閉会中の委員会活動

離島・半島地域振興特別委員会

現地調査

委員会名 離島・半島地域振興特別委員会
目的 離島振興対策現地調査
日時 平成27年11月4日(水)〜11月7日(土)(4日間)
調査先 青森県、北海道
出席委員 委員長 中島浩介、副委員長 近藤智昭、委員 中山 功、委員 橋村松太郎、
委員 坂本智徳、委員 徳永達也、委員 山田博司、委員 大久保潔重、委員 宮本法広
概要

1.県立高等学校の在り方等について


《県立青森高等学校にて意見交換》

 県立青森高校の校長はじめ、SGHクラス副担任、青森県高等学校教育改革推進室職員により、概要説明を受けた。県立青森高校は、青森県内で唯一、国際的活躍を担う人材を育成する学校として、文部科学省に指定されており、そのSGHの活動様子を映像で見ながら、地元大学との連携や、様々な行政機関と連携している状況など、特色ある授業について説明を受けた。
 また、青森高校が長崎県の離島教育の視察を実施したこと、へき地では高校がなくなる危機感があることや、長崎県の離島留学制度に関してなど、意見交換を行った。

○県立青森高等学校について
■学校経営方針
(1) 綱領 「自律自啓」 「誠実勤勉」 「和協責任」
(2) 教育方針
生徒一人一人の個性の伸長を図り、新しい時代における社会の一員としてその進展に貢献する主体的行動と創造的思考ができる、心身ともに健全な人間を育成する。
(3) 教育目標
ア 学ぶ意欲・態度を基盤とした学力(基礎的基本的な知識・技能、思考力・判断力・表現力等及び学習意欲)の向上と、主体的・協働的に学習に取り組む態度を育成する。
イ 望ましい集団や豊かな経験の中で、多様性や道徳性を尊重し、互いに協力する態度や責任を重んじる態度を育成する。
ウ 自らの生き方を考え、社会的・職業的自立ができるよう、必要な基盤となる資質、能力、態度を育成する。
(4)スーパーグローバルハイスクール(SGH)
(ア) 全教職員がグローバルリーダー育成プログラムの研究開発に係わる体制を整備する。
(イ) 生徒自ら課題を設定し、その解決に向けて主体的・協働的に探求する態度を育成する。
■青森県立青森高校スーパーグローバルハイスクール構想の概要
 ・対象とする生徒数 840名
 ・研究開発構想名  ロジスティクス戦略を視野に入れた人材育成プログラムの研究開発
 ・課題研究内容   
 急速な人口減少や少子化・高齢化は、国内需要の減少、生産力の低下など本県の産業に大きな影響を及ぼすことが予想され、経済のグローバル化が世界との厳しい競争を生む中、持続可能な成長のためには、元来の強みに依拠した産業の育成・強化とそのための戦略的な発想が必要である。そこで、全方位的な海上アプローチの良さと物流拠点としてのポテンシャルという大きな強みを生かした青森県ロジスティクス戦略を視野に入れ、青森県の農林水産物・伝統工芸品などの世界各国への販路拡大、青森県への観光客誘致を探究型学習の課題とする。この学習を通じて「多様性の理解に基づき課題を設定する力」「グローバルマインドに基づく企画力」、「ビジネスモデルの開発による理論と実践を融合する力」の3つの力の育成を目標とした教育プログラムの開発を目指す。

2.青森テクノポリスハイテク工業団地漆川《現地視察含む》について

○五所川原市について
■人口57,737人(27.4.1現在)で、世界遺産白神山地の雁森岳にその源を発する岩木川に育まれた津軽平野のほぼ中央に位置し、南は鶴田町、西は岩木川を隔ててつがる市、北は中泊町、東は中山山脈を挟んで蓬田村と青森市に隣接している。十三湖に面し、津軽半島北部に位置しているが、五所川原と金木町の両地区は岩木川の中・下流右岸に位置てしおり、この平野は、およそ400年前には十三湖に続く低湿地帯であったが、藩政時代に入ってから新田開発が行われ、現在のような豊かな大地が形成された。

