放送日
- 令和5月8月26日(土曜日)12時から12時30分
テーマ
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世界遺産登録5周年
出演者
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県の文化振興・世界遺産課 宮崎 大誠(みやざき たいせい)
ポイント
- 「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」が世界遺産登録5周年を迎えた。構成資産の歴史・魅力を改めて紹介するとともに、イベント情報についてお伝えする。
内容
「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の世界遺産としての価値
- 世界遺産とは、世界中の人々が過去から受け継ぎ、守って、未来へと伝えていくべき、とても大切な文化財(文化遺産)や自然(自然遺産)のこと。
- 「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」は2018年7月に世界文化遺産に登録され、今年で5周年を迎える。
- 17世紀から19世紀の2世紀以上にわたるキリスト教を信じてはいけない時代に、ひそかに信仰を伝えた人々(潜伏キリシタン)の歴史を物語る証。
- 日本に宣教師がいない中で、彼らがどのようにしてキリスト教の教えを守り続けたのか、12の構成資産によって表わしている貴重な遺産である。
構成資産の位置づけ
- キリシタンが「潜伏」したきっかけや、信仰の実践と共同体の維持のため行ったさまざまな試み、そして「潜伏」が終わりを迎えるまでの歴史を2県6市2町にまたがる12の構成資産(1つのお城の跡と1つの教会、10の集落)で物語っている。
宣教師不在とキリシタン「潜伏」のきっかけ
【原城跡:南島原市】
- キリシタンが「潜伏」し、独自に信仰を続ける方法を模索することを余儀なくされたきっかけとなる「島原・天草一揆」の主戦場跡。
潜伏キリシタンが信仰を実践するための試み
【平戸の聖地と集落(春日集落と安満岳、中江ノ島):平戸市】
- キリスト教が伝わる以前から信仰された山やキリシタンが殉教した島を拝むことによって信仰を実践した集落。
【天草の崎津集落:天草市】
- 身近なものを信心具として代用することによって信仰を実践した集落。
【外海の出津集落:長崎市】
- キリスト教由来の聖画像をひそかに拝むことによって信仰を実践した集落。
【外海の大野集落:長崎市】
- 神社にひそかにまつった自らの信仰対象を拝むことによって信仰を実践した集落。
潜伏キリシタンが共同体を維持するための試み
【黒島の集落:佐世保市】
- 平戸藩の牧場跡の再開発地に開拓移住することによって共同体を維持した集落。
【野崎島の集落跡:小値賀町】
- 神道の聖地であった島に開拓移住することによって共同体を維持した集落。
【頭ヶ島の集落:新上五島町】
- 病人の療養地として使われていた島に開拓移住することによって共同体を維持した集落。
【久賀島の集落:五島市】
- 五島藩の政策に従って島の未開発地に開拓移住することによって共同体を維持した集落。
宣教師との接触による転機と「潜伏」の終わり
【奈留島の江上集落(江上天主堂とその周辺):五島市】
- 禁教期に移住によって集落が形成され、解禁後に「潜伏」が終わったことを可視的に示す教会堂。
【大浦天主堂:長崎市】
- 宣教師との接触という、「潜伏」が終わるきっかけとなる「信徒発見」の場所。
登録5周年イベントの紹介
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世界文化遺産登録5周年を記念して、県ではさまざまなイベントを開催。
デジタルスタンプラリー
- 構成資産地域(チェックポイント全23か所)を巡るスタンプラリー。(令和6年1月末まで)
- スタンプの数に応じて各構成資産地域の特産品を抽選でプレゼント。
クリーンウォーク
- 構成資産地域や世界遺産巡礼の道を歩きながら清掃活動を行うイベント。
- 参加費無料、参加特典あり。
- 9月17日には平戸市、30日には新上五島町で開催する。10月には五島市(久賀島島内)、佐世保市(黒島島内)、11月には長崎市(外海地区)、南島原市での開催を予定している。
トークショー
- 世界遺産にゆかりのある著名人による講演やトークセッション。
- 県産品があたるクイズ大会も実施。
- 11月13日(月曜日)に出島メッセ長崎で開催する。
ラッピングバス
- 世界遺産登録5周年を記念して、構成資産のある地域などをラッピングバスが走行している。
- デザインには、昨年度実施の絵画コンテスト受賞作品を使用した。
- 県営バス(矢上線)、九州急行バス(長崎-福岡)、長崎バス(ダイヤランド路線)、西肥バス(平戸-佐世保)、島鉄バス(諫早-口之津)の5つの路線で走行しているので、是非、探してみてほしい。
問い合わせ先
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県の文化振興・世界遺産課 電話095-895-2762
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「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」公式ウェブサイト
最後にリスナーに一言
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5周年を記念して楽しいイベントを予定していますので、ぜひご参加ください!
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本日ご紹介した他にも、各構成資産地域ではさまざまなイベントが開催されています。
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この機会に構成資産を訪れ、長崎の歴史と世界遺産に触れてみてはいかがでしょうか。
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世界に認められたこの価値を未来へつないでいきましょう。
このページの掲載元
- 広報課
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