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平成28年10月5日 定例記者会見

      

 ●会見内容●

                              
                   

1.台風18号について
2.常陸宮妃殿下のお成りについて
3.長崎県名誉県民 故 松尾敏男先生を偲ぶ会について
4.全国学力調査について
5.「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」について(1)
6.ねんりんピック長崎2016について
7.「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」について(2)
8.「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」について(3)
9.「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」について(4)
10.九州新幹線西九州ルートについて(1)
11.三菱重工長崎造船所の動向について
12.米国のケネディ駐日大使の来崎について
13.九州新幹線西九州ルートについて(2)
14.諫早湾干拓事業について
15.松が枝埠頭の2バース化について
16.農業分野における外国人の労働者受け入れについて
17.来年度当初予算編成について
18.来年度見込まれる国からの交付金の使い方について
         

     
           

1.台風18号について

○広報課長 ただいまより、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。
 知事、よろしくお願いします。

○知事  どうぞよろしくお願いします。
 まず、最初に私から3点、ご報告をさせていただきたいと思います。
 まず1点目は、台風18号による県内の被害状況についてでございます。お手元に資料を配付しておりますけれども、台風18号の本県への接近に伴いまして、県では災害警戒本部を設置し、警戒に当たってきたところであります。
 本日、13時現在、人的な被害は発生いたしておりません。対馬市において、道路の通行止めが2カ所発生いたしております。
 また、現在、台風は本県を通過し、県内各地域に発令されておりました暴風警報、さらには市町から出されておりました避難勧告、避難準備情報等も徐々に解除されつつあるところでありまして、資料の中に記載しておりますように、現在、避難されている方々の数も大きく減少をしております。
 しかしながら、まだ一部において暴風警報も発令されたままという状況でありますので、引き続き警戒に当たってまいりたいと考えております。

 

     
         

2.常陸宮妃殿下のお成りについて

○知事  次に、2点目でございます。
 常陸宮妃殿下のお成りについて、報告をさせていただきます。
 常陸宮妃殿下におかれましては、来る10月15日から本県で開催いたします「第29回全国健康福祉祭ながさき大会、ねんりんピック長崎2016」の総合開会式へのご臨席を賜りますとともに、併せて地方事情をご視察いただくこととなっており、その旨、本日、宮内庁から発表されたところであります。
 常陸宮妃殿下のご来県は、平成24年10月に佐世保市で開催されました第10回全国和牛能力共進会の開会式に常陸宮殿下とともにご臨席をいただいて以来、4年ぶりのご来県であり、喜びに堪えない次第であります。
 ご日程は、10月14日から15日までの2日間のご予定でありまして、この間、ねんりんピックの関係では、総合開会式にご臨席を仰ぎ、美術展の作品をご覧いただきますが、そのほかにも平和公園でのご供花、長崎の伝統工芸品であります長崎べっ甲をご覧いただくなど、県内事情も併せてご視察いただく予定となっております。
 ねんりんピックでの常陸宮妃殿下のご来県は、選手や役員はもとより、長崎県民にとりましても大きな励みになるものと考えているところであります。このたびのご来県を県民の皆様方とともに心から歓迎申し上げ、ご来県がつつがないものとなりますよう万全を期してお待ち申し上げたいと考えております。

 

     
                

3.長崎県名誉県民 故 松尾敏男先生を偲ぶ会について

○知事  次に、3点目のご報告でございます。
 名誉県民の故 松尾敏男先生を偲ぶ会の開催について、ご報告を申し上げます。
 去る8月4日にご逝去されました、本県出身の日本画家で県の名誉県民であられる故 松尾敏男先生のご遺徳をたたえ、県民総意のもと哀悼の意を捧げるために、来る11月12日土曜日になりますけれども、長崎市平和会館において、松尾敏男先生を偲ぶ式典を執り行いたいと考えております。
 この偲ぶ会には、ご遺族をはじめ、松尾先生と交流のあられた文化関係者の方々等にご臨席をいただきますとともに、広く県民の皆様方にもご参加いただき献花を行っていただくことで、長崎をこよなく愛していただきました先生への哀悼の意を捧げたいと考えているところでございます。
 以上3点、ご報告を申し上げました。
 あとは、どうぞよろしくお願いいたします。

