放送日
- 令和5月3月4日(土曜日)12時から12時30分
テーマ
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長崎県の新たな基幹産業
出演者
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県の企業振興課 中峯 浩之(なかみね ひろゆき)
ポイント
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本県で近年成長してきている半導体・航空機関連などの新たな産業の状況や、さらなる成長のための県の取り組みを紹介する。
内容
長崎県内の製造業の状況
- 本県の製造品出荷額は増加傾向が続いており、半導体・航空機関連産業を含め、これまで造船業を中心に培われてきた高い技術力や優秀な人材などの強みを生かした産業の成長が期待されている。
県が半導体と航空機に関連する産業の支援に力を入れている理由
- 半導体は、スマートフォンや家電製品など身の回りのあらゆる製品に使用されていて、世界的なデジタル化の進展により今後も大きな需要が見込まれている。
- また航空機はコロナの影響で移動が制限されたこともあり、厳しい状況が続いていましたが、航空旅客需要は徐々に回復している。令和6年にはコロナ前の水準を超える見通しで、その後も右肩上がりで成長すると予測されている。
- これらの産業は、大きな成長が期待されることから、支援を進めている。
半導体関連産業
本県の半導体産業の状況
- 需要の増加に伴い、半導体確保のため国際的にも競争が激しくなっている。
- 県内では、ソニーなど日本を代表する半導体関連企業の進出・規模拡大が続いており、今後5年間で、約2700人以上の雇用が見込まれている。
- スマートフォンのカメラ部分にあるイメージセンサーの工場や、さまざまな半導体の土台となるシリコンウェハーを生産する工場が立地している。
- また、半導体を製造する装置の部品も県内の多くの企業で製造している。
半導体関連産業の課題と県の支援
- 今後、数千人規模の雇用が見込まれる中、半導体人材の育成・確保が課題となっており、県や大学、企業などで構成する「ながさき半導体ネットワーク」を中心に対応策を検討している。
- また、半導体関連で国内最大級の展示会に県がブースを設置し、県内企業の出展を支援するなど、販路拡大を積極的に後押ししている。
航空機関連産業
本県の航空機産業の状況
- 昨年、三菱重工航空エンジンが長崎市内の工場の拡張工事を発表された。ここでは、国内線の飛行機に搭載されるエンジンの燃焼器という部分を製作しており、さらなる産業の活性化や魅力ある雇用の創出など、大きな期待が寄せられている。
- また、県内には航空機部品の表面を強化するためのメッキ加工の優れた技術を持つ企業や航空機の車輪を整備する企業などが立地している。
航空機産業の課題
- 航空機産業は付加価値の高い製品で収益が期待できる一方で、精密で高度な技術が必要となっており高度な設備や人材が必要。
- また、脱炭素化、デジタル化への対応も求められており、これらの新技術に対応し、海外や国内の大手メーカーからの仕事を受注できる体制を整えることも重要となっている。
県の支援
- 県では、企業の航空機分野への新規参入や規模拡大に必要な設備投資のための補助金支援や、技術アドバイザーの派遣などによる支援を進めている。
- 航空機分野への新規参入に必要な認証であるJISQ9100を取得している企業数は、本県が九州1位。
- また、県内企業など88社で長崎県航空機クラスター協議会を構成し、展示会やセミナーなどの活動を通して、サプライチェーンの拡大や、地域内企業が連携した一貫生産体制のさらなる推進を行っている。
- 九州の航空関連学科がある大学で本県の航空機産業に関するセミナーを実施し、企業紹介などを通して、人材確保にも力を入れている。
問い合わせ先
- 県の企業振興課 電話 095-895-2634
最後にリスナーに一言
- 県では、若い世代が長崎で働き、豊かに暮らすための基幹産業を育てていくために、引き続き支援を進めていきます。これから就職される皆さん、ぜひ、今回ご紹介したような分野で働くことも選択肢に入れてみてください。
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- 広報課
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