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企画調整機能調査研究試験検査情報収集発信教育研修
 
 

長崎県環境保健研究センター運営計画(平成23年度〜27年度)

T.策定の趣旨

  平成19年4月からの「長崎県環境保健研究センター」(以下「センター」という。)の業務運営にあたり、基本的機能や業務のあり方等について具体化・明確化を図る必要があることから、センター運営計画を策定し、業務運営にあたった。今回、科学的・技術的側面及び行政サービス面での社会的要請の変化を受けて、環境保健研究機関のあり方を見直し、長崎県の施策方針をふまえ計画を策定する。

U.計画期間

  計画期間は平成23年度から平成27年度までとする。

V.運営の理念

  大学、国公立及び民間の研究機関と協調・連携可能な資質を有し、県民生活の質の向上に繋がる精度の高い試験検査並びに国際的視野に立脚した高度な研究活動及び情報提供を行うことにより、環境保全、食の安全・安心、生命や健康の維持に関して県民に信頼・支持される研究所を目指す。

Y.組織体制

 運営の理念を実現するため、1部5課(科)体制を維持する。

組織図

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X.運営の基本方針

  運営の理念に則し、次の3つの基本方針に沿って運営を行う。


1.地域環境・保健衛生・健康危機対応等の自治体業務を科学的かつ技術的側面から支援するために、高度な試験・検査機能、政策に寄与する専門的情報提供等の情報収集・解析・発信機能、教育研修機能の強化に積極的に取り組む。

2.地域における科学的・技術的中核機関として、課題解決に繋がる研究活動を行うことで、他の研究機関や医療機関、大学などと連携して環境・生命・健康に密着した高度で国際性のある調査・研究及び人材育成に積極的に取り組む。

3.県民への環境・保健衛生に関する知識の普及に努め、開かれたセンターとして、地域住民や団体等の活動の支援に積極的に取り組む。

 

Y.基本的機能の運営


  3つの基本方針に則し、次の5つの基本的機能の効率的・効果的な運営を図る。

 
1.試験・検査機能
 公的試験検査機関として、確かな技術力の維持と時流に即応した試験検査体制の整備に努め、危機管理を伴う緊急時においても、関係機関と連携して試験検査業務を効率的、効果的に実施する。試験検査の結果並びに情報を迅速かつ的確に業務所管課に提供し、行政施策を科学的・技術的側面より支援する。

2.調査・研究機能
 大学、国公立及び民間などの研究機関と協力、連携して研究者の育成及び研究力の向上に努め、国際的見地から先見性・地域特性に着目した課題や健康危機管理に関する課題等の研究に積極的に取り組む。

3.情報収集・解析・発信機能
 国内外の情報収集機能を拡充整備して、迅速な科学技術の情報収集を行うとともに、県民からの意見や課題などの情報収集も積極的に行って研究立案に反映させる。センターで実施した研究の成果や疫学調査などの結果を関係行政部局等に提供することで政策に寄与する。また、「環境保健総合情報システム」、「感染症情報センター」、「環境保健研究センターホームページ」等を通じて、これらの情報を県民等に迅速かつ分かりやすく発信または提供する。

4.教育研修機能
 環境・保健衛生・健康危機対応の科学的・技術的中核機関として地域指導者、教育関係者、保健所職員等に対する専門的研修や技術的支援を行い、科学的、技術的水準の維持、向上を図る。併せて、講演会、環境・保健教室の開催やセンターの一般公開などを通じて県民、NPO、民間団体等の活動、学習の支援を積極的に行う。

5.企画調整機能
 以上の機能を拡充させ、円滑に遂行するため、県内関係機関及び大学等との合同または単独の国内外の第一線の研究者を招聘した講演会、シンポジウム等の開催企画、研究内容等の企画調整、民間・大学・国公立研究所等の研究機関及び企業との共同研究の企画調整、行政機関との連携調整、研究員の育成強化に繋がる各種施策や研究成果の普及に係る連携調整など、業務全般にわたる総合的企画調整を行う。

 

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Z.具体的な実施内容

  基本的機能の具体的な実施内容は、以下のとおりである。

 1.試験・検査機能

  (1) 法令等に基づき県が試験検査を行い、行政命令等をかける業務
  (2) 法令等に基づき試験検査機関としてセンターが指定されている業務
  (3) 国からの委託業務でセンターが指定されている業務
  (4) 健康危機発生時に対応する業務(感染症、食中毒等発生時対応及び他試験検査機関との連携等)
  (5) 住民のプライバシーの保護を要し、民間機関での試験検査が不適な業務
  (6) 外部化した試験検査データ等の管理、検証に関する業務
  (7) 新規試験検査法の検証及び積極的な導入

    【実施目標1:豊かで健全な環境の確保を図る】

        水域、大気、放射能、土壌等環境の保全に関する調査・観測及び試験検査

    【実施目標2:食の安全・安心の確保を図る】

        食品衛生対策に係る試験検査

    【実施目標3:健康被害の予防と衛生水準の確保向上を図る】

        健康被害対策に係る試験検査(医薬品、家庭用品及びカネミ油症に係る検査等)