      

     
          

4.全国学力調査について

○記者(朝日新聞社)  まず、先月29日に公表されました全国学力調査についてのご質問です。今回で実施10年目となりますが、調査が県の教育行政に与えた影響について、知事が感じられていることを、プラス面、マイナス面、両面それぞれをお教えください。

○知事  学力調査は今年度で10年目となっているわけでありますけれども、本調査の実施によりまして、長崎県の児童・生徒の学力、あるいは学習状況を客観的に分析できるようになったのではないかと考えております。ここで得られたデータを踏まえながら教育施策を展開できるようになったということは、大きな成果ではなかろうかと思っております。こういった成果を活用することによって、本県児童・生徒の学力の状況は着実に改善傾向にあるものと考えているところであります。
 一方、マイナス面での影響というのは、私自身、特に感じていないところであります。

 

     
          

5.「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」について(1)

○記者(朝日新聞社)  次に、世界文化遺産についてのご質問です。潜伏キリシタン関連遺産の暫定版推薦書を県はユネスコに提出されました。現在、正式版の推薦書の作成に入っているのではないかと思いますが、正式版の策定に向けて、暫定版からさらにブラッシュアップすべき点や、説明を重ねるべき点について、知事のお考えをお聞かせください。

○知事  暫定版の提出をいたしまして、いわゆる形式審査をしていただくということになってまいりますけれども、やっぱり本番の推薦書を提出するに当たっては、さらに内容の充実を図って、理解していただきやすいような形にしていかなければいけないと、こう思っているところであります。
 例えば、文化審議会からは、世界遺産としての価値を説明する上での学術的な根拠、あるいはその価値と具体的な物証との対応関係なども、より明確に整理して示す必要があるのではないかというようなお話もいただいていたところでありますので、学術的な根拠等については、既に推薦書の中に記載はいたしておりましたけれども、その関係性がよりわかりやすいように、レイアウトを工夫するなど改善を図っていきたいと考えております。
 海外の専門家の皆様方に、正しくこの資産の価値を理解していただけるように、わかりやすい表現、あるいは写真、あるいは図などを添付するような工夫もしていきたいと思っております。

 

     
          

6.ねんりんピック長崎2016について

○記者(朝日新聞社)  すみません、もう一つ。15日からねんりんピックが始まりますが、開催期間中の県外からの訪問者数の見込みや経済効果の予想があれば教えてください。
 また、知事が注目されている競技や選手がいらっしゃれば、教えてください。

○知事  ねんりんピックには、開催期間中、およそ50万人の皆様方のご参加を見込んでいるところでありますが、このうち、県外からお越しいただく皆様方、9万人から10万人ぐらいと見込んでいるところであります。
 昨年の山口大会では、54万人の皆様方が参加され、経済波及効果が約93億円と発表がなされているわけでありますけれども、長崎大会でもほぼ同様の効果を期待しているところであります。
 それから、また、ねんりんピックで、特に興味、関心を持っているのはどういった分野かということでありますけれども、一つは、ご承知のとおり長崎は、孫文・梅屋庄吉の事業を取り組んできたところでありましたけれども、そうしたご縁もあって、太極拳の発祥の地であります湖北省と友好関係を締結いたしました。太極拳については、佐世保で交流大会が開催されますけれども、ここには湖北省の武当武術協会による特別演武も予定されているということでありますので、そういったものを拝見する機会があれば、できれば見てみたいと思っております。
 それから、また、いろいろお話をお聞きしますけれども、90歳を超えた選手の皆様方がいろんな種目で参加され、ご活躍されるということになっておりますので、ラグビーフットボール競技にも90歳以上の選手の方々が参加されるということでありますので、ぜひご活躍をしていただきたい、そして、けがのないようにしていただきたいと願っているところであります。

 

     
          

7.「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」について(2)

