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知事のページ - 長崎県知事 中村法道

平成23年6月24日 定例記者会見

 ●会見内容●

1.長崎県庁節電実行計画について
2.矢上大橋有料道路の無料化社会実験について
3.長崎県庁節電実行計画について
4.原発事故に関連する県の対応について
5.諫早湾干拓事業について
6.矢上大橋有料道路の無料化社会実験について
7.社会保障・税の一体改革と給与カットについて
8.九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)について
9.離島振興法の改正・延長について
10.石木ダムについて
11.県議会への情報提供について

1.長崎県庁節電実行計画について

<配布資料> 長崎県庁節電実行計画について【PDF】

○広報課長   それでは、ただいまより定例の記者会見を開催いたします。

○知事   おはようございます。よろしくお願いします。
 まず、今日は、2件、皆様方に報告をさせていただきたいと思います。
 その一つは、「長崎県庁節電実行計画」についてでございます。
 ご承知のとおり、さきの東日本大震災に伴いまして、特に夏場における電力需給が逼迫(ひっぱく)してくるということが懸念されております。こうした深刻な事態を回避するためには、全国的にも節電の取組が求められているところでありますが、九州内においても、同様に電力供給不足の懸念が生じているところであります。
 県庁に対しましては、今の時点で九電(九州電力)から個別の節電の要請はあっておりませんが、安全・安心な県民生活、安定的な経済活動の確保を図るため、県内の一つの事業者の立場から、今般、県としても県庁節電実行計画を策定し、計画に基づいて自主的な節電の取り組みを展開していくこととしたところであります。
 節電の取り組みにつきましては、これまでも地球温暖化防止の観点から、「県庁エコオフィスプラン」などに基づき、不要な電気を消すなどの取組を実施してまいりましたが、今回は実行計画において、特に電力需要が高まる7月から9月までを期間といたしまして強力に節電対策に取り組むことといたしました。
 具体的な取り組みとしましては、例えば、空調を稼動しておりました朝夕の時間帯において、1日当たり1時間半程度の短縮を図る。そして、執務室、廊下の照明を間引くというような取り組みを実施していきたいと考えております。こうした取り組みを通して約10%程度の電気使用量の削減を目指していきたいと思っております。
 県民の皆様方には、計画の実施に伴いまして、庁舎の照明が暗いなどといった不便をおかけすることがあるかと思いますが、節電の取り組みに対してご理解とご協力を賜りたいと存じております。

2.矢上大橋有料道路の無料化社会実験について

○知事   2点目でございますが、矢上大橋有料道路の無料化社会実験に取り組んでいきたいということであります。
 この矢上大橋有料道路は、カーブが多くて幅員が狭いという国道251号の交通混雑を解消するバイパス道路として昭和58年から一般有料道路事業の工事に着手し、60年11月19日に供用を開始いたしました。
 この道路は、4年後の平成27年11月に償還満了となる予定でありますが、今般、長崎市から市民の利便性の向上、並行する国道251号の混雑解消、さらには、歩行者の安全性の向上を目的として、朝の通勤時間帯、具体的には午前6時から9時までの時間帯でありますが、この時間帯の無料化社会実験を行いたいという申し入れがありました。
 県といたしましても、夜間の自主投入時間帯、午後11時から午前6時まで、料金を自主投入していただくという時間帯を設けておりましたが、この時間帯に合わせて実験期間中、無料化いたします。長崎市の施策と併せて、午後11時から午前9時までの時間帯、無料で通行できる社会実験に取り組んでいきたいと思っております。
 この社会実験期間といたしましては、8月から来年の3月までを予定しているところであります。

  以上、2件について、冒頭ご報告を申し上げます。あとは、どうぞ、ご質疑をよろしくお願いいたします。

3.長崎県庁節電実行計画について

○記者(西日本新聞社)  幹事社の西日本新聞です。節電の実行計画を出されているので、ここから聞きたいんですけれども、今出されているのは本庁と出先の節電計画ですよね。他県では学校も対象に節電をされているところもありますけれども、長崎県は、学校とかについて節電を広げていく予定はあるんですか。

○知事   学校は、今、計画はどうなっていますか。
○未来環境推進課長   学校も検討をしているというふうに聞いております。

○記者(西日本新聞社)  学校にも広げていく予定はあるということですね。

○知事   そうですね。学校も、また学校としての事情があるでしょうから、どういう形で節電に取り組んでいただくのか、今、検討していただいているようです。

4.原発事故に関連する県の対応について

○記者(西日本新聞社)  節電にかかわってくると思うんですが、玄海原発が今、2つほど停止中ですけれども、その再開については、知事はどういうお考えを持っていらっしゃるんでしょうか。

