ノロウイルスによる食中毒は、例年、秋から冬にかけて多く発生しています。
ノロウイルスは、食品中では増えず、人の腸管内でのみ増殖します。感染経路としては、ヒトからヒトへ感染する感染症(感染性胃腸炎)のほか、食品を汚染して食中毒の原因となることもあり、原因となる食品は生ものに限りません。
感染した人の便や吐物には多量のノロウイルスが含まれており、感染力が強く、少量でも感染しますので注意が必要です。
[ 特徴 ]
ノロウイルスによる食中毒事例では、原因食品の判明していないものが多く、その中には食品取扱者を介して汚染された食品が原因となっているケースが多いことが示唆されています。その他の原因としては貝類(カキなどの二枚貝)があげられます。
少量のウイルスでも発症し、また、アルコールや逆性石けんは効果がありません。
[ 症状 ]
潜伏期間は1日から2日で、下痢、吐き気、おう吐、腹痛、発熱など「風邪」とよく似た症状です。
一般的には、1日から2日で軽快します。
[ 感染経路 ]
・ノロウイルスに感染した調理従事者の手指や調理器具を介して、他の食品が汚染され、この食品を食べて感染することがあります。
・感染した人の便やおう吐物には多量のノロウイルスが含まれているので、これらを処理する時に感染することがあります。
・感染した人から排出されたノロウイルスは、下水処理場から河川を経て海にたどり着き、二枚貝の内臓に取り込まれることがあります。この二枚貝(カキなど)を不十分な加熱で食べると感染することがあります。
[ 予防方法 ]
・トイレの後や、調理・食事の前には、石けんと流水で十分に手を洗いましょう。
・便やおう吐物を処理する時は、使い捨て手袋、マスク、エプロンを着用し、汚物の中のウイルスが飛び散らないように、静かに取り除きましょう。また、処理後は石けんと流水で十分に手を洗いましょう。
・カキなどの二枚貝を調理するときは、中心部まで十分に加熱しましょう。
ノロウイルスリーフレット(発行元:長崎県 生活衛生課、食品安全・消費生活課)
【 関連リンク 】
ノロウイルスに関するリーフレット、関連通知等(外部リンク:厚生労働省)