○記者(NCC)  私からも世界遺産を目指す潜伏キリシタン関連遺産について伺いたいと思います。
 現在、教会などの維持管理のために基金が設けられていますけれども、構成資産の変更に伴って、その基金の目標額等に変更があるのかという点と、現在の寄附状況と今後の対策を併せて伺えればと思います。お願いいたします。

○知事  この基金造成の目標額でございますけれども、3億円を目標に基金のご協力のお願いをさせていただいております。
 今回、一部構成資産の内容を見直したところでありますけれども、当面この3億円の目標額を変更することは考えておりません。より幅広い県民の皆様方のご協力をお願いしてまいりたいと考えております。

○記者(NCC)  現状、寄附はどれぐらいの額かというのを。

○知事  そうですね、今、27年度、28年度でおよそ850万円ぐらいのご協力をいただいているところでありますけれども、やはりいろいろな方々のご意見をお伺いしてみると、まだ正式版も提出されていない状況であって、例えばイコモスの記載勧告がなされるなど、もう少し具体化したほうが協力をしやすいというようなお話もいただいているところであります。先に県民会議を開催していただいた折には、改めてこういった寄附金についてのご協力のお願いもさせていただきましたけれども、改めて名称も変わり、県民の雰囲気を盛り上げていきたいというようなお話もいただいておりますので、これからも引き続きお願いして、協力を得てまいりたいと思います。

○記者(NCC)  現状でその資産の中に、大浦天主堂のように拝観料をいただくというようなそういった対策を考える予定はありますか。

○知事  大浦天主堂については、構成資産、文化財等に限らず、大司教区所有のほかの教会の保存管理等も視野に入れられた上で、そういう方向で進めてきておられると思いますけれども、今のところ、そのほかの動きはまだお聞きしていないところであります。
 まずは基金等をしっかりと造成をして、所有者の保存管理にかかる負担をいかに軽減していくかということが大切になってくると思いますので、これまで以上にしっかりと情報を発信しながら、ご協力をいただいていきたいと思っております。

○記者(NCC)  幹事社からは以上です。

 

     
          

8.「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」について(3)

○記者(長崎新聞社)  世界遺産の関係ですけれども、暫定版を提出されたということでイコモスとの契約は終了したと思うんですけれども、県にしてもイコモスにしても、双方前例があまりなくて、手探りでやってきたことだと思うんですが、そのあたりの総括というか、ご感想をお聞かせください。

○知事  やはりイコモスというのは、最終的には審査・勧告機関になるわけでありまして、どういった視点でこの世界遺産、特に「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」を評価される視点をお持ちなのか、そういった点については非常に参考になったと思います。したがって、ご意見等をいただきながら、その禁教期により焦点を当てるような形で構成資産等の見直しも行ってきたところでありますけれども、いよいよこれから、審査・勧告機関という立場になってまいりますので、ご指摘がありましたように、このアドバイザリー契約は一応終了をしたところであります。
 そうした幾多の世界遺産をご覧になり、審査をされてきた立場からアドバイスをいただけたということは、大変よい機会になったものと考えております。

○記者(長崎新聞社)  今後、例えば構成資産についてですけれども、また厳しい指摘があって除外をとか、そういうケースも心配されるのではないかと思うんですが、そのあたりはいかがでしょうか。

○知事  構成資産の内容等も含めて、イコモスの皆様方とは相当議論を重ねてきたところでありまして、そういった中で今の整理にさせていただいたところであります。
 もちろん、これからイコモスの勧告に向けた具体的な手続が進められるということになりますので、予断を持って対応することは控えなければいけないと思いますけれども、仮にそういうご指摘があっても、これは今までの考え方をできるだけ理解いただけるように説明を尽くしていかなければいけないと思っております。

 

     
          

9.「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」について(4)

○記者(読売新聞社)  世界遺産の関連でお尋ねしたいんですが、教会などの構成資産の保全が、その集落がもう衰退して人がいなくなることで手が入らなくなるんじゃないかというような懸念が識者の方から出されていますけれども、県としてそういったことにどのように対応していかれるつもりか、具体的な対応策など考えていらっしゃったらお聞かせ願えますでしょうか。