○知事   ご承知のとおり、玄海原発については、EPZ(防災対策を重点的に充実すべき地域)の範囲内に本県の松浦市の一部が入っているわけでありまして、今回の福島原子力発電所の事故等を見ますと、これがさらに20キロメートル、30キロメートルまで拡大してくる可能性があると思います。本県の地域住民の方々も、そういった意味では大変不安視されている方々も少なくないと考えているところであります。
 先般、私は宮内(県議会)議長に同行していただいて、そして松浦市長ともども、国の関係機関に要請を行ってきました。まずは今回の事故をしっかりと検証し、万全な体制を整備していただく必要があると思いますが、それについては一定、時間がかかるのではなかろうかと思っております。その前に県としても原子力発電所の事故を踏まえた地域防災計画の見直しも進めていく必要があると思っています。
 そうした中で、今、ややもすると原子力発電所の立地地方団体に対していろいろな判断が求められているような状況にあるようですが、密接な利害関係を有する区域というのは、相当な広がりを持ってくると思っております。
 そういうことで、(EPZを)仮に30キロメートルまで拡大していくと、長崎県、佐賀県のみならず、福岡県まで入ってくるということでありますので、先ほど申し上げた地域防災計画の見直し等についても、この3県が連携して取り組んでいかなければいけないということで、合意を得て作業に取り組むこととしております。
 この原子力発電所の運営そのものに関しては、やはり普段から情報を共有化し、地方の声をしっかりと届けるような場を設けていただく必要があるのではなかろうかと思っております。一つの原子力発電所の点検後の運転再開、これが今、地元の自治体に非常に重たい判断が求められていますが、こうした分については、先ほど申し上げたように、しっかりと情報を共有化し、普段から地元の声をしっかり聞いていただくような場を設けていただく。その上で、このエネルギー政策は国策でありますので、国が責任を持ってしっかりと方針を定めて、国民に対して説明をし、理解を得ていく。そういう体制づくりが必要なのではなかろうかと思っておりまして、こういった項目を含んで政府の方にも要請を行ってまいりました。
 要請項目については、このほかにも例えば代替エネルギーの活用・開発でありますとか、いろいろなEPZの検討要請でありますとか、適切な情報の提供と説明責任を果たしていただきたいといった数点を盛り込んで要望活動を展開してまいりました。
○記者(長崎新聞社)  その情報提供の場というのは、我が県でいうと松浦、佐世保、そして県も入ってくるということですか。

○知事   当然そうあってほしいと思っております。
○記者(朝日新聞社)  同じ原発に絡んでなんですが、まず、補正予算に入っていた検討委員会なんですけれども、どういった手順で今後進んでいくのかということについてお聞かせください。

○知事   これは地域防災計画の見直し手順ですね。
 まずは、今回の大震災を踏まえて、震災対策を今この防災計画の中に盛り込もうとしておりますが、今のような対策で十分であるのかどうか。実は本県の地域防災計画というのは、地震対策については相当踏み込んだ厳しい条件を想定しながら防災対策を練り上げております。具体的に言いますと、例えば都市の直下型の地震が発生した時に被災範囲がどうなるだろうか。その時に避難をどう進めればいいのかという計画は策定しているんですが、いわゆる津波の想定、活断層は陸域にとどまらず海域にもあるわけでありまして、どういった津波等を想定しながらこの防災計画を練り上げていったらいいのか。そういった点については、まずは専門家の方々の意見もお聞きする必要があるだろうと考えております。この策定に当たっては、専門家の方々を含めたところの委員会で、まずはそういった方向性を議論していただく。そして、足らざるところは具体的な調査、シミュレーションを進めていただいて、最終的には年度末ぐらいまでにはこの見直し作業を進めていきたいと考えております。ただ、この前提として、国の防災基本計画の部分がどうなっていくのかというのも十分に見極めながら、同時並行して作業を進めていく必要があるだろうと思いますので、国のそうした手順の推移も見極める必要があると思っております。
○記者(朝日新聞社)  年度末までにというのは、EPZも含んで地域防災計画全体の新しいものができ上がるのが年度末までということですか。

