ご挨拶

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所長 野中 一洋

 

 当工業技術センターは、ながさき産業振興プラン2025に基づき、「製造業のDX化支援」、「航空機関連産業のサプライチェーン構築」、「半導体・半導体製造装置/部品産業の技術支援」、「グリーンテクノロジー・グリーン産業の育成」、及び「6次産業化事業者・食品加工産業(含酒造・醸造業)の総合支援」を重点5分野に定めています。各分野において、新技術・新製品開発等を目指して、「研究開発」をはじめ、「技術相談」、及び「依頼試験・設備開放」を業務の3本柱として、企業の皆様に積極的にご活用いただけるよう様々な取組を行っています。
 このような中において、製造業DX化については、基盤となるデジタル技術をあらゆる産業の横串と位置付けて、その普及を強化してまいります。本年度は、3D-CADを用いた3次元ものづくり、IoT技術を活用した機械装置の稼働監視技術を中心に、製造現場技術者の皆様に向けたデジタル塾を開設いたします。
 航空機関連産業については、機体部品やエンジン部品製造を中心に、県内のサプライチェーン構築はかなり進んできていると認識していますが、ここで培われた様々な設計技術、加工技術等は、今後大きな伸びが期待されている半導体分野での活用が可能と考えております。
 そこで、当センターでは、県内企業の皆様の優れた技術、たとえば各種精密加工技術、組み立て技術などを支援するために、最新のシミュレーション技術の活用や、汎用加工ツールによる高精度加工プロセス技術の開発など、新たな取組に着手しています。これらは、風力、水素、バイオマス等のグリーン関連の産業インフラ分野でも活用が期待されます。
 食品加工については、令和3年度に開設した食品開発支援センターを中心に、専門の外部アドバイザーの皆様のご協力をいただきながら、商品企画から販路開拓まで、一気通貫の支援を行っております。とくに、新製品の試験製造・試験販売まで可能とする弊センター独自の「占有使用制度」の一層の利用を進めてまいります。
 長く続いているコロナ禍はやっと出口が見えてきたところです。これまで停滞していた経済活動の回復とともに、半導体世界大手企業の近県進出によって、九州各地では半導体関連企業の進出や積極的な投資が続いています。一方で、幅広い分野で人手不足が課題となっており、当県でも地場企業を中心に人材流出の懸念も高まっています。
 若者が将来に夢を持ち地元で安心して働ける雇用の場を創出する、そのための企業支援、技術支援のあり方については、最重要の課題の一つと捉えております。
 まずは、県内企業の皆様を訪問させていただき、現場での課題やニーズ、将来展望等をお聞かせいただければと存じます。微力ではございますが、県内産業の振興に向けて全力で取り組ませていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

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  • 工業技術センター
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