■五所川原市企業立地促進優遇制度として、半島振興対策実施地域における固定資産税の特別措置などがある。

■青森テクノポリスハイテク工業団地漆川へは、17社の企業が立地しているが、国内景気の長引く低迷等から新規立地の状況は非常に厳しく、平成23年度に市内企業の移転により団地内の一区画の売却があったものの、それ以降の進展は少なく、反対に既存立地企業の売却、統合など生産拠点の縮小、整理の流れが加速しているという状況もある。


3.苫小牧市日本CCS事業《現地視察含む》について

 環境対策はもとより、経済・雇用の波及効果、地域の発展も期待される、地球温暖化対策の有力手法のひとつでもある「CCS実証試験」について、現場視察も含め、説明を受けた。

○苫小牧市 日本CCS調査について
■CO2削減のための有力な手段であるCCS実証試験は、将来的には既存産業とCCS事業及び関連産業が連携し、地球環境と地域産業の活性化の両立が可能な低炭素社会構築に向けて、苫小牧が先導的な役割を担えるため、地球環境サミットが開催された苫小牧市で実施されている。
 地球温暖化対策だけではなく、地域活性化も見込まれている先進的な事業である。

《日本CCS調査苫小牧事務所内にて説明および現地説明》

■CCSとは
 Carbon dioxide Capture and Storageの略であり、二酸化炭素(CO2)の回収、貯留を意味している。人類は、豊かな生活を築くために、長年にわたって地中深くに埋まっていた石油、石炭等の化石燃料を取り出して消費してきた。化石燃料を使用するとCO2が発生し、その結果大気中のCO2、これが地球温暖化の原因のひとつと言われている。CCSは、工場や発電所などから発生するCO2を大気放散する前に回収し、地中貯留に適した地層まで運び、長期間にわたり安定的に貯留する技術である。CO2の早期大規模削減が期待できる地球温暖化対策の切り札である。
 CO2を貯留する場所は、地表から1,000m以上の深さにある一層の貯留層(帯水層等と呼ばれる)。CO2が漏れ出すことのないよう、上部を遮へい層と呼ばれるCO2を通さない泥岩などの層で厚く覆われていることが必要である。


4.スポーツ王国・北海道について

 長崎県では2015年に、地方スポーツの振興と地方文化の発展に寄与するとともに、国民生活を明るく豊かにすることを目的とされた、第69回国民体育大会「長崎がんばらんば国体」が開催された。さらに来年は「全国健康福祉祭」として60歳以上の方々を中心とした健康と福祉の祭典である、「ねんりんピック2016」が開催され、スポーツや文化など多彩なイベントが開催されることにより、地域や世代を超えた交流の輪が広がることが見込まれる。
 同じように、北海道において実施されている、冬のスポーツをはじめとし、豊かな自然に恵まれたスポーツに親しめる環境整備などにより、地域活性化をめざす取組について、説明を受けた。

○北海道庁について
■北海道の概要
 人口は、550万6,419人(2010年国勢調査)で、日本の総人口の約4.3%を占め、都道府県別に見ると、東京都(1,316万人)、神奈川県(905万人)、大阪府(887万人)、愛知県(741万人)、埼玉県(719万人)、千葉県(621万人)、兵庫県(558万人)に続き、第8位。人口密度は70人/km2と、全国(343人/km2)の約5分の1で、都道府県別では最も低い数値である。2005年から2010年までの5年間の人口増減は、2.2%(121,318人)減となっている。人口の性比(女子100人に対する男子の数)は、89.7(前回比-0.9)で、1955年調査以来、低下を続けている。年齢別構成は、15歳未満の年少人口が12.0%、15〜64歳の生産年齢人口が63.3%、65歳以上の老年人口が24.7%となっている。
■北海道スポーツ推進計画の趣旨
 平成23年6月に、「スポーツ基本法」が制定された。スポーツ基本法の理念の実現には、国をはじめ、地方公共団体、学校、スポーツ団体など、スポーツに関する多様な主体が連携・協働して、スポーツの推進に総合的かつ計画的に取り組んでいくことが重要であることから、国においては、スポーツの推進に関する基本計画として「スポーツ基本計画」(平成24年3月)を策定した。
 平成20年に「第二次北海道スポーツ振興計画」を策定し、スポーツの振興に取り組んでおり、今回、国におけるスポーツ基本法の制定とスポーツ基本計画の策定を受け、新たに計画を策定することとした。
■目指す姿
 スポーツを通して健康でこころ豊かな人材を育成し、潤いと活力ある地域づくりを行っていくためには、スポーツが人々にとって身近なものとして普及・定着するとともに、地域スポーツクラブ、学校、地方公共団体、スポーツ団体、企業などが組織の枠を超えて連携し、トップスポーツと地域スポーツをつなぐ人材の好循環が生み出されることが重要である。そのためには、実際にスポーツを「する人」だけでなく、トップレベルの競技大会やプロスポーツの観戦など、スポーツを「観る人」、そして指導者やスポーツボランティアといったスポーツを「支える(育てる)人」に着目した取組を進めることが大切であり、本計画は、「スポーツの力」をキーワードとし、様々な取組を通して、人づくり・地域づくりを進め活力ある「スポーツ王国北海道」の実現を目指している。