○知事   はい。したがって、EPZも見直しを国の方に要請をしております。
 特に本県の場合は、ご承知のとおり、原子力発電所の立地状況を見ますと、海域を隔てて遮へい物のない位置関係にあるわけですね。松浦市でありますとか、あるいは壱岐市がまさにそうでありますので、単純にコンパスで10キロメートル、20キロメートル、30キロメートルという線を引いただけでいいのかどうか。気象条件、地理的な要件等も十分加味していただいてこのEPZを見直していただきたいという話は中央の方に上げております。
○記者(朝日新聞社)  松浦市も含めて県内の市町会議、議会で脱原発の意見書が可決されていますが、改めて知事としての原発そのものに対する考え方というのは変わりませんか。

○知事   原発そのものの現状を考えてみた時に、例えば九電は約40%をこの原発に依存しているわけでありまして、直ちに原発から脱却をしていくというのは現実的な話ではなかろうと思っております。
 したがって、今回の福島原子力発電所の事故を踏まえて、十分原因と問題点について検証をしていただく必要があると思います。
 そういった検証作業を経て、専門家の立場から本当に安全性が確保できるという見極め、そういったものが必要になってくると思っております。
 したがって、これからのエネルギー政策の中で原子力発電所をどうしていくのかというのは、そうした非常に専門的、具体的、科学的な検証作業を経た上で、しっかりと評価をして方向性を見定めていく必要があると思っております。
 確かに深刻な事故が起きたわけでありますが、直ちに脱原発だというのは現実的にはなかなか難しい方向性ではなかろうかと思っております。

○記者(朝日新聞社)  原発関係で最後の質問なんですが、福島第一原発に絡んで、長崎大の山下教授が市民団体の方からアドバイザー解任の署名運動を受けられていますよね。その動きについては、知事はどのようにご覧になっていますか。

○知事   非常に残念なお話だと思っております。福島で被災直後からこの放射線漏洩(ろうえい)に関して、非常に放射線医療に詳しい先生が現地にお入りになられて、専門的な立場からさまざまなアドバイスをなさってこられたし、よくおっしゃっておられるように、「あなどってはいけないけれども、怖がり過ぎてもいけませんよ」というような専門家の立場から適切なアドバイスをしていただいてきたと思っております。
 実を申しますと、私も先般被災地にまいりました。被爆地から来たということもありまして、避難生活をされておられる方々から、非常に具体的な質問をお受けしたこともあります。
 例を申しますと、放射性ヨウ素はすぐなくなるかもしれませんが、長崎では放射性セシウムはどうされたんですかとか、あるいは、土地の除染作業をどうやってされたんですかというような非常に専門的な質問を、避難生活を送っておられる方々から私もお受けしました。
 長崎の被爆地としての現状は、もうご承知のとおり、ヨウ素、セシウムなどの情報は全くなかったわけでして、また、除染作業なども行われてこなかったと。そういった中で多くの市民の方々は、そこで採れた野菜を食べ、食事を続けながらこれまで生活をしてこられたわけであります。私も被爆二世でありますが、母親はまだ元気に頑張っております。
 そうした意味では、あまり怖がられる必要はないのではないでしょうかということを私も実は申し上げたことがあります。そういった意味で、専門的なお立場から、過度の恐怖心をお持ちいただかないように、安心して生活をしていただけるように情報提供をしていただいた役割というのは非常に重いものがあると思っております。
 私も(福島県の)佐藤知事さんとお話をいたしましたが、本当に感謝のお言葉をいただいたところでありまして、一部原子力発電所自体に反対されるような方々も中にはいらっしゃると思うんですが、そうした方々からの批判があるというのは非常に残念に思っております。

○記者(毎日新聞社)  原発対策なんですけれども、国とか九電が安全対策を打ち出してくると思うんですが、県としては、それを評価する手だてがあるのかどうか伺いたいんですが、専門の職員というのがいるんでしょうか。

○知事   県には、今のところ原子力に詳しい専門の職員はおりません。それを県独自で評価するというのは、したがってなかなか難しい。仮に必要であれば、そういう態勢づくりから進めていく必要があるものと思っております。
 ただ、県の職員としてそういう専門性を備えておかなければいけないかどうかというのは、国全体としての原子力発電所の安全性を管理、監視する立場というのが当然あるわけでありまして、そういった方々がしっかり役割を果たしていただく。そして、なおかつ、情報をしっかり出していただくということが極めて大切なことではなかろうかと思っております。わからないから、過度の不安を覚えるということもあると思っておりますので、そうした役割を果たせるような体制の整備というのが一番重要な観点ではなかろうかと思います。

