伝染性紅斑は、ヒトパルボウイルスB19による感染症で、小児を中心にみられる流行性の発しん性の病気です。両頬がリンゴのように赤くなることから、「リンゴ病」と呼ばれることもあります。約10日から20日の潜伏期間の後、微熱やかぜの症状などがみられ、その後、両頬に蝶の羽のような境界鮮明な赤い発しん(紅斑)が現れます。続いて、体や手・足に網目状やレース状の発しんが広がりますが、これらの発しんは1週間程度で消失し、ほとんどは合併症を起こすことなく自然に回復します。一方で、これまで伝染性紅斑に感染したことのない女性が妊娠中に感染した場合、胎児にも感染し、胎児水腫などの重篤な状態や、流産のリスクとなる可能性がありますので、注意が必要です。
2025年第25週の定点当たり報告数は「1.48」で、3週続けて増加し、過去5年の中で最多の定点当たり報告数となりました。地区別にみても、県央地区(3.60)、西彼地区(3.00)、壱岐地区(2.00)で警報開始基準値「2.0」を超える報告数となっています。
感染経路は、飛沫感染や接触感染で、かぜ症状のある時期にウイルスの排出が最も多くなるといわれています。治療薬やワクチンがないため、感染予防が重要です。特に妊娠中の方やそのご家族ではかぜ症状がある方との接触をできる限り避け、手洗いやマスクの適切な着用など感染予防に努めましょう。
(参考)厚生労働省 伝染性紅斑(外部のページへ移動します)
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