長崎県

平和祈念式典

毎年8月9日、昭和20年8月9日のあの夏の日を忘れないよう、長崎市において長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典が開催されます。
令和2年の同式典における長崎県知事の「慰霊の詞(ことば)」は次のとおりです。

被爆75周年長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典 慰霊の詞

 

 原爆犠牲者慰霊平和祈念式典にあたり、長崎県民の皆様とともに、原爆犠牲者の御霊に謹んで哀悼の誠を捧げます。

 1945年8月9日、この上空で一個の原子爆弾が炸裂しました。強烈な熱線と爆風は一瞬にして街を破壊し、7万4千人もの尊い命を奪い、かろうじて生き延びた人々の心と体にも生涯癒えることのない傷跡と放射線による健康障害を残しました。

 あれから75年、長崎の街は人々の懸命な努力により、平和を願う美しい街に生まれ変わりました。この平和を守り、次の世代に引き継いで行くことが、私たち長崎県民に課せられた使命であります。

 しかしながら今日、アメリカとロシアは、新戦略兵器削減条約の失効も間近に迫る中、新たな戦術核の開発を進め、その他の核兵器保有国も核軍拡に取り組むなど、人類にとって核兵器はますます大きな脅威となっております。

 これまで「長崎を最後の被爆地に」という切なる願いを込め、原爆の悲惨さや非人道性を訴え続けてこられた被爆者の方々は既に7割が亡くなられ、平均年齢も83歳を超えました。被爆者が生きておられるうちに、核兵器廃絶に向けた道筋を示していかなければなりません。そのために残された時間は僅かであります。

 昨年、38年ぶりに本県を訪問されたローマ教皇は、核兵器のない世界が可能であり必要であるという確信のもと、政治をつかさどる指導者の皆様にこう呼びかけられました。「核兵器は、今日の国や国家間の安全保障上の脅威から私たちを守ってくれるものではない、そう心に刻んでください」と。

 世界の指導者の皆様にお願いします。是非長崎を訪問され、被爆者の声に耳を傾け、その肌身を通して被爆の実相を正しく理解してください。そして、核兵器は3たび使うことが決して許されない兵器であることを肝に銘じてください。核兵器は、人が作り出したものであり、人々の意志によって廃絶することができるものと信じます。

 日本政府におかれては、唯一の戦争被爆国として、核兵器のない世界の実現のために、常に国際社会の先頭に立ち、あらゆる努力を尽くされますようお願いいたします。また高齢化が進む被爆者や被爆体験者への援護施策のさらなる拡充をお願いいたします。

 ここに、原爆の犠牲となられた多くの御霊の安らかならんことをお祈りし、被爆者や被爆体験者のご健康を願い、核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に向けて一層の努力を重ねることをお誓い申し上げ、慰霊のことばといたします。

 

令和2年8月9日

              長崎県知事 中村 法道

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  • 原爆被爆者援護課
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