4 医療法人の役員

1 役員の種類及び人数

医療法人には役員として、理事3人以上と監事1人以上を置かなければなりません。役員とは、
理事(理事長含む)及び監事のことをいいます。

ただし、医師が常時1人又2人勤務する診療所を1ヵ所のみ開設する場合は、知事の認可を受
けて理事数を1人又は2名とすることができますが、理事会の議事運営など法人運営の適切化
の観点から理事数は3名以上とすることが要請されます。

なお、成年被後見人又は被保佐人など、医療法第46条の2第2項に規定している欠格事由に該当
する者は、医療法人の役員になることはできません。

2 役員の任期

役員の任期は2年を超えることができません。ただし、再任することは差し支えありません。

3 役員の変更届

役員に変更があった場合は、「役員変更届」のページをご参照のうえ、役員変更届を提出し
てください。

4 理事

  1. 理事は医療法人の常務を処理しなければなりませんが、法令及び定款又は寄付行為並び
    に社員総会又は評議員会の決議を遵守し、医療法人のため忠実にその職務を行わなければ
    なりません。
    また、医療法人に著しい損害を及ぼすおそれのある事実があることを発見したときは、直
    ちにその事実を監事に報告しなければなりません。

  2. 理事には、原則として、医療法人が開設するすべての病院等の管理者を必ず入れなければ
    なりません。管理者たる理事は、管理者の職を退いたときは、理事の職を失うこととなり
    ます。
  3. 管理者を変更する場合は、原則として、理事の交代となりますので、社員総会(評議員会
    又は理事会)で選出することとなります。選任後は、役員変更届により、医療政策課に届
    け出てください。なおこの届出のほか、管轄の保健所において病院等の管理者変更の手続
    も必要となります。
  4. 理事のうち、その定数の5分の1を超えるものが欠けたときは、1月以内にこれを補充しなけ
    ればなりません。
  5. 理事は、意思能力(15歳程度以上)があることが必要です。また、成年被後見人又は被保
    佐人など、医療法第46条の2第2項に規定している欠格事由に該当する者のほか、次の者は理
    事になることができません。
  •  未成年者 理事長に事故等あった場合、理事長職務を代行する可能性があるためです。従っ
    て他に理事長職務代行者を定めている場合は、理事就任も可能です。
  • 医療法人と取引関係のあるメディカルサービス法人の役員 ただし、営利法人等との取引額
    が小額である場合等で、医療法人の非営利性に影響を与えることがないものであるときは、
    例外となる場合もあります。詳しくは、「役員変更届」のページをご覧ください。
  • 公務員 法令により兼業が禁止されています。

 6 理事が自己又は第三者のためにする医療法人との取引など利益相反行為を行う場合は、理事
   会において、その取引につき重要な事実を開示し承認を受ける必要があります。(法改正前の
   県の特別代理人選任の制度はなくなりました。)

5 理事長

  1. 理事のうち1人は理事長とし、定款(寄附行為)の定めにより、医師又は歯科医師である理事
    のうちから選出することとなります。
  2. 理事長は医療法人を代表し、医療法人の業務に関する一切の裁判上又は裁判外の行為をする権
    限を有します。加えて職務上、第三者に与えた損害を賠償する責任を負うこととなります。

  3. あらかじめ知事の認可を受けた場合は、医師又は歯科医師でない理事のうちから、理事長を選
    出することができます。しかし、この認可を受けるには一定の要件が必要となります。「理事
    長変更届」のページをご覧のうえ、事前にご相談ください。

6 監事

      監事は、医療法人の業務、財産の状況を監査し、毎会計年度、当該会計期間の監査報告を作成す
     る等の職務を行います。

      監事の職務は、次のとおりです。

  1. 業務を監査すること
  2. 財産の状況を監査すること
  3. 業務又は財産の状況について、毎会計年度、監査報告書を作成し、当該会計年度終了後
    3月以内に社員総会又は理事に提出すること
  4. 業務又は財産に関し不正の行為を発見したときは、知事、社員総会若しくは評議員会又
    は理事会に報告すること。
  5. 理事が社員総会又は協議員会に提出しようとする議案等を調査すること。(社員総会等の
    議案について事前に調査・確認する必要があります。)

  6. 理事会に出席し、必要があると認めるときは、意見を述べなければならないこと。(理事
    会には必ず出席する必要があります。)

  7. 監事による理事の行為の差止め(理事会等における議案の内容調査や理事の業務執行状況
    を常時確認するとともに、医療法人に著しい損害が生ずるおそれがあるときは、当該理事
    に対しその行為をやめることを請求することが求められます。)

  8. 社員総会の招集等(監査の結果、不正や法令等の違反など重大な行為等を発見したときは
    社員総会の招集や理事会等の招集を請求し会議の場でその内容を報告する必要がありま
    す。)

        監事は成年被後見人又は被保佐人など、医療法第46条の2第2項に規定している欠格事由に
       該当する者のほか、次の者は監事になることができません。

  1. 未成年者
  2. 理事、評議員又は医療法人の職員との兼務(医療法第48条)
  3. 公務員 法令により兼業が禁止されています
  4. 法人

また、監事の職務の性質上、次に掲げるような他の役員と親族等の特殊の関係がある者は、望ま
しくありません。

  1. 理事長の一親等の血族、配偶者及び兄弟姉妹
  2. 医療法人と経営上利害関係のあるメディカルサービス法人等の役員 
  3. 顧問の税理士
  4. 理事長と従属的関係がある者

7 役員の改選

      理事長、常務理事、理事、評議員、監事など定款等で定める役員は任期が定められて
      おり、2年を超えることができません。したがって、任期ごとに社員総会(財団では
      評議員会又は理事会)において改選を行わなければなりません。この場合、総会で選
     ぶのは理事及び監事で、理事に選ばれた者は、理事会において理事長を互選します。

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