○記者(毎日新聞社)  その職員を養成するとか、採用するとか、今のところ考えておられませんか。

○知事   すぐにそういう対応が求められている状況ではないと思っております。

5.諫早湾干拓事業について

○記者(西日本新聞社)  諫干ですけれども、諌早湾干拓事業の潮受堤防の排水門の開門調査に係る環境影響評価準備書(素案)のケース3ですよね、一番被害が少ないと言われているケース3、制限開門について。ケース3で調整するという話が、会談の時も出ていましたけど、会談以降もちらほら出てきています。改めてお聞きしますが、ケース3という形で調整をしたいという国の意向に、県としてはどういうふうに対応されるご予定なんでしょうか。

○知事   もともと、長崎県の立場というのは、地域住民の方々が開門そのものに大きな不安を感じておられるわけでありますので、いかなる開門の手法であろうとも、これに賛同するような状況にはないと思っております。
 いろんな手法がある中で、例えばケース1の場合、あるいはケース2の場合も全開放されてくると、これはまさに甚大な被害、影響をこうむるということは、今回のアセス素案の中でも明らかにされたところでありまして、影響を少なくするという意味では、ケース3も考えられたと思いますが、その開門手法によっても、ご承知のとおり、特に漁業被害、そして農業用水の確保対策、これについては根本的な課題として解決されていないわけでありますので、そうした部分について、やはり農業者、漁業者、地域住民の方々は大きな不安をいまだに感じておられると思っております。
 したがって、先ほど申し上げたように、いかなるケースの場合であっても、やはり地域住民の方々のそうした不安が根本的に解消できるような状況にならないと、理解の姿勢をお示しするというのは難しいと思っております。

6.矢上大橋有料道路の無料化社会実験について

○記者(毎日新聞社)  23日付の毎日新聞によると、矢上大橋(の無料化社会実験について)なんですけれども、実験効果があるのかどうかと。市は通勤の早朝のラッシュの時にやるんですけれども、県はほとんど通行量が少ない夜間に実験をするということなんですが、それに対して実験の効果というのはどんな効果を期待されていますか。

○知事   長崎市から提案がありましたのは、夕方も含んでの話だろうと思いますが、特に朝の通勤・通学時間帯、この時間帯に多くの車両が国道251号を通過すると。通学の児童・生徒が歩道も安定的にないような状況の中で通学をしている。(車両に)矢上大橋を通過させることによって(そういう危険性を)解消できるのではなかろうかというような考え方の中で提案を受けたわけであります。
 確かに午後11時から午前6時というとさほど通過車両数は多くはないんですが、これが時間帯によって取り組み(有料か無料か)が変わってくるということになると、県民の皆様方に対して非常にわかりにくい。11時から朝の6時までは自主投入、そして6時から9時までは無料、そしてまた、9時以降は有料という形になるわけでありますので。そうであれば、夜間の11時から9時までは無料時間帯として通行していただこうと。そのことでどのような課題の解消がなされるのか、そういった見極めも行っていく必要があるだろうと思っています。
 それともう一つ、夕方もやったらいいじゃないかということなのかもしれませんが、夕方まで含めますと、やはり財源負担が相当高額になってきます。また、朝の通勤・通学の時間帯と比べますと、仕事が終わって帰る時間、これは少し分散されますので、そういう意味で、まずは午前中の通勤・通学時間帯に無料化の実験を行ってはどうかということで、長崎市と共同して取り組もうとしたところです。

○記者(毎日新聞社)  23日付の毎日新聞によると、市ばかり3,000万円費用負担をして、県は何もしてないじゃないかと、それでフェアなのかというような趣旨の記事になっておりますけれども、そこら辺はどうでしょうか。

○知事   矢上大橋有料道路は、確かに社会実験に(長崎市と)一緒に取り組むべきなのかどうかというのはあるんですが、ここを必ずしも通らなければいけないという有料区間ではないんです。既存道路のバイパス機能としてこの道路をつくったところであります。そういった中で、やはり地域の課題としてそういうご要請をいただいたということであります。本来であれば、長崎市に主体的に取り組んでいただくべきところですが、「県も一緒にぜひやりましょう」というお話がありまして、この分について財政的な負担も一部生じてきますが、自主投入時間帯の無料化については道路公社の方で取り組んでいくことにしておりますので、こういった形になったところであります。したがって、これまでの離島架橋の無料化とは少し位置付けが違うのではないかと思っております。

