環境施策への取組み
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調整池の現状
1.諫早湾干拓調整池及びその周辺地域の現況
◎現在の様子
 国営諫早湾干拓事業により諫早湾の湾奥部が潮受堤防によって締め切られ、長崎県の中央部に新しい湖(調整池)ができました。
 調整池の水位を一定に保つことにより、干上がった土地(干陸地)が出現し、そこには、ヨシやガマなどの湿地を好む植物が生え、さらに、その植物群を住みかとする昆虫や野鳥などの動物が見られるようになっています。
 

衛星写真

航空写真(H16.9月)

 

調整池周辺の干陸地では、すでにヨシが繁茂し、トンボやカエル、オオヨシキリなどの動物が住んでいます。

ヨシ原(小江干陸地付近)

ヒメガマ(中央干陸地)

オオヨシキリ


○調整池

約7kmの潮受け堤防の内側に、2,600ha(26ku:調整池に隣接する旧森山町の面積とほぼ同じ )の調整池ができています。
 調整池は、人工の湖で、高潮や洪水による水害を防ぐとともに、かんがい用水(農業用水)として利用できるようになっています。高潮や洪水による水害を防ぐためには、水があふれて周辺の畑や家に害を及ぼさないように、湖の水位を常に一定に保つ工夫がなされています。
 この工夫は、潮受け堤防の南と北にある排水門で、洪水が起こらないように調整されていることから、この人工の湖を「調整池(ちょうせいち)」と呼んでいます。
 調整池の水深は、深いところで3.5m、平均1.4mと浅い水域になっており、風が吹くと底の泥(底泥)が巻き上がりやすい状況にあります。
 調整池の水質を保全するため、工事完成後の水質を次のように定めています。

◎水質保全目標値
 

・化学的酸素要求量(COD:有機物による水の汚れの度合いを示す数値)
5mg/l (ミリグラムパーリットル)

  ・全窒素(T−N:硝酸、亜硝酸など動植物の栄養のもと)
→ 1mg/l 以下
  ・全燐(T−P:窒素と同様に動植物の栄養のもと。水の中に窒素や燐が増えると植物プランクトンが増え、赤潮やアオコの原因となり水質が悪くなる) 
→ 0.1mg/l 以下
  ※1mg/lとは、例えば1dの水に1gの砂糖が溶けている濃度

調整池の中では、現在、ギンブナやコイなどの淡水魚が住んでいます。

ギンブナ

コイ


○干陸地

 調整池の陸側に約600haの湿地ができています。陸地に近づくにしたがって、乾燥が生じ、このような環境の変化に応じた動植物の生息が見られます。
 水際には生け花によく使われるガマが生育し、その後方には簾(すだれ)などに利用されるヨシが繁茂しています。
 水際から離れると、私たちがよく目にするセイタカアワダチソウなどの雑草が生えています。これらの植物の種類の変化とともに、トンボやカエル、カヤネズミ、オオヨシキリ、ホオジロ、セッカなどの動物の生息がみられ、環境の 変化による動植物の生息の変化の様子を観察できる場所となっています。

トノサマガエル

カヤネズミ

ホオジロ

セッカ

○周辺地域

干拓地周辺には諫早市、雲仙市があり、これらの2市合わせて、約8万7千人が住んでおり、雲仙岳と多良山系に囲まれた平野部が広がっています。
 主に農業が盛んで、そのうち水田面積が全体の15%を占め、長崎県の穀倉地帯となっています。
 水質汚濁防止法で届出対象の工場・事業場数は、約490(H17年度)で、長崎市や大村湾周辺の工場・事業場数に比べると少ない状況にあります。約490の工場・事業場のうち、45%が畜産農家が占めています。
 生活排水を処理するための下水道や浄化槽は、年々普及率が高まっており、平成19年度の実績では、県全体の整備率70.6%に比べ、73.6%と上回っています。

 

○生活排水処理の推移

  汚水処理人口普及率の推移(PDF)

○水質経年変化

  諫早湾干拓調整池の水質の経年変化は、こちらをごらんください。

○第2期諫早湾干拓調整池水辺環境の保全と創造のための行動計画

 平成20年3月に策定した「第2期諫早湾干拓調整池水辺環境の保全と創造のための行動計画」に基づき、国、県、市等の関係機関が連携して、下水道、農業集落排水施設、浄化槽の整備や工場・事業場排水対策等各種対策を推進しています。

 → 計画の概要はこちらをクリックしてください。

○諫早湾干拓調整池及び水辺で見られる生きものたち

 @自然観察のしおり
 A諫早湾干拓調整池の自然環境
 をご覧ください。