに人気のスポットです。
水辺のプロムナード(約2.8ヘクタール)
出島からグラバー園方面へと続く国道沿いにあり、季節ごとの花木を楽しみながら散歩ができる遊歩道、運河をのぞむミニ野外劇場、レストランなどがあります。
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- 長崎水辺の森公園のホームページでくわしく見ることができます。
長崎県美術館(平成17年4月23日開館)
この地区の運河をはさんだ敷地9,981平方メートルに新しい県立美術館を建設しました。
優れた美術品の鑑賞・創作活動・作品発表などの場として、県民が気軽に利用でき、新たな長崎文化を創出する美術館をめざします。
長崎県美術館のホームページをくわしくご覧いただけます。
交流拠点用地(約2ヘクタール)
平成11年3月に知事へ提出されたアーバン構想推進会議の提案を踏まえ、周辺の開発動向等も視野に入れながら民間の優れた開発につなげるよう検討を進めています。
県民の皆さんや県議会、有識者の意見をふまえ、交流拠点用地にふさわしい活用分野や良好な景観形成のための枠組みなどを盛り込んだガイドラインを平成16年1月に策定しました。
当面、全体の3分の2程度は広場として利用し、残り約8千平方メートルについては、経済情勢・雇用情勢を改善するため、雇用力の高い企業を誘致することとし、全国公募の結果、平成16年3月に保険業界大手のAIGグループ(現メットライフアリコ)の進出が決定しました。
残地については、今後もガイドラインに沿って用地の活用を図るとともに、イベント開催など暫定的な活用についても進めていきます。
出島ワーフ(「ワーフ」は埠頭、波止場の意味)
出島岸壁背後には、港らしい雰囲気をもった賑わい空間として出島ワーフ地区の整備を図ることとし、地元民間企業による開発会社(株)長崎出島ワーフにより臨海型商業施設「長崎出島ワーフ」が平成12年4月に開業しました。
また、前面はボードウォーク等を整備し、親水性のある岸壁として生まれ変わりました。さらに、この地区の駐車場として、県営出島駐車場を平成12年4月に供用開始しました。
長崎出島ハーバー
出島岸壁に長崎出島ハーバーが完成し、来訪者が長崎市中心部に海からも行けるようになるとともに、県民が都心から海洋レジャーに出ることができる場所になりつつあります。
- 小型浮桟橋2基
- 平成14年5月供用開始
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プレジャーボート(10メートル級以下)24隻の一時係留施設
岸壁、道路等の整備
当地区の先端部には、観光船用岸壁を整備し、海による交流機能をもたせています。
- 観光船用岸壁
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平成11年度供用
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- 官公庁船用岸壁
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平成12年度供用
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- 常盤・元船臨港道路(大波止橋から税関前区間)
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平成11年度供用
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松が枝地区
松が枝国際ターミナルビル(平成22年3月26日供用)
近年、クルーズ客船が年々大型化していることを受け、国内初となる10万総トン級岸壁の整備に着手し、平成21年3月に本格的に運用を開始しました。
また、国際ゲートウェイ(玄関口)機能を強化するため、平成22年3月には松が枝国際ターミナルビル、平成24年8月には第2ビルが完成しました。
長崎港松が枝国際観光船埠頭は、平成22年度のグッドデザイン賞を受賞しました。
ご利用については、長崎港ホームページでくわしくご覧いただけます。
- 松が枝国際ターミナルビル
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平成22年3月供用開始
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- 松が枝国際ターミナル第2ビル
- 平成24年8月供用開始
元船地区
当地区は内港地区の人流・物流をここに集約することとし、北側を物流(貨物バース)、先端部をフェリー、南側の浮桟橋はジェットフォイル、沿岸航路の発着用として整備しました。また、港内・軍艦島遊覧船も就航しています。
また、中央には複合商業施設「夢彩都」が立地しています。
既設面積は30,190平方メートルで、埋立面積は46,080平方メートルです。合計面積は76,270平方メートルになります。
- 旅客ターミナルビル(A棟)
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平成7年11月供用開始
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- B棟上屋(倉庫)
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平成7年1月供用開始
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- C棟上屋(倉庫)
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平成9年6月供用開始
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- ドラゴンプロムナード(C棟上屋屋上部)
- 平成10年4月供用開始
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倉庫(C棟上屋)の屋上部を利用して、市民が憩い、集い、イベントができる展望プロムナードとして整備しました。
長崎駅周辺地区
当地区は、JR在来線及び新幹線駅舎、駅前広場、バスターミナル等のターミナル拠点等として整備する予定です。
この地区の再開発は、九州新幹線西九州ルート、JR長崎本線連続立体交差事業、長崎駅周辺土地区画整理事業、新県庁舎建設等との調整を図りながら進めていく必要があります。
JR長崎本線連続立体交差事業については、松山町から尾上町まで約2.5キロメートルの鉄道を高架化することにより4箇所の踏切をなくし、市内の都市交通の円滑化を図るために工事を進めています。また、長崎駅の新駅舎についても景観や眺望に配慮した駅舎になるよう検討が進められています。
長崎駅周辺土地区画整理事業については、連続立体交差事業等により約150メートル西側に移動する新駅舎と駅前商店街やまちなかとの連携強化を図り、交流人口の拡大効果とまちの賑わいにつなげるために、長崎市により事業が進められています。
長崎港港奥部(長崎魚市跡地)地区
当地区には、平成29年度に長崎県庁舎(行政棟、議会棟)県警本部棟、駐車場棟が完成しました。
また、防災緑地としての機能を持つ「長崎漁港防災緑地(おのうえの丘)」も完成しました。
環長崎港地域及び地域周辺の交通基盤整備
- 都市計画道路浦上川線(地域高規格道路)
- 延長3.3キロメートル
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平成22年11月21日全線供用開始
- 九州横断自動車道(長崎ICから長崎多良見IC)
- 延長11.3キロメートル
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平成16年3月27日供用開始
- ながさき出島道路(長崎市新地町から早坂町)
- 延長3.4キロメートル
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平成16年3月27日供用開始
- 女神大橋(長崎市大浜町から戸町)
- 延長4.0キロメートル
- 平成17年12月11日供用開始
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