7.社会保障・税の一体改革と給与カットについて

○記者(時事通信社)  国の施策(に関連して)、2つお伺いしたいんですけれども、社会保障改革が大詰めを迎えています。地方消費税がどれぐらい配分されるのか、地方の首長さんはすごく関心があるところですが、それについて知事の所見を伺いたいというのが1点。
 あと、国家公務員の給与削減の方向性が先日出されましたが、地方公務員、長崎県庁が追随するような可能性があるか、そういった可能性についてお伺いしたいと思います。

○知事   社会保障と税の一体改革、これは、今、国において検討されてきたんですが、実は社会保障は、決して国だけが担っているわけではありません。さまざまなサービス分野については、地方も主体的な役割を担ってきているわけであります。
 これまでの議論というのは、国の年金等を主体にした財政負担をいかに調整していくかとの観点で見直しが進められてきて、地方の財源というのは想定されていなかったわけでありますが、実質的に地方の一般財源の負担というのは、年を追うごとに相当増嵩傾向で進んでいくわけでありますので、私どもが最も財政運営上危機感を持っていた分野であります。
 したがって、こうした社会保障制度というのは、国だけではなくて、国、地方の両者が分担しながら国民に対するサービスを提供しているわけでありますので、そういった分野の財政負担についても、当然ながら、全体のスキームの中で検討をしていただくべき内容であると私も思っておりました。さきの「国と地方の協議の場」でさまざまな議論がなされたと思いますが、一定、地方の負担についても着目をしていかなければならないという方向性が出されたということについては、非常にいい方向性だろうと思っております。ただ、最後の最後までどういう決着が図られるのか、曖昧な表現の部分もありますので、これはしっかりと今後の動向も見極め、申し上げるべきところはしっかりと申し上げていかなければいけないと思っているところであります。
 それから、国の方では、震災復興対策の財源を捻出するという考えから、給与をカットしたいという取り組みをされているということでありますので、それは国の財政状況に応じて判断をされた結果であろうと思っております。
 ただ、同じように、地方もこれに歩調を合わせてカットしなさいという議論はあり得ない議論だと思っております。地方の給与水準というのは、ご承知のとおり、国の給与、他の地方公共団体の給与、あるいは民間の水準等も参考にしながら、最終的には自らの財政状況を見極めながら、その水準を定めていく責務があるわけであります。そういう意味からすると、地方の方でも、この間、相当給与抑制のためにさまざまな取り組みを行ってきたところであります。他県においては、一定期間、一律、給与をカットするというような取組も行われてきましたし、本県においても、例えば、管理職手当、特別職の報酬、議員の皆さんの報酬のカットというような措置も講じてきたところであります。
 長崎も、その一律カットをどうするんだという議論がこれまであったのですが、本県の考え方としては、この給与カットというのは、期間限定でせざるを得ない措置であると考えております。というのはなぜかというと、公民格差というのが必ずそこに出て人事委員会の勧告がなされて、これに反するような形でカットするということは、やはり財政上の特別の要請がある場合であります。
 ずっとカットを続けるというわけにはいかない措置でありますので、本県は、むしろ、そういう取り組みではなくて、恒久的な財源を節減するために、やはり職員数を相当減らしてきたということが言えると思っております。
 ちなみに、本県の場合、給与カットされている九州各県の状況等も見ますと、例えば、人口当たりの(一般行政部門の)給与費の負担額では、低い方から3番目というところにございます。
 ただ、よく県議会等でご指摘をいただくのは、ラスパイレス指数が高いじゃないかというお叱りをいただきます。確かに、全国と比べてもラスパイレス指数は高い状況でありますが、この間、年々、下がってきております。というのは、本県は、離島があって広域人事を行ってきたということもあり、離島特昇制度を設けていました。この経過措置が実はまだ残っているわけでありまして、給与の構造改革を相当厳しくやりましたので、これらの経過措置が切れるに伴って、年々下がってきております。もう少し時間を要するかと思いますが、間違いなく、このラスパイレス指数も含めて下がっていく状況にあります。したがって、今のところ、本県独自で給与カットを行う必要が直ちに生じているという状況ではありません。
 ただ、先ほど申し上げましたように、税制改革の中で地方の財源を含めてどういう措置がなされるのか、地方財政措置の動向を十分見極めて判断をしなければならないと思っております。これが地方財政危機を再度迎えるというような状況になると、本県の財政構造は極めて脆弱(ぜいじゃく)な体質でありますので、そうした手法も一つの手法として検討せざるを得ないこともあり得ると思っております。

