Lamington Day(ラミントンの日)
G’day everyone! 皆様、こんにちは!国際交流員のペギーです。
オーストラリアでは、7月21日はラミントンの日です。ラミントンの日を記念して、皆さんにラミントンを紹介し、オーストラリアのケーキ文化について説明したいと思います。
さて、Lamington(ラミントン)とは何でしょうか。ラミントンとは、しっとりとしたバタースポンジケーキにチョコレートを付け、削ったココナッツでコーティングしたケーキです。1869年から1901年までクイーンズランド州知事だったラミントン卿が考案したと言われています。このケーキが考案された経緯については様々な話がありますが、どれもラミントン卿が関係しています。ひとつは、ラミントン卿のコックだったアルマン・ギャランが、急な来客に対応するため、このケーキを考案したという話です。ガランは限られた材料で、前日に焼いたスポンジケーキの残りを切り分け、スライスにチョコレートを付け、ココナッツをまぶしました。この新しいデザートに感動した客人たちは、ラミントン卿にレシピを尋ねました。もうひとつの説は、ラミントン卿のメイドかコックが、スポンジケーキの塊をチョコレートの皿に誤って落としてしまったというものです。チョコレートに落としてまった後、ケーキをより魅力的に見せ、食べるときに指が汚れないようにするために、乾燥ココナッツでケーキを覆ったという説もあります。
ラミントンは誕生以来、オーストラリアを代表するケーキとなりました。今日、ラミントンには無数の楽しみ方があります。オリジナル・バージョン以外では、中央にイチゴ・ジャムを挟んだり、イチゴ・ジャムとホイップクリームを2枚のラミントンでサンドしたりするのが人気です。
【2】
ラミントンは、ベーカリーやスーパーをはじめ、オーストラリア全土で見かけられます。また、オーストラリアの学校のタックショップ(売店)や募金活動でもよく売られています。ラミントンは、モーニング・ティーやアフタヌーン・ティー、オーストラリア・デーなどの特別な日、そしてもちろんラミントンの日にもよく食べられています。
Morning Tea(モーニング・ティー)
「モーニング・ティー」「アフタヌーン・ティー」と聞くと、午前中に紅茶を飲み、午後に紅茶を飲むことだと思われるかもしれません。これは間違いではありませんが、オーストラリアでは「モーニング・ティー」や「アフタヌーン・ティー」という言葉は、学校や仕事の休憩時間に軽食や飲み物を楽しむという広い意味を持っています。オーストラリアのすべての学校(小学校から高校まで)では、午前10時から11時の間に20~30分間、モーニング・ティー(又はリセス)と呼ばれる午前中の中休みがあります。この時間、生徒は校庭の外に出て、軽食を食べ、ジュースや水を飲み、遊びます。生徒たちは家からおやつを持ってくるか、学校の売店でスナックを買います。オーストラリアでは、多くの職場でモーニング・ティー・ブレークが就業規則に組み込まれており、通常、午前中に10~20分の休憩があり、そこで労働者は紅茶やコーヒーを飲んだり、ケーキやクッキーを食べたりします。職場によっては、職場が紅茶、コーヒー、ケーキ、クッキーを提供する場合もあれば、労働者が交代で食べ物を持ち寄って分け合う場合もあり、また労働者が自分で食べ物を持ち込んで食べる場合もあります。
モーニング・ティーは募金活動にもよく使われています。募金活動のためのモーニング・ティーは一年中開催されていますが、5月には「オーストラリア最大のモーニング・ティー」が開催され、職場や個人が盛大なモーニング・ティーを催し、キャンサー・カウンシル・オーストラリア(Cancer Council Australia)と言うガンのチャリティーへの寄付を募ります。オーストラリア人のほぼ2人に1人は、85歳になるまでにガンと診断されてしまいます。つまり、オーストラリア人全員が、自分自身がガンと診断されたか、知り合いがガンと診断された経験があり、ガン研究は、オーストラリア人全員が熱心に取り組むチャリティーとなっています。
Afternoon Tea(アフタヌーン・ティー)
「モーニング・ティー」と同様、「アフタヌーン・ティー」も午後の半ば、通常は午後3時から5時の間にとる休憩のことで、軽食やおやつに紅茶を添えるのが一般的です。オーストラリアでは「ティー」は食事のことを指し、多くのオーストラリア人は夕食のことを「ティー」と呼びますが、これはイギリスから伝わった習慣です。特別な日には、「ハイ・ティー」(high tea)と呼ばれるアフタヌーン・ティーの正式版でもてなすこともあります。ハイ・ティーは通常、高級レストランで提供され、ポットの紅茶と一緒に3段のスタンドで提供されます。ハイ・ティーには様々なバリエーションがありますが、ほとんどのハイ・ティーは、下の段が最も味わい深く、上の段が最も甘いという形になっています。下の段には、小さなサンドイッチ(卵サンド、キュウリサンド、ハムとチーズのサンドなど)やキッシュが盛られます。中段はスコーン(ジャムとクリームを付けて食べる)が多いです。上段にはケーキやペストリーが盛られます。ハイ・ティーは、まず下の段から食べ、次に中段へ、そして最後に上の段を食べます。
ハイ・ティー [3]
オーストラリアのラミントンやケーキ文化についてお分かりいただけたなら、7月21日のナショナル・ラミントン・デーを祝って、オリジナルのラミントンを作ったり、モーニング・ティーやアフタヌーン・ティーを楽しんでみてはいかがでしょうか。
【イメージ出典(外部サイトへ移動します)】
【1】https://www.bbcgoodfood.com/recipes/brown-butter-lamingtons
【2】https://www.woolworths.com.au/shop/recipes/lamingtons-with-cherry-jam-and-cream
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