○知事  それは、一つは先ほど申し上げたように、構成資産をしっかりと保存、継承していかなければいけない。そういうために基金等の造成を行い、できるだけ負担を軽減するような形で適切に管理していこうと、こうしているわけでありますけれども、やはりご指摘のように非常に地域のコミュニティ、集落規模自体が小さくなって、どういう形で維持できるのかという問題に直面している地域も、あるいは見えつつあるわけでありますので、やはり地域のコミュニティ、地域の住民の皆様方も一緒になって大切な資産として力を合わせて守っていただけるように取り組んでいかなければいけないと思います。
 これは行政だけの力でもやっぱり足らざるところがあるでしょうし、決して好ましい形ではないと思いますので、できるだけコミュニティという周辺の集落としての力をまとめて、そういった保存継承事業に取り組んでいただくことができるように努力していかなければいけないと思います。

 

     
          

10.九州新幹線西九州ルートについて(1)

○記者(読売新聞社)  もう1点ですけれども、新幹線の関連ですが、JR西日本がフリーゲージトレインの乗り入れについてずっと難色を示したままですが、このことについて知事としての今の受け止めを聞かせていただきたいということと、今はフリーゲージトレインの乗り入れを想定していろいろ計画を進めていると思うんですが、仮に乗り入れができなくなると事業予測とかに影響して駅前の開発とか民間の投資にも影響してくると思うんですが、乗り入れ問題を曖昧なままにしておいていいのかどうかということについての知事のお考えと、今後、それをきちんと確定させるためにJR西日本と協議していくような考えがあるか、その辺を聞かせていただいてよろしいですか。

○知事  もともと九州新幹線西九州ルートというのは、フリーゲージトレインで山陽新幹線を走るという前提で費用対効果等も計算されておりますし、当然ながら、私どももフリーゲージトレインをベースにした整備の認可申請が行われた時も乗り入れ可能だという前提で進めてきた経過があります。
 JR西日本が難色を示しているというご指摘でありましたけれども、どのようなダイヤが組めるのかというハードルがあるというようなご趣旨のお話はあったと聞いておりますけれども、乗り入れが難しいとか、乗り入れさせないといったような話は聞いていないところであります。
 したがって、この西九州ルートが所期の効果を発現するためには、中国地方、関西圏域まで直接乗り入れることができることによって経済効果が十全に期待できるわけでありますので、これまでも当初に想定した姿を何としても実現していただくようにということで要請活動等も行ってきたところでありますので、今後とも、そういうスタンスで臨んでいかなければいけないと思っております。

○記者(読売新聞社)  JR西日本と直接協議するお考えというのはありますか。

○知事  まだまだですね、具体的な乗り入れ協議等については、JR九州とJR西日本の間で協議がなされるものと考えているところでありまして、直接、JR西日本に対してこの乗り入れのいかんについてお話をするというところまでは考えておりません。
 フリーゲージトレインの開発の目標自体が在来線軌道と新幹線軌道を乗り換えることなく運行できると、そういう開発目標のもとで今開発が進められているわけでありますので、これが乗り入れられないということになれば乗り換えが出てくるわけでありますので、当初のフリーゲージトレインとは違うものになってくるのではないかと我々は考えているところです。

 

     
          

11.三菱重工長崎造船所の動向について

○記者(西日本新聞社)  三菱重工業が長崎造船所の商船事業を分社して1年を迎えて、また、客船事業の存廃についても今月中に方向性を出すということなんですが、地場の主幹産業で大きな計画が進む現状について、知事の受け止めをお願いします。