8.九州新幹線西九州ルート(長崎ルート)について

○記者(朝日新聞社)  新幹線についてなんですけれども、先日の県議会の議会運営委員会で、「副知事が国交省から5代も続いているのに何で着工がまだなんだ」というような嫌な言い方というか、急かすような意見もあったんですけれども、先週、国に要望されての成果はいかがだったでしょうか。

○知事   新幹線の問題は、例えば、国土交通省が方針を決めれば動くかというと、そういう課題ではないんです。まさに、政治課題となっておりまして、新幹線の建設については、与野党含めて議員連盟というのもつくられておりまして、そういった中で、まさに政治判断として財源をどう確保し、どういった手順で整備を進めていくかという協議がなされてきたわけであります。
 この間の経過については、ご存じのとおり、昨年早い段階で未整備区間を抱える新幹線について着工の順位を見極める必要があるということで、私もヒアリングを受けたところでありましたが、こういった議論がなかなか進んでいないというのが今の大きな課題だろうと思っております。
 先般、鉄道・運輸機構の剰余金が1兆数千億円ありまして、これを鉄道整備財源として活用し、新幹線に着手してもらいたいと、我々は要望活動を行ったんですが、ご承知のとおり、社会保障財源に振り向けられて、これが今回は震災復興財源にまた向けられていくというような状況になっているわけでありまして、今の当面の最大の課題は、財源をどこから捻出してくるかということが一番大きな課題だろうと思っております。
 今の国の厳しい財政状況の中で、そうした新幹線整備の財源が直ちに確保できるような状況ではないわけでありますので、そこをやはり国の方で十分議論していただいて、その方策を検討していただきたいというのが我々の一番大きな願いであります。
 先般もまた県議会議長にご同行いただいて要請活動を行ってまいりましたが、要望項目内容については、これまでと変わりません。未整備区間であります諫早〜長崎間、わずか21キロメートルが残されているわけでありまして、この部分について一刻も早く認可をしていただきたいという要請、あわせて肥前山口〜武雄温泉間の単線区間の複線化、そして、大きな課題になっておりますフリーゲージトレインの開発促進、こういった項目について要請を行ってきました。特に今回私が申し上げたのは、東日本大震災の状況を見ても、この新幹線の優位性、耐震性、災害に対する対応力の強さ、これは改めて実証されたわけでありまして、例えば、今の長崎本線の状況をご覧いただくとおわかりのとおり、まさに、海岸線に沿った形で線路が布設されているわけであります。津波の発生を想定すると、これは直ちに鉄道輸送路が途絶してしまうということになるわけでありまして、そのバイパス機能を確保するという意味でも大切な役割を果たすのではないかと、そういう訴えを一つ行いました。
 それともう一つは、来る11月には上海航路を復活させようとしているわけでありまして、中国ではいち早く新幹線網がもう整備をされて、北京〜上海間も全線開業されるという状況にあるわけで、こうした新幹線も日本と中国の新幹線網を1つの航路で結ぼうというのがこの上海航路の本来の目標であります。そういった中で、国内の新幹線網が長崎までなかなか来ないという状況でありますので、一刻も早く整備を進めていただきたいという要請をしたところであります。
 したがって、例えば国土交通省のしかるべきポストの方が決断をすれば進むかというと、決してそういう課題ではないのはご理解いただいているものと思っております。

9.離島振興法の改正・延長について

○記者(長崎新聞社)  来年度末で期限切れを迎える離島振興法の関係なんですが、今、夏ごろまでに県の方で国に新法制定を求める意見書を準備中だと思います。この前の県議会の議論の中でも、その意見書に盛り込む具体案をもっと何かないかというような議論があったんですが、知事ご自身はその意見書に盛り込むような何か具体案というのは、知事のお考えを聞かせていただきたいんですが。

