平和祈念式典

毎年8月9日、昭和20年8月9日のあの夏の日を忘れないよう、長崎市において長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典が開催されます。
令和3年の同式典における長崎県知事の「慰霊の詞(ことば)」は次のとおりです。

被爆76周年長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典 慰霊の詞

 

原爆犠牲者慰霊平和祈念式典に当たり、長崎県民の皆様とともに、原爆犠牲者の御霊に謹んで哀悼の誠を捧げます。

1945年の今日、この上空で炸裂した1個の原子爆弾は、一瞬にして長崎の街を破壊し、多くの尊い命を奪い、かろうじて生き延びた人々の心と体にも生涯癒えることのない深い傷跡と健康障害を残しました。

あれから76年、廃墟と化した街は人々の懸命の努力によって、平和を願う美しい街に生まれ変わりました。この平和を守り、核兵器による惨禍を三たび繰り返すことなく、長崎を最後の被爆地にすることこそが私たち長崎県民に課せられた使命であります。

しかしながら、国際社会において、核兵器廃絶に向けた具体的な道筋は未だ見えず、見解の相違や新たな核リスクの存在が指摘されるなど、核兵器は人類にとってますます大きな脅威となっております。

今年1月、アメリカとロシアに残された唯一の核軍縮条約である新戦略兵器削減条約は、失効直前に延長が合意されました。来年初めには、核兵器禁止条約の第1回締約国会議やNPT運用検討会議の開催も予定されております。

核廃絶への動きを確かなものにするためには、関係国が互いに対話を重ね、共に行動していくことが重要であります。そのためにも、各国の指導者におかれては、自ら被爆地を訪問され、被爆の実相に触れ、核兵器の使用は決して許されないものであることを理解していただきますようお願いします。

そして日本政府におかれては、唯一の戦争被爆国として、関係国の橋渡し役を務められ、核兵器のない世界の実現に向けた力強いリーダーシップを発揮していただきますようお願いします。

去る7月26日、菅総理におかれては、黒い雨訴訟広島高裁判決について、被爆者援護法の基本理念に立ち返り、上告を断念されたところであり、「同じ事情にあった方々についても、救済できるよう早急に検討する」旨の御英断をいただきました。

政府におかれては、広島の黒い雨体験者と同じ事情にある長崎の被爆体験者等についても、救済の道を開いていただきますようお願いいたします。

 8月9日は、長崎県民にとって永遠に忘れることのできない「祈りの日」であり、三たび核兵器による惨禍を起こさせない「誓いの日」であります。

ここに、原爆の犠牲となられた多くの御霊の安らかならんことをお祈りし、核兵器のない平和な世界を築くため一層の努力を重ねることをお誓い申し上げ、慰霊のことばといたします。

                                                 令和3年8月9日                                                                     

                                                 長崎県知事 中村 法道

 

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