生鮮魚介類に寄生したアニサキスによる食中毒が発生しています。アニサキスとは寄生虫の一種で、その幼虫がサバ、アジ、サケ、イカなどの内臓に寄生します。アニサキスが寄生している魚介類を、生でまたは加熱不十分な状態で食べると、食中毒(アニサキス症)が起こります。
[ アニサキスについて ]
半透明、白色で、体長2cm~3cm、幅0.5~1.0mmほどの線虫の幼虫です。
サバ、アジ、イワシ、カツオ、サケ、イカ、サンマなどの魚介類の内臓に寄生します。なお、魚介類が死亡すると、内臓から筋肉に移動することが知られています。
[ 感染経路 ]
アニサキス幼虫が寄生している生鮮魚介類を生(不十分な冷凍又は加熱のものを含む)で食べることで、アニサキス幼虫が胃壁や腸壁に刺入して食中毒(アニサキス症)を引き起こします。
[ 症状 ]
◆急性胃アニサキス症
食後、数時間後から十数時間後に、みぞおちの激しい痛み、悪心、嘔吐を生じます。
◆急性腸アニサキス症
食後、十数時間後から数日後に、激しい下腹部痛、腹膜炎症状を生じます。
[ 予防方法 ]
・新鮮な魚を選び、丸ごと1匹で購入した際は速やかに内臓を取り除くこと
・魚の内臓は生で食べないこと
・十分加熱すること(60℃では1分、70℃以上で瞬時に死滅します)
・冷凍すること(-20℃で24時間以上冷凍すると感染性が失われる)
※一般的な料理で使う程度の食酢での処理、塩漬け、醤油やわさびを付けても、アニサキス幼虫は死滅しません!
【 関連リンク 】
アニサキスによる食中毒を予防しましょう(外部リンク:厚生労働省)