長崎県

歯科保健医療用語集


2016年1月15日更新

 

むし歯、歯の状態に関する内容

  • う蝕、カリエス(参照:初期う蝕、正常の歯、歯の構造)
  • 歯の脱灰、再石灰化
  • 軟化象牙質
  • 齲歯(う歯)
  • くさび状欠損
  • 斑状歯(歯牙フッ素症)

歯茎の病気、口腔内の軟組織に関すること

  • 歯肉
  • 歯肉炎・歯周炎(ペリオ)
  • 歯周ポケット
  • アフタ性口内炎
  • ステップリング(スティップリング)

その他の疾患に関すること

  • 顎関節症
  • ブラキシズム

治療に関すること(主なもの)

  • デンチャー
  • クラウン
  • ブリッジ
  • インレー

歯科の検査について

  • 疾患の程度を表す指標(う蝕・歯周疾患)
  • 疾患を表す記号(う蝕・歯周疾患)

予防に関して

  • フッ素
  • デンタルフロス
  • インターデンタルブラシ
  • シーラント
  • サホライド
  • スケーリング
  • ルートプレーニング
  • TBI:(Tooth Burassing Instruction[Infomation])
  • PMTC:(Professional Material Tooth cleaning)
  • はみがき方法(バス法、つまようじ法、スクラッピング法)

歯科疾患の誘因物等に関すること

  • 歯垢(プラーク)
  • 歯石

その他の用語

  • キシリトール
  • 8020運動

むし歯、歯の状態に関する内容

う蝕、カリエス

一般的には、むし歯(歯科関係者では現在「虫歯」とせずに「むし歯」と表記するようにしている)とよばれています。歯が口腔内の細菌の酸によって浸食される病気。日常生活の改善により予防できる生活習慣病です。

初期う蝕(初期のむし歯)とは

エナメル質にう窩(穴)は確認できないが、歯面のカルシウムやリン酸が溶けだし、白斑が認められる状態をいいます。
(参考)実質欠損:エナメル質にう窩(穴)がある状態をいいます。

正常な歯の状態とは 正常な歯の状態は、脱灰で溶けだすカルシウムやリン酸と再石灰化によって獲得されるカルシウムやリン酸の均衡が保たれていて、歯の表面上の変化がない状態をいいます
歯の構造

・ハイドロキシアパタイト[Ca10(PO4)6(OH)2]
骨や歯のエナメル質・象牙質・セメント質の成分です。この成分は、基本構造を構成する無機成分の結晶構造体です。

・フルオロアパタイト[Ca10(PO4)6F2]
フルオロアパタイトはハイドロキシアパタイトにフッ素イオンを取り込んでできた歯の成分です。この成分は、エナメル質表層に浸透したフッ素イオン(F-)によりハイドロキシアパタイトの水酸基(OH-)がフッ素イオンと置換し形成された酸に強い結晶構造体です。

 歯の脱灰、再石灰化

脱灰
歯垢内の細菌が出す酸や食品中に含まれる酸によって歯の表面のカルシウムやリン酸が溶けだす状態をいいます。

再石灰化
口の中の環境が整っていれば、唾液の作用により歯の表面に溶けだしたカルシウムやリン酸が再度取り込まれ増加する状態をいいます。
(参考)口の中の環境を整える:フッ素は口の中の環境において再石灰化を促進します。

軟化象牙質

う蝕により、象牙質が柔らかくなった状態。う蝕の進行状態を知ることができる。(軟化象牙質は、細菌感染をしています。)

齲歯(う歯)

「う蝕」になった歯のこと。

くさび状欠損(正確にはう蝕ではないが)

歯磨きを力任せにして、歯の根の部分が削られた状態。

斑状歯(歯牙フッ素症)

胎児期から乳児にかけて多量のフッ素を摂取すること(いわゆる歯の形成期にフッ素を摂取した場合)により歯に白い斑点ができること。したがって、歯が萌出したあとに斑状歯になることはあり得ません。(この歯は、う蝕になりにくい)

トップへ戻る

歯茎の病気、口腔内の軟組織に関すること
(軟組織:歯や骨などの堅い組織以外の柔らかい組織、歯肉や口腔粘膜)

歯肉

一般では歯茎(歯ぐき)とよばれています。歯肉(しにく)は、口腔粘膜の一部で、歯周組織の一つです。

歯肉炎・歯周炎(専門用語で歯周炎のことをペリオという)

