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H24年2月
Vol.93
2004年の6月から、県国際交流員(CIR)が自国の歴史や文化、身近な話題など提供しておりますが、今回は 相賢(ペ・サンヒョン)さんが楽しい話題を御紹介いたします。
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アンニョンハセヨ。
こんにちは。お久しぶりです。長崎県国際交流員ペサンヒョンです。私が長崎に来てからもう5ヶ月が経ちました。新年を外国で迎えたのも私としては初めてなので、それもまた新鮮に感じます。ちなみに韓国は旧暦の正月を過ごしますので、連休も日本とは異なります。新年初めての経験した文化の違いとでも言えるでしょう。新しい環境を楽しみ、長崎の様々な魅力を感じている日々でもありました。
さて、今回も皆さんに様々な韓国の事情・文化などを紹介させていただきたいと思います。今度私が紹介したいのは「長崎ちゃんぽん」です。
韓国のことを紹介するのにどうして長崎ちゃんぽんが出てくるのだろうと考えていらっしゃる方が多いと思います。実は去年7月に韓国では「長崎ちゃんぽん」というインスタントラーメンが発売されました。

<韓国で発売されたインスタントラーメン「長崎ちゃんぽん」>
( http://www.ajnews.co.kr/view_v2.jsp?newsId=20110902000154 )
2年の準備期間を経て発売された「長崎ちゃんぽん」は韓国で非常に人気のあるインスタントラーメンとして流行っています。また、韓国が「長崎ちゃんぽん」の成功に注目している理由は、赤いスープ系のラーメンの割合が高い韓国のラーメン市場に白いスープ系のラーメンが目玉商品として登場したからです。以前にも韓国で白いスープ系のラーメンやゴチュジャンソースに混ぜて食べる「ビビム麺」など様々なインスタント麺が発売されたことはありましたが、今回のように白い系のスープのインスタント麺がメディアに取り上げられるぐらい人気を持ったことはかつてないことでした。「長崎ちゃんぽん」は、去年12月の一ヶ月間で2100万食以上の売り上げを記録し、今は円滑な供給が行われていないぐらいの大ヒット商品になったのです。
それではどうして「長崎ちゃんぽん」が人気を持つようになったのか、その背景や意味などについて説明させていただきます。
「男子の資格」という韓国の人気バラエティー番組があります。この番組は「死ぬ前にすべき101のこと」をテーマとし、30〜40代の芸能人が様々な体験や挑戦を行う番組です。

<男子の資格「ラーメンの達人篇」>
( http://blog.naver.com/PostView.nhn?blogId=ulkeuni96&logNo=40134825610 )
マラソン大会への参加、バンジージャンプ挑戦、バンド公演、バックパック旅行など、様々な体験をしながら、中年層に新しい活気を間接的に感じさせる非常に人気のある番組です。 この番組で全国規模のラーメン大会に参加したメンバーの一人が、自分だけのレシピで作った「ココ麺」という白いスープ系のラーメンで準優勝を勝ち取りました。それにとどまらず、審査委員として参加していたラーメン会社の取締役の方により実際に商品化されるまでに至ったのです。 さらに、メンバー達が参加した全国ラーメン大会が放送され、「サラダラーメン」とか「もやしラーメン」など様々なアイディアやレシピが紹介され、ラーメンに対するステレオタイプが破られるようにより、特に白いスープのラーメンが話題になったきっかけとなりました。 つまり、一つの人気バラエティー番組が、ラーメンの多様性を再認識するきっかけとなったのです。
実際に番組が放送されてから「ココ麺」に加え「長崎ちゃんぽん」がほぼ同じ時期に発売されることによって、韓国のラーメン市場に大きな地殻変動が起きました。テレビ番組を通じて白いスープ系のラーメンへの関心が高まっていることを機に、「ココ麺」と「長崎ちゃんぽん」は新しい市場のトレンドを作り出すことに成功したのです。今までの韓国のインスタントラーメン市場では真っ赤で辛いスープのラーメンの割合が高かったのですが、「長崎ちゃんぽん」は以前の商品とは異なる差別化された商品として評価されています。

<ココ麺の写真、「ココ」は韓国語で鶏の鳴き声>
( http://www.etoday.co.kr/news/section/newsview.php?TM=news&SM=2311&idxno=533559 )
そうしたらその味はいかがなものでしょう。残念ながら私が試してみた結果、本場の長崎ちゃんぽんとは全く違う味でした。豚の骨を煮込んだ出しを利用する白いスープが共通点として挙げられますが、辛い食べ物やあっさりとした味のスープを好む韓国人の口に合わせ、唐辛子の粉が加えられ改良されたのが重要な特徴です。
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| <左:韓国のちゃんぽん>( http://blog.naver.com/dorosarang?Redirect=Log&logNo=30070669738 ) <右:長崎ちゃんぽん>( http://blog.naver.com/mymarinblue?Redirect=Log&logNo=100120655241 ) |
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元々ちゃんぽんは韓国でも普通に食べられる料理でした。しかしちゃんぽんが韓国に伝来する際に、赤い唐辛子の粉が加えられ、韓国人の口に合わせて改良されたので上の写真のように韓国と長崎のちゃんぽんは全く違うものとも言えます。
韓国のちゃんぽんは日本の方が食べるにはかなり辛いと思われますが、あっさりとした辛口のスープ、そして豊富な海産物の深みやしゃきしゃきとした歯ざわりの野菜が魅力として挙げられます。一方、長崎の名物である長崎ちゃんぽんは韓国人の口には少し油っぽい気がするかも知れません。
このように、両国のちゃんぽんに対する味の認識や好みが違いますので、今回韓国で発売された「長崎ちゃんぽん」の味も本場の長崎ちゃんぽんとは違うと言えるでしょう。
長崎ちゃんぽんの韓国発売により、外食市場にもその影響が及びました。韓国の日本ラーメン専門店でも長崎ちゃんぽんの売り上げがうなぎのぼりに上昇しています。本場の長崎ちゃんぽんを味わってみるため日本ラーメン専門店を訪ねる韓国人が増えたそうです。
また、ラーメン=赤いスープと認識されてきた韓国のラーメン市場がさらに多様な種類のラーメンの開発に力を注いでいくきっかけともなりました。これは韓国の消費者が今までの通念を破る新鮮な商品に注目し、様々な嗜好を満たそうとする社会的な現象に基づいたものと分析する見方もあります。それにより、白いスープ系ラーメンの源になった「ココ麺」は、毎年サムソン経済研究所が選定する2011年10大ヒット商品リストに堂々と1位に選ばれたのです。それに負けずに、長崎ちゃんぽんも白いスープ系ラーメンの代表としてその位置を確かなものとしています。
今回、韓国で発売されたインスタントラーメン「長崎ちゃんぽん」のことを紹介させていただきましたが、いかがだったでしょうか。長崎ちゃんぽんを通じて韓国のことをさらに親しく感じていただければと思います。今回韓国で発売された「長崎ちゃんぽん」の味は本場の味とは異なりますが、韓国で「長崎」という言葉が幅広く登場するようになったことで、両国の国民がお互いのことをより親しく感じるきっかけになるのではないかと思います。
もし皆さんも韓国を訪ねるチャンスがありましたら、ぜひ味わってみてください。韓国と長崎のちゃんぽんの違いを比べながら味わってみるのも非常に楽しい思い出になると思います。
それでは、もっと楽しい韓国の話でまたお尋ねいたします。

次回は3月上旬に英国出身のステファニー・クームズさんが登場です。どうぞお楽しみに! ご意見、ご感想などお待ちしています。 なお、メールアドレスは、トップページに記載しています。