    【実施目標4:感染症の究明・拡大防止を図る】

        感染源の解明等に関する試験検査

 試験検査結果については、迅速かつ的確に業務所管課に提供し、環境・保健衛生行政施策を科学的・技術的側面より支援する。

 

 

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 2.調査・研究機能
  (1)環境分野
・近年、地球温暖化によると思われる異常気象が数多く観測され、温室効果ガスの削減など地球環境問題 への対応が必要となっている。
 本県は地勢的に東アジアの影響を受けやすく、黄砂や光化学オキシダント、微小粒子状物質、酸性雨など 広域的な環境汚染が観測されており、環境保全や健康被害防止等の観点から、国境を越えた汚染物質の 調査研究に関して、大学、国や地方の研究機関等と連携した取り組みを進める。
・健全で恵み豊かな環境の保全と有限な資源の循環的利用、エネルギーの有効利用、廃棄物の減量化・適 正処理などの促進、豊かな生物多様性を将来にわたり継承する環境への負荷が少ない低炭素・循環型・ 自然共生社会の構築に寄与する。
・大村湾など閉鎖性水域の水質汚濁は本県特有の地域課題であり、その水質保全・改善対策が必要である 。
 従来から実施してきた物理化学的な取り組みに加えて、生態系を活用した低コスト・省エネ型の水質浄化 手法開発への取り組みを進め、その普及による地域の活性化を図る。


 これらの考え方を踏まえ、環境分野において重点的に取り組む研究は次のとおりである。
    【重点目標1:地球環境保全と豊かで健全な環境の確保を目指す】

        @ 大気、放射能、土壌等環境の保全に関する研究
        A 地球規模の環境問題に関する研究

    【重点目標2:低炭素・循環型地域社会づくりを目指す】

        @ 資源の循環的利用の推進に関する研究
        A 化石燃料の代替燃料に関する研究

    【重点目標3:閉鎖性水域の環境浄化・水辺環境づくりを目指す】

        @ 大村湾及び諫早湾干拓調整池等閉鎖性水域の水環境改善等に関する研究
        A 生態系を活用した水環境の改善手法に関する研究

 

 (2)生活化学分野
・県民の健康保護の観点から食品中の残留農薬、微量化学物質に関する迅速かつ高感度な分析法及び 高精度な分析データを提供できる分析検査法に関する技術開発を進める。
・化学物質の超微量分析技術を核として産学官の連携により、本県の特産品などに関して、その品質評価 (成分含量、効能効果、機能特性)システムの開発等を通じて、新製品開発や新産業おこしにつながる研 究開発を側面から支援する。

 これらの考え方を踏まえ、生活化学分野において重点的に取り組む研究は次のとおりである。
    【重点目標4:安全・安心な生活の確保を目指す】

        @ 農産物、水産物等食品中の農薬、化学物質等の迅速分析法の確立に関する研究
        A 健康被害原因物質(化学物質)の究明に関する研究
        B 農水産特産品に係る品質評価法等に関する研究

 (3)保健分野
・県民の健康保護の観点から食品中の食中毒原因微生物などに関する迅速かつ高感度な分析法、ならび に検査法に関する技術開発を進める。
・人の動きや物の流れがグローバル化するなかで、新型インフルエンザ、薬剤耐性菌、結核などの新興、 再興感染症に対する広域健康危機管理体制の構築に寄与する。
・都道府県、政令指定都市の地方衛生研究所、国立感染症研究所等と連携しながら感染症の分子疫学研 究を推進する。
・分子遺伝学的解析技術等の最新技術を積極的に導入し、産学官連携による感染症の診断、予防、治療 に繋がる基礎研究への取り組みを進める。

 これらの考え方を踏まえ、保健分野において重点的に取り組む研究は次のとおりである。
    【重点目標4:安全・安心な生活の確保を目指す】

        C 食品健康被害原因物質(細菌・ウイルス)の究明等に関する研究

    【重点目標5:感染症の究明・拡大防止を図る】

        @ 感染源及び病原性の解明等に関する研究
        A 感染症の高感度迅速診断法並びに予防、治療に関する研究

 これら環境・保健衛生分野に係る研究成果については、環境・保健衛生に関する課題や健康危機管理に関する課題等の解決に繋げる。


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3.情報収集・解析・発信機能
 環境・保健衛生分野の科学技術情報については、収集機能を整備拡充し、研究立案に反映させる。研究成果や疫学調査等解析による結果を関係行政部局等に提供することで政策に寄与する。「環境保健総合情報システム」、「感染症情報センター」、「当センターホームページ」等を通じて、これらの情報を県民等に迅速かつ分かりやすく発信または提供する。
 これら情報収集・解析・発信に関する事業の主なものは、次のとおりである。