歯肉等の歯周組織に罹患する病気のことです。総称して歯周疾患(一般では歯周病と表現しています。)といいます。歯の根本の歯肉の近くに歯垢が堆積し、歯垢の細菌により発症する、症状としては、まず歯肉が赤くなったり、腫れたりして、歯を支えている骨が破壊され、歯がぐらぐらと動き、最終的には、歯周組織が歯を支えることができずに歯が抜けてしまいます。歯周疾患は生活習慣の改善により予防できる生活習慣病です。基礎疾患に全身性の疾患があり、症状が重症化する場合もあります。また、逆に歯周疾患から全身疾患への影響があるとされています。

なお、一般的には、歯周炎のことを歯槽膿漏とも表現しています。

歯周ポケット

歯周炎になると歯を支えている骨が破壊され、歯と歯肉の境目の溝が深くなってくる状態を歯周ポケットといいます。健康な歯茎では歯周ポケットは存在しません。

アフタ性口内炎 

周囲に赤みをもった円形の有痛性の潰瘍。原因は不明です。大きさも様々で大きいもので直径が20mmを越えるものもある。いわゆる一般的に口内炎といわれるものです。

ステップリング(スティップリング)

健康な歯肉の場合、歯と歯の歯茎の部分がみかんの皮状に小さなくぼみが無数にできる様。歯肉の健康を示す指標にもなります。ただし、少しでも歯肉が腫れると、形が崩れて消失します。

トップへ戻る

その他の疾患に関すること

顎関節症

顎の関節(耳の下あたり)の機能障害のことです。最初は、口を開けたり閉めたりするとき音がする。重症化すると物を食べたりしにくくなり、痛みを伴い、口が開けにくくなったりする。かみ合わせ等が誘因になって起こります。

ブラキシズム

「はぎしり」のこと。不安定なかみ合わせ等が原因です。

歯科疾患の誘因物等に関すること

歯垢(プラーク)

歯につく白い(黄がかった)塊。細菌の塊である。歯みがきにより取り除くことができます。ただし、プラークが歯に付着してから古いものになると歯みがきでは取り除くことが困難になります。

歯石

歯につく白い(又は黒い)堅いざらざらした塊。歯周病の直接な原因ではないが、歯垢を堆積させやすくする。口の衛生環境を悪くする因子です。歯石がつきやすい場所は唾液がでる腺の開口部であり、下顎の前歯の後ろ側(舌側:舌下腺)や上顎の大臼歯の表側(頬側:耳下腺)などの部分に付着しやすいです。

トップへ戻る

治療に関すること(主なもの)

デンチャー

入れ歯のこと。入れ歯には、総入れ歯(全部床義歯:フルデンチャー)、部分入れ歯(部分床入れ歯:パーシャルデンチャー)がある。義歯との言い方もします。

クラウン

歯に被せる金属冠のこと。むし歯等で崩壊した歯を金属で機能回復する。金属の他にも陶土(セラミック)で作ったものもあります。

ブリッジ

歯がむし歯や歯周炎で歯を失った場合、歯のない部分に歯の機能を持たした金属を隣在歯を使って架け、機能回復をします。

インレー

むし歯になった歯を金属等(セラミックやレジンもある)で詰めて修復します。

トップへ戻る

歯科の検査について

疾患の程度を表す指標

1.う蝕:C(う蝕状態は4段階:C1-C4、Coは観察歯)

C1:エナメル質に限局したう蝕
C2:象牙質までのう蝕
C3:歯髄まで達したう蝕
C4:歯冠が崩壊したう蝕
ただし、健診ではう蝕のスクリーニングを行うという意味で「D(Decay)」を使用する場合が多い。なお、大文字は永久歯、小文字は乳歯 

2.歯周疾患:CPI(歯周疾患状態は5段階:コードが0-4まである)

WHOプローベ(器具)を使いプロービング(歯肉の溝を検査する)をする。(検査名:CPITN)
CPI0:健全
CPI1:プロービング自に出血がある。
CPI2:縁下歯石がある。
CPI3:歯周ポケットの深さが4mm-6mm未満(WHOプローベの黒い部分)
CPI4:歯周ポケットの深さが6mm以上(WHOプローベの黒い部分)

