麻しん(はしか)について

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目次

麻しん(はしか)とは

麻しん(はしか)の症状

麻しん(はしか)の予防法

麻しん(はしか)が疑われる場合の対応

医療機関の皆様へ

麻しん(はしか)とは

  • 麻しん(はしか)は、麻しんウイルスによる急性の全身感染症です。
  • 感染力が極めて高く、空気感染、飛沫感染、接触感染など様々な経路によってヒトからヒトへ感染します。免疫をもっていない人が感染すると、ほぼ100%発症し、一度感染して発症すると一生免疫が持続すると言われています。
  • 国内では2015年(平成27年)3月に麻しんの排除状態にあることが認定され、海外からの輸入例と輸入例からの感染事例のみを認める状況となっています。

    新型コロナウイルス感染症の世界的な流行に伴い、国内外で麻しん報告数は減少しましたが、2023年以降は海外での報告数が増加傾向にあります。

    2024年は国内で輸入例を発端とした感染事例が確認されており、県内でも注意が必要です。

麻しん(はしか)の症状 

  • 10日ほどの潜伏期間のあと、発熱や咳、鼻水、目の充血など風邪のような症状が現れます。その後2から3日ほど熱が続いた後に、39℃以上の高熱と発疹が出現します。
  • 麻しんウイルスへの不十分な免疫を持っている場合は、典型的な症状を示さず比較的軽症な修飾麻しんとなることがあります。
  • 発疹出現後3日から4日で回復に向かい、合併症がない限り7から10日後には主症状は回復しますが、免疫力が低下するため、しばらく他の感染症に罹ると重症になりやすく、体力回復に1月かかることも珍しくありません。
  • 麻しんに伴って肺炎、中耳炎、脳炎などさまざまな合併症がみられることがあります。特に、脳炎は頻度は低い(1000人に1人)ものの死亡することがあり、注意が必要です。
  • その他の合併症として、10万人に1人程度と頻度は高くないものの、麻しんウイルスに感染後、数年から十数年後に亜急性硬化性全脳炎(SSPE)と呼ばれる知能障害や運動障害などが進行した後、数年以内に死に至る中枢神経疾患を発症することもあります。

参考:厚生労働省_麻しん(外部サイトへ移動します)
   国立健康危機管理研究機構_感染症情報提供サイト_麻しん(外部サイトへ移動します)

麻しん(はしか)の予防法

麻しんは、感染力が極めて高いため、手洗いやマスクのみでの予防はできませんが、予防接種を受けることによって、95%以上の人が麻しんウイルスに対する免疫を獲得することができると言われています。
予防接種には、麻しんと、麻しんに類似した風しんに対する効果が期待できる「麻しん風しん混合ワクチン(MRワクチン)」が使用されます。

定期の予防接種

以下に該当する場合には、予防接種法に基づく定期予防接種として受けられます。
接種を希望される場合は、お住まいの市町にお問い合わせください。

  • 第1期:1歳の1年間(1歳の誕生日の前日から2歳の誕生日の前日まで)
  • 第2期:5歳以上7歳未満で、小学校入学前の1年間

任意の予防接種

MRワクチン接種は、自分が感染しないためだけでなく、周りの人に感染を広げないためにも有効です。
定期接種としてワクチンを2回接種していない方は、任意接種を受けることを検討してください。
接種を希望される場合は、かかりつけ医または最寄りの医療機関にご相談ください。

  • 医療・教育関係者や、海外渡航を計画されている方は、麻しんの罹患歴や予防接種歴を確認し、明らかでない場合は任意接種を検討してください。
  • 麻しんのワクチン接種歴がない方で、発熱、咳、鼻水、目の充血等 麻しんに特徴的な症状が現れた方は、事前に医療機関に電話で連絡し、指示に従って受診してください。
  • その際、症状出現日の10から12日前(感染したと推定される日)の行動(海外の流行地や人が多く集まる場所へ行ったかどうか等)について、医療機関にお伝えください。

参考:厚生労働省_MRワクチン(外部サイトへ移動します)

麻しん(はしか)が疑われる場合の対応は

  • 麻しんを疑う症状が出現した場合は、他の人にうつさないよう、医療機関を受診する前に必ず事前に電話連絡しましょう。
  • 受診の際の移動には、公共交通機関の利用は控えましょう。
  • 予防接種歴が不明の方は、母子手帳で確認しましょう。

医療機関の皆様へ

  • 海外渡航歴がある発熱患者に対しては、麻しんの発生を意識した対応をお願いします。
  • 患者を診断した場合、直ちに最寄の保健所に届出をお願いします。
  • 診断に至らない場合であっても、臨床症状や行動歴、地域の流行状況から麻しんを疑う患者を診察した場合は、直ちに最寄りの保健所にご連絡ください。
    保健所長の判断に基づき、行政検査として麻しんウイルス等の遺伝子検査を実施する場合があります。
  • 麻しん患者発生時には、感染力の強さを鑑みた院内感染対策を講じてください。

長崎県内の保健所一覧

保健所名 担当課 管轄地域 電話番号
長崎市保健所 感染症対策室 長崎市 095-829-1172
佐世保市保健所 感染症対策課 佐世保市 0956-24-1111(代表)
西彼保健所 地域保健課 西海市、西彼杵郡(長与町、時津町) 095-856-5059
県央保健所 地域保健課 諫早市、大村市、東彼杵郡(東彼杵町、川棚町、波佐見町) 0957-26-3306
県南保健所 地域保健課 島原市、雲仙市、南島原市 0957-62-3289
県北保健所 地域保健課 平戸市、松浦市、北松浦郡(佐々町) 0950-57-3933
五島保健所 企画保健課 五島市 0959-72-3125
上五島保健所 企画保健課 北松浦郡(小値賀町)、南松浦郡(新上五島町) 0959-42-1121
壱岐保健所 企画保健課 壱岐市 0920-47-0260
対馬保健所 企画保健課 対馬市 0920-52-0166

関連リンク

このページの掲載元

  • 地域保健推進課
  • 郵便番号 850-8570 
    長崎県長崎市尾上町3番1号
  • 電話番号 095-895-2466(感染症対策担当)、095-895-2468(保健企画担当)
  • ファックス番号 095-895-2577