○知事   離島振興を図る上で一番基礎的な課題、根っこの課題は、さまざまな社会基盤というか、ユニバーサルサービスとして一定水準は日本国内であれば維持してほしい部分、ここがなおそういった状況に至ってないということです。
 1つ例を申し上げますと、高速情報通信ネットワーク、こういったものがその経済的な判断の中で整備が遅れている。高速情報通信網を整備する上でも、離島は新たな行政負担を強いられているという現状にあるわけです。あるいは電力は、九電の方で配慮をしてもらって、離島の電気代も本土と同じような料金体系で供給していただいている。こうした基本的な部分、(交通)運賃も含めて、そういった社会全体を支える部分については、もっと国策として気を配った対応が必要ではないかと思っております。
 そういった部分についてはしっかりソフト、ハード両面にわたって、今回の離島振興法の中に盛り込まれるように強力に要請していく必要があると思っております。
 例えば、この間話題になりましたガソリン価格一つとってもそうであります。対馬はリッター当たり概ね30円も高いということでありますので、そういった中で離島の産業の活性化を図るというのは、重たい課題を背負った状況の中で、地元の方は一生懸命努力していただいているわけでありますので、そういった部分については同じ国土として同一のサービスが享受できるような環境をまずはつくっていただきたいと、その点をまず強く申し上げていかなければならないと思います。
 それと、本県の場合は、特に国境離島、外洋離島が数多くあるわけでありますので、内海離島とは違う課題もあると思っています。先般来、尖閣列島問題であるとか、領有権の問題等が国際的な物議を醸しておりますが、そういった事態を未然に防ぐためには、やはり離島に人が安心して住み続ける必要がある。そのためには生活環境をしっかりと整備していく必要があるわけでありますので、そういった部分について、しっかり今回の離島振興法の改正・延長に内容が盛り込まれるように頑張っていかなければならないと思っております。
 それぞれの離島ごとに特徴ある取り組みはこれまでも進めてきております。例えば五島列島であれば教会群等、あるいはEV&ITS構想などを進めておりますし、壱岐では一支国博物館、その他の取り組みが進められております。対馬で特にこれから大切にしていかなければならないと思いますのは、韓国から数万人のお客様がみえているわけでありまして、そういった交流人口を地域の活性化にどう結びつけていくのか。さまざまな取り組みが進められておりますが、そういったそれぞれの離島ならではの取り組みをさらに助長支援していくような施策も講じていかなければなりません。
 もっともっとこの離島振興については、県自ら知恵を絞っていかなければならないと思っておりまして、そのためには地方の創意工夫を活かす、実行に移すだけの財源が必要になってきます。そういった財政的な配慮についても求めていく必要があると思います。

10.石木ダムについて

○記者(西日本新聞社)  石木ダムについてです。公共事業評価監視委員会が答申を出されましたが、それを受けて県の方針を固めて国に報告をする、そのスケジュールはどういうふうにお考えでしょうか。

○知事   先日、公共事業評価監視委員会から意見書をいただきました。今後、そういった状況を踏まえて県議会にもしっかりご説明をし、ご意見もお伺いしながら県の考え方をしっかり決定させていただいた上で、国に報告をしなければならないと思っております。おそらくこの報告のタイミングは、国の概算要求に間に合うようなスケジュールで進めなければならないのではないかと思いますが、そういう前提で取り組んでいく必要があると思います。

○記者(西日本新聞社)  それは8月末までには国に。

○知事   そうですね。

11.県議会への情報提供について

○記者(長崎新聞社)  知事のこの春の会見で、たしか議会の方に説明する際に、まとめて説明する機会があれば助かるなということをおっしゃっていると思うんですが、その後、そういった投げかけ、県側の方から議会に投げかけたりしたのか。また、今度の6月議会では何かそういった仕組みが変わったりするのか、もう既に変わっているのかということをお聞きかせください。

○知事   そうした事前説明については、県議会の方にも相談をさせていただいておりますが、6月議会を目前にしての相談でありましたので、当座はこれまでと同様にやって、同時並行して検討をしようということになっております。
 ただ、事前説明を個別にやりますと当然時間がかかりますので、そのタイムラグが生じて一部報告をできた方々と、まだ説明をさせていただいてない方々が生じるという問題点がありました。できるだけ資料等についてはファックスでお送りをさせていただくということで、今回の予算議案等については一律ファックスで送付させていただいて、それぞれの時間差が生じないような考え方で取り組みを進めております。
 引き続き次の議会あたりでも、できればまとまった日程をいただいて、一括して説明できるように協議を進めていきたいと思っています。

○広報課長  よろしいでしょうか。以上で、知事の定例記者会見を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

★発言内容については、わかりやすいように一部変更している部分があります。
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