疾患を表す記号

1.う蝕

特に決まってはいないので、様々な表記方法があるが、主な表記法を示します。

乳歯 永久歯
d: 乳歯の未処置歯 D: 永久歯の喪失歯
e: 乳歯の欠損(喪失や先天欠損も含む) M: 永久歯の喪失歯
f: 乳歯の処置歯 F: 永久歯の処置歯
その他にもCo(またはCO:「O」はobservetion)は観察歯として使用する。
2.歯周疾患

歯肉の状態は、腫脹・発赤・歯の動揺の有無のほか、歯肉と溝の深さをmm測ります。
なお、健診・検診時は、スクリーニングを行うためにWHOが定めたCPITNを使って歯周状態を標記します。(検査を参考)

トップへ戻る

予防に関して

フッ化物(フッ素) 

フッ化ナトリウム(NaF)、モノフルオロリンサンナトリウム(MFP)を使ったむし歯予防のための添加物。歯磨剤、塗布薬、洗口液、噴霧等で使用する。フッ化物(フッ素)を使用することにより歯の質を硬くして、酸に強くして、歯をむし歯から守る。

なお、フロリデーションとは、水道水にフッ化物(フッ素)を添加する方法のことをいいます。

フッ化物の応用ではフッ化ナトリウム[NaF]やモノフルオロリン酸ナトリウム(又は略してMFP)[Na2PO3F]が主に使用されています。

(参考)
フッ化水素[HF]は、工業用に使用されている強酸性の化学物質でフッ化化合物(無機化合物の表現)であり、歯科で使用されるフッ化化合物と性質が全く異なります。

 デンタルフロス

いわゆる「糸ようじ」として知られている。用途は歯と歯の接触している部分の清掃に使う。

インターデンタルブラシ

いわゆる「歯間ブラシ」として知られている。用途は歯と歯の間(歯と歯の接触している部分よりした)の清掃を行う。また、歯周病治療で歯周ポケットの清掃にも使う等用途も広い。 

シーラント

子供の歯の噛み合わせの溝をセメントやレジンでむし歯にならないように予防的に埋めること。

サホライド

フッ化ジアンミン銀というフッ素の化合物を使ったむし歯予防及びむし歯の進行性を抑制する薬品です。主に乳歯を対象として、むし歯になりそうな歯やむし歯になって実質欠損がある歯で永久歯が生えるまでむし歯進行抑制をして経過観察をするために用います。サホライドを塗布すると歯の表面の汚れ(タンパク質など)と結合して黒く着色します。

スケーリング

歯石を取ること。(除石)歯科の専門用語。

ルートプレーニング

歯の根の病的な部分や歯茎に隠れている部分の歯石を取り除き、滑択にして、歯周ポケットの深い部分の環境の改善を図ることです。歯科の専門用語

TBI:(Tooth Burassing Instruction[Infomation])

歯磨きの方法や口の中の健康についての指導や情報提供を行うこと。

PMTC:(Professional Material Tooth cleaning)

歯周病治療や予防のために術者(歯科医、歯科衛生士)が患者の歯を機械を使用し、ブラッシングしてプラークを除去すること。

はみがき方法: (バス法、つまようじ法、スクラッピング法) 

歯磨きの方法。それぞれの方法には歯周病を予防する利点がある。他にも様々な方法があるが、どれか1つ覚えて正しい磨き方を習慣づけて、歯茎の健康を守るようにしましょう。

  • バス法:毛先を歯と歯茎の境目にあて、小刻みに横磨きする。
  • つまようじ法:歯と歯の間に毛先を適量に出し入れし、歯と歯の歯垢を取り除く。
  • スクラッピング法:歯と歯の間に毛先をあて、小刻みに横磨きする。

それぞれの方法を簡単に記述しましたが、実際指導を受けないと理解できません。

トップへ戻る

その他の用語

キシリトール

むし歯になりにくい甘味料です。しょ糖(砂糖)は、むし歯の誘発性がありますが、キシリトールはほとんどありません。むし歯になりにくいので、代替甘味料として使用するお菓子も増えてきました。

8020運動

「80歳で自分の歯を20本以上保とう!」という厚生労働省、日本歯科医師会が中心となり、各都道府県、県歯科医師会が推進しています。
このスローガンは保健関係の職場にいる人には少なくとも知ってもらいたいものです。

トップに戻る

このページの掲載元

先頭に戻る

メニュー