第7回 コンテスト【講評】

 

今年度は静止画269点、動画6作品、計275作品の応募がありました。

まずはじめに、応募されました皆様、本コンテストの周知ならびに、応募についてご指導いただきました教員、ご家族の皆様、そして関係各位のご尽力に厚く御礼申し上げます。

今年の審査を全体としてまとめてみますと、総じて「奥行き」を感じさせたり、「見る人に視点を意識させる」ような構図の面白さをもった作品が高い評価を得ました。

ディテール(忠実な詳細表現)に凝ったり、抽象化したり、様々な創意工夫が感じられる作品でした。限られた画面上で、強調された部分とそれを包含する全体の関係が相互に作用しあって、豊かなメッセージを発していることが感じられました。

また、見る側に対して、「上から」、「遠くから目を細めて」といった視点を意識させ、作品を通して見る側と制作者側との間に自然なコミュニケーションの感覚が生まれるものもありました。

このように受賞された作品は、限られた画面上で、見る人を引き込む力を持つ豊かな表現力に溢れたものであったといえるでしょう。

受賞作品は、Webでも見ることができますので、どうか多くの皆様にじっくりと鑑賞していただき、また来年の応募に向けてアイデアを暖めていただきたいと思います。

さて、近年、テレビはデジタル放送へ、ケータイは映像も含めたパーソナルな情報受発信機へ、インターネット上では従来のホームページはもとより、ブログと呼ばれる日記の公開しあうような情報空間が形成されるなど、老若男女を問わず私たち誰もが情報を創造し、多様で豊富な受発信を可能とする環境が急速にできつつあります。

優秀賞の方々に副賞として送られるiPodはその1つの象徴でもあります。

小さな情報機器に気に入ったコンテンツを貯めて持ち歩くことができる仕組みは、Podcastingとも呼ばれる新しい放送の形態をも生み出しつつあります。

私たちは、こうした身の回りの情報環境の変化のさなかにおかれ、大人も子供もその功罪両面に直接さらされる時代となりました。

こうした中で、素朴に頭や心からわき出た発想や創意が豊かに表現されて様々なメディアを通して交換され、人々の心を豊かにし、新しい創意や活力につながるような循環を作り出すことができるよう、社会全体が努力すべきときでもあります。

このコンテストを通して、応募された方のみならず、多くの県民の方々と一緒に豊かな情報を創造し、共有ができる街として長崎が発展することを期待して、今年の講評といたします。

 

平成17年10月15日

審査委員長 金村公一(かなむら こういち)

 
 

■各受賞作品に一言■

大賞
【田頭一哉さん:長崎県(静止画)】
長崎を物語る特徴的な多くの要素をシンプルでありながら丁寧に描いたクールな作品です。
優秀賞
【林田 竜さん:長崎県(小学生の部 静止画)】
人、魚、植物、空がそれぞれ個性的な魅力を持って描かれています。小学校2年生の作品としては、非常に豊かな表現力です。

【松尾奏恵さん:平和の祈り(中学生の部 静止画)】
鳩の背景にある遠くに見える長崎の街が丁寧に描かれ、鳩の手前にあるシャボン玉のような円とうまくマッチしています。

【林 幸子さん:絆(高校生の部 静止画)】
人と動物と植物が手を取り上を見つめている様子、見る側に語りかける力をさせます。

【徳永夢子さん:長崎県(一般の部 静止画)】
歩くことをイメージさせる足から画面全体に長崎をイメージさせるものをうまく組み合わせています。

【丸林健介さん:平和の祈り(一般の部 動画)】
素朴な動きの中からメッセージが丁寧に伝わってきます。
審査員特別賞
【福田莉奈さん:長崎県(小学生の部 静止画)】
魚と一緒に楽しそうな様子、気持ちが見る側にまでよく伝わってきます。

【岩村リカさん:長崎県(中学生の部 静止画)】
長崎の夜景とそれを水面に映す長崎港が幻想的な風情で描かれています。

【西川 惟さん:絆(高校生の部 静止画)】
描かれた少女2人の関係、背景と衣服の関係、文字表現のメッセージと字体の両方と全体との関係といった関係性に優れています。

【後藤英明さん:平和の祈り(一般の部 静止画)】
鳥居を中心にしてその周りにたくさんのメッセージを込めた描写が丁寧に描かれています。

【平野真樹さん:長崎県(一般の部 動画)】
長崎の特徴を巧みに表現し、見るものに興味をいだかせます。
努力賞
【酒井大輝さん:長崎県(小学生の部 静止画)】
背景も含めて一生懸命に描いた作品であることがうかがえます。

【鈴木真由美さん:平和の祈り(中学生の部 静止画)】
羽を中心にした美しい画面構成が見る者の目を引きつけます。

【三浦政秀さん:平和の祈り(高校生の部 静止画)】
天主堂の描き方、背景の色とメッセージの一見相反するようなイメージから発せられるメッセージが特徴的です。

【蔭山由佳さん:絆(一般の部 静止画)】
こどもの満面の笑みとその両側の手の大きさ、強さと優しさが強いインパクトを与えてくれます。

【白濱あやのさん:絆(小学生の部 動画)】
丁寧に作り込まれた作品で、おばあちゃんへの親愛の情がよく表れています。