○知事  商船事業が分社化をされて1年が経過したところでありますけれども、お聞きするところによりますと、三菱重工船舶海洋(株)、こちらの方では、いわゆる燃費効率が非常に高い次世代型のLNG船でありますとか、そういった機能性の高い船舶の建造が高い操業率で続いていると聞いております。
 一方、三菱重工船体(株)についても、先ほどのLNG船への船体ブロックの供給、あるいは今治造船向けの船体ブロックの製造を受注されるなど、こちらの方もブロック製造の専業会社として非常に多忙な状況であるとお聞きいたしております。
 ただ、今はそういう形で手持ち工事量が相当数ありまして高操業が続けられていると思いますけれども、造船マーケットというのは、非常に今年の年初めから冷え込みが続いているというような状況にありますが、やはり三菱重工さんにおかれては、長年にわたる技術の蓄積、技術者が多数いらっしゃるわけでありますので、ほかに真似のできないような機能性の高い船舶建造、こういった分野でしっかりと役割を担っていただけるものと期待をいたしているところであります。
 一方、客船事業の方ですけれども、1番船は3月に引き渡されたところでありまして、今、2番船の艤装工事が進められているというお話を聞いておりますが、この客船事業について、将来、どう取り組んでいくのかという経営判断が10月くらいにはなされるのではないかという、これは新聞報道でそうお伺いをしたところであります。最終的には経営判断にかかわることでありますけれども、本県にとっては極めて重要なことであると思っております。引き続き、注意深く今後の推移を見守っていかなければいけないと思っているところでありますし、ぜひ近いうちに私もまた本社の方をお訪ねして状況等についてお話をお伺いできればと考えているところであります。

 

     
          

12.米国のケネディ駐日大使の来崎について

○記者(西日本新聞社)  一部報道でアメリカのケネディー駐日大使が来県されるとの報道がありましたが、知事は面会の予定はおありですか。
 また、来県の趣旨というのというのをどのようにお聞きになっていますか

○知事  私も、ケネディー大使がご来県されるということは報道で知りましたけれども、県に対して公式なご訪問の話はお伺いしておりません。したがいまして、私の方から、いかんとも申し上げにくい状況にあるのはご理解いただきたいと思います。

○広報課長  ほかにございませんでしょうか。

 

     
          

13.九州新幹線西九州ルートについて(2)

○記者(毎日新聞社)  九州新幹線の話に戻りますが、この秋に国の軌間可変技術評価委員会が耐久走行試験の可否について判断するということですけど、現状、国や鉄道・運輸機構から開発の現状について説明を受けていることはございますか。

○知事  私もたびたび今の進捗状況等お尋ねしたりするんですが、回転試験等を終えられて、今、分解して検査・実証作業を進めておられるというところで、回転試験等については、ほぼ予定どおり進んできたというお話であります。これから軌間可変技術評価委員会でどういう評価がなされ、どういう方向性になっていくのか、これはまだまだわからない状況であります。
 今後とも、具体的な動きがあれば説明をいただくようにしていきたいと思っております。

○記者(毎日新聞社)  県議会の中でもフリーゲージトレインの開発が思うように進んでいないという現状をとらまえて、やっぱりフル規格化というものを知事の方からも要望してはどうかという声が少しありましたけれども、それに対するお答えを今日改めていただきたいということと、ある種、長崎ルートに導入を断念するとか、フリーゲージトレインそのものを断念するということがない限りは、やはり現行の予定を進めるしかないのかという部分についてお考えをお聞かせください。

○知事  これは九州新幹線西九州ルートのこの間の経過をご覧いただけばおわかりのとおりでありまして、さまざまな課題があって、紆余曲折ありましたけれども、最終的に、当初はスーパー特急方式からフリーゲージトレインの技術的な課題が解決されたという前提のもとにフリーゲージトレインの運行を前提に事業認可申請を行っていただき、そして、認可、着工をされてきたところであります。
 まだ結論が出ていない状況の中で、今、フル規格にということについては、当初の我々の同意自体がどうだったのかということも問われかねない話でありますし、現実的な課題としてさまざまな課題が顕在化してくるものと思っております。
 したがって、まずはこの軌間可変技術評価委員会でどういう課題等が示されてくるのか、そういった点を見極めた上で今後の対応方策等も検討をしていく必要があるものと考えているところです。

○記者(毎日新聞社)  わかりました。

 

     
          

14.諫早湾干拓事業について

○記者(長崎新聞社)  諫早湾干拓事業についてお尋ねですが、今、国の方で、4県協議の中で、4県や各県漁業団体にヒアリングをして、よりよい基金をつくるための意見聴取をしたいということだったんですけれども、もしそれが既に始まっているのであれば、県側から何かこうした方がいいとか提言をしていることがあればお伺いしたいというのが1点。
 4県協議とは別の場で開門問題を議論したいというのが国のスタンスですけれども、長崎県としては、その別の場には参加するご意向があるのかという点をお伺いします。

