コンセプト
長崎県窯業技術センターでは、使いやすさに配慮したユニバーサルデザインの製品開発に取り組んでいます。今回は、高齢者の方々の身体特性や食生活について検討し、高齢者の生活特性に配慮した食器を提案しました。持ちやすさ、すくいやすさ、飲みやすさなどの使い勝手や、高齢者の食事などに配慮し、外観のデザインもできるだけ一般食器のしつらえに近い食器を目指しました。
皿、ボウル
この皿とボウルは、縁の形状が内側に立ち上がっているため、スプーンなどですくう際にすくいやすい形状になっています。縁のリムは食べる時に手を添えたり、持ち運びの最に持ちやすい形状になっています。器の内側は平面ではなく中央に向かってゆるい傾斜がついているので、食材が中央に集まりやすく、食材の固さが柔らかくなったり、大きさが小さくなった際も、食べ物が広がりにくく、最後まで食べやすい形状になっています。材質=磁器。皿:直径=21cm、重量=約447g。ボウル:直径=15cm、重量=約238g。
飯碗
この飯碗は、ご飯を盛り付ける内側に彩色することでご飯のつぶなどを見やすくし、最後まで残さず食べやすい飯碗です。サイズもちょっと小さ目で持ちやすく、深めの設計ですので、お粥などでも食べやすく、すくいやすい形状になっています。材質=磁器。直径= 約11.3cm、重量=約197g。
湯のみ
この湯呑みは、二重構造になっており、内側に傾斜がついているため、使用時にあまり首を後ろに傾けなくても飲むことができます。首を傾けることが困難になった方や、誤嚥(ごえん)しやすくなった方の負担を軽減します。側面の柄は滑りにくくなっています。中空のため保温効果がありますが、熱い飲み物でも手が熱くなりにくく、中身の温度が解りづらいことがありますので、飲む際にはやけどなどに十分注意してください。材質=磁器。直径=約7.7cm、重量=約216g。
お問い合わせ:長崎県窯業技術センター 戦略・デザイン科