島原半島ユネスコ世界ジオパーク

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島原半島ユネスコ世界ジオパーク  

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 「島原半島ユネスコ世界ジオパーク」は、2009年8月22日に日本で初めて認定された世界ジオパークです。
 長崎県の南東部に位置している島原半島ユネスコ世界ジオパークは、雲仙火山が形づくる景観と、火山がもたらす恵みが見どころです。島原半島は、雲仙普賢岳の平成噴火をはじめ、有史以降3度の噴火にともない大きな災害に見舞われてきましたが、その度に力強く復興を成し遂げてきました。
 「なぜ人は活火山のふもとに住むのか」。それは火山の恵みである肥沃な土壌が育んだ農作物、とめどもなく湧き出す湧水、それぞれ泉質の異なる雲仙・小浜・島原温泉、変化に富んだ美しい景観など、数知れない火山の恩恵を受けてきたからです。島原半島は「火山とともに歩んできた人の暮らし」を十分に味わうことができるジオパークです。

 ジオパークでは、見どころとなる場所をサイトと呼び、保全の取り組みをしながら、教育・観光などで活用しています。
サイトは、大きく3種類に分けられ、地質や地形の見どころを「ジオサイト(地質・地形サイト)」、生態系の見どころを「自然サイト」、文化・歴史の見どころを「文化サイト」としています。
 
 現在(2022年4月時点)、96箇所がサイトとして選定されており、その中から主なものを紹介します。

島原半島の主なサイト

(1)ジオサイト(地質・地形サイト)

 ●平成新山

1.平成新山

 平成2(1990)年、雲仙普賢岳が198年ぶりに噴火しました。
約5年間続いた噴火では「溶岩ドーム」と呼ばれる粘り気の強いマグマが山頂付近で固まったため、その一部が崩れて火砕流がくり返し発生し、大きな災害をもたらしました。溶岩ドームからなる平成新山は、標高が1483mあり、長崎県では最高峰の山です。平成16(2004)年には国の天然記念物に指定されました。

 ●早崎半島の玄武岩露頭

2.早崎半島

 早崎半島の海岸沿いには真っ黒い溶岩の大地が見られます。これは島原半島の誕生に関わる約430万年前の火山噴火がつくったもので、粘り気の弱い玄武岩質の溶岩流が流れた様子が観察できます。

 

 ●両子岩(ふたごいわ)

3.両子岩

 約150万年前の火山活動でできた火山が、長い年月をかけて山のすそ野が波の力でけずられ、人の顔のようになった岩の塔。地域の人からは「岸信介岩」や「モアイ像」等と呼ばれ、親しまれています。


(2)自然サイト

 ●霧氷沢

4.霧氷沢

 かつては普賢岳を刻む谷で、平成新山の成長により谷は一部閉塞しています。谷筋にあるこの場所は、日陰になりやすいため、気温が下がりやすく、「霧氷」(過冷却された霧粒が風で木に吹き付けられ、その刺激で氷となったもの)が見られやすいところです。

 

 ●アコウ群落

5.アコウ群落

 
 クワ科イチジク属の常緑高木。「気根」と呼ばれる幹から幾本の長い根を地面に向かって下ろすのが特徴です。防潮、防風林の役目を担うことにくわえ、気根が家の周りにある石垣に絡みついて、石垣が崩れるのを防ぎ、地域の人の暮らしを助けています。また、早崎港周辺のアコウは群生状況が見事で、海岸集落の景観ともよく調和しています。


(3)文化サイト

 ●原城跡(世界文化遺産)

6.原城跡(世界文化遺産)

 江戸時代に「島原・天草一揆」の戦いがあった場所。原城がたてられた台地の上には、約9万年前に熊本県の阿蘇山から流れてきた火砕流の地層が、もともとあった地層の上に高さ約15m堆積しました。阿蘇山の噴火の凄さを物語る場所です。

 

 ●上岳・下岳集落の棚田

7.岳の棚田

 千々石川の豊富な水量を利用して耕作された「日本棚田百選」にも認定されている棚田。地すべりなどの土砂が、谷を埋めて緩やかな斜面をつくったところに、地域の人たちが丹念に石を積み上げ、棚田を築きました。

サイトマップ

島原半島ジオパークサイトマップ
 島原半島ユネスコ世界ジオパークのサイトマップです。
(※クリックすると、拡大されたサイトマップをご覧になれます。)
ジーオくん

島原半島ユネスコ世界ジオパークのあゆみ

月日 内容
2008年

5月28日

日本ジオパーク委員会設立(日本における審査機関)
7月15日 世界ジオパークネットワーク国内候補募集締切
9月 第2回日本ジオパーク委員会で申請候補審査
10月 第3回日本ジオパーク委員会で申請候補決定
12月 世界ジオパークネットワーク加盟申請
2009年 8月15日から17日 世界ジオパークネットワークの審査員による現地調査

8月22日

世界ジオパークネットワーク加盟決定(島原半島、洞爺湖有珠山(北海道)、糸魚川(新潟県))
2013年 1月28日 日本ジオパーク再認定
9月9日 世界ジオパークネットワーク再認定
2015年 11月17日 世界ジオパークネットワーク(GGN)が「国際地質科学ジオパーク計画」としてユネスコ正式事業化決定
2016年 12月9日 日本ジオパーク再認定
2018年 2月 ユネスコ世界ジオパーク再認定
11月 日本ジオパーク認定10周年 記念シンポジウム
2020年 8月 日本ジオパーク再認定 現地調査

関連

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ジオパーク関連SNS(各サイトへジャンプします)

学習施設(各サイトへジャンプします)

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