○知事  この諫早湾干拓事業の基金の問題ですが、これについては我が方からもいろんな視点から要望等も申し上げてきているところであります。水産振興策はもとより、漁場環境改善対策に取り組んでいただき、具体的な成果が得られるような、したがって、それなりの規模感を持って取り組んでいただきたい。あるいは調査・実証事業等については、こういった基金とはまた別枠として引き続き十分な予算を確保していただきたいといったような幾つかの要望等もさせていただきました。
 それから、いわゆる開門の是非を協議する別の場を設けたいというようなお話があるように聞いておりますけれども、開門の是非等について、これは訴訟の面で、私ども当事者ではありませんので、どういう枠組みで考えておられるのか。まだ国から具体的な連絡もいただいておりませんので、今の段階で県として参加するかどうかということについては、まだ白紙の状況であります。

 

     
          

15.松が枝埠頭の2バース化について

○記者(長崎新聞社)  もう1点ですけれども、別件で、松ヶ枝埠頭の2バース化計画について、見解をお尋ねしたいのですが、長崎港の港湾計画が2バース化を盛り込んでから2年以上が過ぎておりまして、その後、どういうふうに進捗するのかがなかなか見えない中で、長崎市の要望や県議会でも、どういうふうにビジョンを描いていらっしゃるのかという趣旨で質問が上がっていましたが、知事としては、2バース化計画についてどのような、タイムスケジュールとかも含めて、展望を描いていらっしゃるのかというのをお伺いできればと思います。

○知事  ここまで外国クルーズ船の寄港数が増加している中で、接岸機能を十分確保していくというのは、本県観光の振興を図る上でも極めて重要な課題であると思っております。
 港湾計画では2バース化に向けて方向性を示しているわけでありますけれども、この間、国際観光船埠頭を事業としては国直轄でお願いしたいと申し上げてきて、直轄事業でやった前例がないというようなお話でありました。しかしながら、ご承知のとおり現実的には既存の岸壁についても、機能強化を図るために補正予算等も認めていただいておりまして、より大型の客船が停泊、係留できるように、機能強化も図っていただいているわけであります。
 もう一つは、出島岸壁というんでしょうか、水辺の森公園の岸壁を、もっと有効に使うほうが先ではなかろうかというお話もあります。既存の岸壁等については有効に活用しながら、現状の機能をできるだけ発揮して、多くのクルーズ船の受け入れができるように調整を進めていかなければいけないと思っております。
 先ほどの国際観光船埠頭について、国の事業でやっていただけるかどうかということについては、国の方針もこれまでと相当変わってきつつあるなという感じがいたしております。クルーズ船の観光客受け入れも500万人まで目標を掲げて、積極的に推進していこうという姿勢が示されているわけでありますので、私どもは、引き続き2バース化については、ぜひこれは実現していきたいということで要請活動を続けていきたいと思っております。
 ただ、現実的には、公共事業予算をどう確保するのかという予算上の制約がありまして、そこをできるだけ港湾関係予算も国全体として確保していただく必要があるものと考えております

○広報課長  最後の質問にさせていただきたいと思います。

 

     
          

16.農業分野における外国人の労働者受け入れについて

○記者(長崎新聞社)  まず、農業分野における外国人の労働者受け入れについてですけれども、昨日の政府のトップの諮問会議の中でも安倍首相が、外国人労働者の受け入れの議論を加速させるという発言があったと聞いています。そうした中で長崎県は、農業分野における外国人労働者の受け入れ特区の提案をされていると担当の方から聞いておりますが、まず、長崎県として、これをやらなきゃいけない意義というか意味と、今回提案されている提案を受け入れてもらえるのかどうかの自信のほどをお尋ねしたいと思います。