(1)情報収集機能の整備拡充
 文献検索サービス等による情報収集の体制整備を行い、研究立案に反映させる。

(2)情報提供による政策寄与
 研究成果や疫学調査等の解析結果を関係行政部局等に提供することで政策に寄与する。

(3)情報の効率的・効果的発信の促進
 大学や他研究機関などとの情報交換を促進し、県民に有用な情報を積極的に提供するとともに、センターが研究成果、特許、技術等を整理し、県民にわかりやすい情報提供を行う。
 また、センターの業務、研究内容、環境・保健衛生関係情報をホームページ等を通じて、県民に迅速かつ的確に情報提供する。

(4)情報コーナー、展示コーナーの利用
 環境・保健衛生に関する情報をわかりやすく公開するとともに、資料、雑誌、展示物等を閲覧するため、当該コーナーを開放する。

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4.教育研修機能
 センターは、環境・保健衛生に関する活動意欲の増進を促すための学習活動の支援を行うとともに、環境保全活動の輪をさらに広めるため、県民等での環境・保健衛生問題に関する実践活動の拡大に繋がる地域リーダー等の育成支援を行い、地域住民の意識の高揚及び地域での協働参加型による環境・保健衛生問題への対応に反映させる。
 また、センターの公開や施設見学等の受け入れなどを積極的に行い、県民に対し、より身近で開かれた機関として対応を行う。
海外からの研修生等の受け入れ等により技術的な交流等を通じて国際貢献に寄与する。
 これら教育研修に関する事業の主なものは、次のとおりである。

(1)地域リーダー等の育成支援

@ 地域指導者、教職員等への環境保健教育研修
 学校や地域社会でのリーダー等の育成を図るため地域指導者等を対象に、研修会及び講演会を実施する。また、教育センター等が開催する研修会及び講演会への講師派遣依頼にも対応する。

A 環境・保健衛生関係の技術支援・研修
 環境・保健衛生測定技術者を養成するため、保健所等の新規配属職員を対象に研修指導を行う。
また、大学・企業や海外留学生等の研修等受入依頼に応じて、環境・保健分野における技術支援や研修指導等を行う。


(2)県民の学習活動の支援

@ 環境保健出前授業
 研究員等による科学実験や観察、講演等を行い科学への興味や、環境・保健衛生に対する関心を高めるとともに理解を深める。

A 講演会の開催
 県民の環境・保健衛生分野への関心を高めるため、外部の学識経験者を招聘し、講演会を開催する。

B 学習会等への講師派遣、センター施設利用による学習会等対応
 環境団体、NPO、学校等が開催する学習会等へ研究員を随時派遣し県民の環境・保健衛生に関する意識の高揚を図る。

C 地域指導者、教職員等への学習資材の支援
 県民、NPOや民間団体などの技術向上の支援や地域社会の環境・保健衛生に係る活動、学習の支援のため、センターが所有する学習資材等を必要に応じて支援する。

(3)センターの公開

@ 科学技術週間における一般公開
 11月の科学技術週間に、センターの施設を一般に公開し、業務紹介や簡単な実験により科学技術への興味のきっかけ作りや環境・保健衛生に関する県民の意識の醸成及び理解に役立てる。

A 施設見学等の受け入れ
 施設見学については、学校、団体、NPO等を積極的に受け入れ、県民との環境・保健衛生に関する情報の共有化を図る。

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5.企画調整機能
 以上の機能を拡充させ、円滑に遂行するため、各機能間の総合的調整やセンター内外との連携調整を行うための体制を維持し、各機能での効率的、効果的活動に繋げる。
 これらの役割を担う具体的なものとして、主に、次のことに取り組む。

(1)研究推進に係る企画調整
 研究の推進にあたっては、県民・企業ニーズを的確に把握しながら、研究方針の企画立案、研究テーマの提案、選定、評価(内部及び外部評価)など研究に係る総合的な企画調整を行う。

(2)研究機関等との連携調整
 産学官の研究機関等との共同研究を推進するための企画調整および行政機関や他の地方環境衛生研究所との連携調整等他機関との調整を円滑に実施することで、よりよい研究成果や政策寄与に繋げる。

(3)人材育成の推進
 研究員の育成及び資質向上を図るため、長期的視点での体系的な研修計画を推進し大学、民間、各種研究機関等への派遣研修を行うなど、人材育成プログラムの着実な実施を図る。
なお、県民へ還元できる研究成果を生み出す能力を向上させるため、学会、論文等による研究成果の発表を積極的に行う。

(4)関係行政機関等との連携調整
 行政機関や関係団体等と連携し、施策や活動においてもセンターの業務や研究成果等の普及に努める。

(5)環境活動への取り組み
  環境に配慮する行動を、自ら率先し継続的に実施するため環境マネジメントシステム(EMS)に沿って、環境活動に取り組む。

 

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[.管理運営


 1.センターの運営にあたっては県民へのサービス向上に努めるとともに、法令等諸規則を遵守し、理念の実現と運営コストの縮減とを両立させた、効率的で効果的な運営に努める。

2.センターにおける職員の労働安全衛生の確保、施設管理・保守の確実な実施とセンター業務の安全かつ適正な執行を目的にセンター安全衛生委員会を設置・運営するとともに、業務の効果的・効率的運営を目的に、各種委員会等を設置・運営する。



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