歴史の薫る道
土師野尾〜碁盤ノ辻〜花ノ木〜井樋ノ尾〜藤棚〜古賀〜番所橋(15.5km

かつて焼き物の里であった土師野尾、平家の落人伝説の残る花ノ木から、茶屋跡や石碑の残る旧長崎街道を歩きます。しっとりとやさしい風情が漂います。
●インフォメーション
 
長崎県自然環境課     095(824)1111(代表)
 諫早市緑化公園課     0957(22)1500(代表)
 長崎市道路公園部総務課 095(825)5151(代表)



●交通アクセス
 長崎駅前(県営バス/諫早・小浜・雲仙行き/33分)
     →番所橋
(〃/9分)古賀(〃/2分)
藤棚
 長崎駅前(県営バス/諫早・小浜・雲仙行き/55分)
     
→西陵高校入口  
 長崎駅(JR九州/市布経由、諫早・佐世保行き/20分)
     →肥前古賀駅
 諫早駅前(県営バス/江の浦行き/20分)土師野尾

 @土師野尾から E峠まで(7.0km
焼き物の里から平家の里へ 

九州自然歩道は、大きな鳥居のある土師野尾バス停から南へ150m程の所でバス道路を横切っている。土師野尾は古代の土器製作者「土師部(はじべ)」からついた地名で、ここでは1570年頃、陶器が焼かれていた。土師野尾を流れる東大川を渡って、民家を縫うように谷沿いに進み、峠にさしかかったら尾根沿いの林道へ入り、西側に標高297mの八天岳を見ながら進む。トロイデ火山の美しい山容と広い裾野の景色を楽しみながら緩やかに登る林道はなかなか快適だ。 

 
土師野尾の静かな佇まい          八天岳が美しい尾根林道      

 やがて三叉路を西へ進んで、すぐ(20m程)右側斜面に取り付けられた細い登山道に入り、急坂を一気に登ると碁盤の辻に着く。碁盤の辻は平坦な溶岩台地で、有明海、大村湾、橘湾が五方向に見えることから、その地名がついたと言われるが、山道が碁盤の目のように交差していたからとも言われている。九州自然歩道もここで見事に直角に曲がるが、今では鬱蒼としたヒノキ林に覆われて当時の景色は全く望めない。
      
    碁盤の辻。九州自然歩道は鬱蒼としたヒノキ林を直角に曲がる 
 碁盤の辻からは緩やかな起状の尾根道で、ほとんど展望はないが、広葉樹林と針葉樹林が交互に現れ、なかなか雰囲気のある山道だ。山道を下って峠の県道を横切り、標識に従って荒れた旧道へ入り、平家落人伝説の残る花ノ木に向かう。
 美しい響きと落ち着いた佇まいを見せる花ノ木の集落の細道を抜け、アスファルト車道を北へ進む。背後に碁盤の辻、前方に諫早市街や多良岳の山々を楽しみながらのんびり下っていく。20分程でヒノキ林の中を急カーブして下る旧長崎街道に合流する。この道をそのまま下ると、久山茶屋跡(坂本龍馬も飲んだという井戸がある)の集落を通って、国道34号線のバス停(西陵高校入口)まで約20分の行程。
コースは旧長崎街道をヒノキ林の中へ上り、数軒の民家のある「峠」の集落を通り抜けて進む。
      
  苔むした花の木の路地      花の木を過ぎると諫早市街と多良岳が見えてくる。   

旧長崎街道は井樋ノ尾岳の麓を長崎へ向かう。

E峠から J番所橋まで(8.3km
  旧長崎街道を歩く

峠の集落を越え、ザボン畑を抜けて、さらに井樋ノ尾峠を越える。標高150mのこの峠は眼下に大村湾を一望し大名も一休みしたという「お篭立場」の跡。
 そこからスギ並木の急坂(椎の木坂)を下り、ここで車道を逸れて長崎街道の標識に従って畑の中の小道を進む。
 段々畑の中程にある民家が井樋ノ尾茶屋跡。
 軒先を街道が通り、脇にはトコロテンを冷やしていたという岩清水が今も沸いて、街道風情を色濃く漂わせている。

      
  旧長崎街道は長崎自動車道と平行に進む。(井樋ノ尾茶屋跡)

 茶屋跡の山際には井樋ノ尾観音があって、苔むした境内には湧水もあり寄り道して一休みするのもいい。茶屋跡からは、静かな山間の畑地の道を、季節の野菜や果樹を目で味わいながら長崎自動車道と併行して進む。高速道路の高架を二度くぐり、国指定重要文化財の本田家住宅に寄り道などして、住宅地の中を左に曲がるとすぐに藤棚が見えてくる。藤棚のある小川家は古賀人形で有名。
 ここからは植木の産地として名高い古賀や、街道宿場町として栄えた矢上まで、八郎川を下流に向かって縫うように進む。
 長崎街道は国道
34号線の旧道でもあり平坦で歩きやすい。植木畑や庭木の見事な古い屋敷、ゆったりと流れる八郎川、領境を示す石標、祠の脇の湧水、古い家並、点在する史跡、風情あふれるこの道は、街道の歴史を知れば知るほど魅力も倍増する。

     
   
八郎川沿いの旧長崎街道