○知事  今日農業が直面しております状況は、もう皆様ご承知のとおりでありまして、やはり、力強い経営体をどう育成し、これを育てていくかということが非常に大きな観点になるわけでありまして、そのためには、基盤整備を進めて経営規模を拡大し、技術力を高めてということでありますけれども、その一方で、労働力をどう確保していくのかというのが非常に大きな課題になっております。
 安定して労働力が確保できればいいのですが、どうしても農業になると時期が限られて、年間を通した雇用がなかなか難しい状況にあるわけでありますので、そういった意味では、いろんな形態との組み合わせ、労働の移動等も考える必要があるということで、今、労力支援体制の組み立てをどう進めるかということを大きな課題として検討を進めておりますけれども、そういった中で今、技術研修生という形で海外から多くの皆様方に入ってきていただいているわけであります。より安定して、期間いっぱい農業に従事していただく中で、しっかりした技術力を高めていただき、そして国に帰っていただいた後、母国の産業振興のために活躍していただける、そういった、うまく回転していくような形態をつくる必要があると考えて特区の申請をいたしたところでありますが、私も、(国家戦略特区諮問会議における)本県の申請内容についての個別の考え方についてはまだ、聞いておりませんけれども、国の方で積極的な検討がなされるという話がありますことは、非常にありがたいことだと思っております。

 

     
          

17.来年度当初予算編成について

○記者(長崎新聞社)  もう一つ、中期財政見通しの件ですけれども、今年の見通しはかなり厳しいような中身になりましたけれども、その中身の話ではなくて、来年度予算の編成方針といいますか、これもかなり厳しいようになると思ってよろしいでしょうか。

○知事  そうですね、財源の面では、また一段と厳しさが増したなという感じがありますので、もう少し思い切った見直しが必要になってくると思っております。

○記者(長崎新聞社)  今、40%シーリングをかけてみたり、普通建設事業費もその他のシーリングがかかっているかわかりませんけれども、その普通建設事業費も結構強めのシーリングをかけるとか、そういう考えがあるのでしょうか。

○知事  特に、他県の財政構造と比べてみますと、歳出面ではできるだけ地域経済を支えると、下支えするという意味でも公共事業予算、そしてまた、単独の建設事業予算、これをできるだけ確保していこうという方針で運営を続けてきたわけでありますけれども、やはりもう少し、公共事業予算は国費がつきますのでなかなか難しい面がありますけれども、単独関係の予算についてはもう少し見直しを進めていく必要があるんじゃなかろうかと思っております。

○記者(長崎新聞社)  それはもう少しシーリングをかけるということでしょうか。

○知事  シーリングをかけるか、あるいは最終予算調整の中で。財源が伴わなければ査定させていただくという形かと思います。

 

     
          

18.来年度見込まれる国からの交付金の使い方について

○記者(長崎新聞社)  最後にします。一方で、来年度については、国境離島新法ですとか、地方創生の推進交付金ですとか、国から来るであろう一定のお金が見込まれるところがありますよね。その辺の使い方などは何か温めていることはないでしょうか。

○知事  国境離島新法の中で交付金等が設けられ、ただ、これは地方負担が出てきますので、その地方負担分についてどういった財源措置が講じられるのか、これはもう非常に重大な関心を持って見ているわけでありますけれども、特に地方創生を進める際に、離島地域の状況というのは本土と比べてもやはり厳しいものがありますので、いかにその人口減少を抑制していけるのか、そのためにはそれぞれの離島地域に雇用の場を確保して、若い人たちを含めて地元で働いていただくような機会をつくっていくかというのは非常に重要な観点になってくると思っております。したがって、そういった部分については、今回初めて国境離島法に基づく関係予算も計上される形になるわけでありますし、全国の中でやはり本県は割合が一番高い県でありますので、しっかりと事業自体を組み立てて、積極的に取り組んでいかなければいけない。
 先ほど、単独事業の調整のお話をしましたけれども、そういった意味では、公共事業、いわゆる交付金というのも国の補助事業になりますので、そういった分野で積極的に事業に取り組むことによって、あるいは見直しできる分があれば、そういった部分については検討をしていかなければいけないと思っております。

○広報課長  以上をもちまして、記者会見を終了いたします。

○知事  どうもありがとうございました。

 

     
      ★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。      
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