年齢別の特性

1,乳児期(生後~1歳)

成人整形外科治療目標の多くは、患者さん自身が感じる痛みを除去し、円滑な日常生活動作を可能にする事です。ご本人の判断で受診されることがほとんどです。一方、乳児期の場合、痛みを伴わないが、動きがおかしい、左右で長さが違うように見えるなど、健診医やご両親の観察で発見されることが多いのが特徴です。自分でその症状を訴えることが出来ない乳児の診察には、整形外科医の技量、経験が大きく関わってきます。多くの一般整形外科でまず行われるエックス線検査も骨が十分にできていない乳児に関しては得られる情報が不十分で、エコーによる検査が決め手となることもあります。年齢が小さいほど、早期発見、診断、治療がより重要となってきます。その理由は、骨関節が発育途上である乳児期ほど手術以外の牽引、ギプス固定、理学療法、装具装着などの保存的治療で対応可能な場合が多いためです。

2,幼児期(1歳~6歳)

歩行を開始し、走りだす時期です。歩行が安定するまではよく転倒します。また、歩き方がおかしい、O脚にみえるなど、ご両親の心配事が増えるのもこの時期です。現在の状態が発育過程の個人差の範囲なのか、疾患が原因で発生しているのかは、整形外科医でも判断が難しい場合があります。ご両親の不安を取り除くため、当院では小児の診療経験豊富な整形外科医師が対応し、わかりやすい説明を心がけています。

3,学童期(7歳~12歳)、思春期(13歳~)

身長が驚異的に伸びる時期です。痛みが原因で受診する頻度が高い年齢です。俗に成長痛といわれる関節痛を経験するのもこの時期です。オスグッド病に代表される骨端症は成長のために必要な軟骨部分が損傷される発育期特有の病態です。義務教育の時期に該当しますので、治療にあたっては、通学方法、学校の構造(エレベータの有無)などを考慮する必要があります。

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