《北海道庁にて》

■推進計画
@学校と家庭・地域における子どもの運動・スポーツ機会の推進
A世界の舞台で活躍する競技者の育成
B若者から高齢者までのライフステージに応じた地域スポーツ活動の推進
C道民が自ら進んで参画するスポーツ環境の充実


 そのほか、経済産業省が「近代化産業遺産の価値を顕在化させ、地域活性化に役立てること」を目的に行っており、八甲田丸の展示物や門司港駅などとともに近代化産業遺産に認定された、「函館市青函連絡船記念館摩周丸」を視察した。


現地調査

委員会名 離島・半島地域振興特別委員会
目的 離島振興対策現地調査
日時 平成27年8月18日(火)〜8月19日(水)(2日間)
調査先 新上五島町
出席委員 委員長 中島浩介、副委員長 近藤智昭、委員 橋村松太郎、委員 坂本智徳、
委員 徳永達也、委員 山田博司、委員 大久保潔重、委員 宮本法広
概要

1.新上五島町関係者との意見交換


役場会議室にて

 江上町長、中山議長、役場関係者から、離島が抱える問題・特色等、新上五島町の現状について説明を受け、意見交換を行った。
 石田副町長から、新上五島町全般について、少子高齢化による過疎化や、道路網、航路・航空路の問題など説明を受け、その後、土木部門、農林水産部門、企画振興・その他部門にそれぞれ関連する意見交換を行った。委員会同行の五島振興局・上五島支所関係部署からは、関連事業に関する本県の事業等を説明した。

○新上五島町について
■平成16年8月上五島地域5町合併以来、財政危機の回避と新町の土台づくりのために、住民と議会及び行政が一体となって、行財政改革を進めながら地域の活性化に取り組んでいる。
■九州の西端、長崎県五島列島の北部に位置し、中通島と若松島を中心とする7 つの有人島と60 の無人島から構成されている。本土には奈良尾港から長崎港まで77km、有川港から佐世保港まで60km(いずれも直線)にあり、総面積は213.94ku(平成26 年10月1日現在)。
■総人口は、逓減傾向を示しており、高度経済成長期(1954年12月〜1973年11月)の後半に大きく減少。バブル景気(1986年12月〜1991年2月)における生産年齢人口の減少は、約3,000人(例年約2,000人)と大きくなっている。1965年以降の減少が顕著になっており、第二次ベビーブーム(1971年〜1974年)においても減少傾向は大きくなっている。 

2.建設工事現場視察、および新上五島町建設業関係者との意見交換

 上五島建設工業協同組合関係者と、有川港防波堤など、県工事箇所の進捗状況を視察した。その後、新上五島町役場会議室において、漁港・港湾事業及び漁場整備事業の推進など現状報告を受け、意見交換を行った。

有川港防波堤にて現地説明

3.「地場産業の現状について」商工会関係者との意見交換

 新上五島町商工会事務局長より、名産である「かんころもち」「五島椿油」「五島うどん」「塩」「海産物」など、地場産業の現状説明を受け、会長ほか関係職員との意見交換を行った。
 その後、(株)やがための「塩」、上五島水産の「イカ一夜干」の作業場を視察した。


4.「新上五島町の漁業の現状について」新上五島町漁業協同組合関係者との意見交換

 新上五島町の漁業の現状等について説明を受け、漁業担い手の問題や、漁協組織に関する問題等について意見交換を行った。
■水揚量、水揚金額の推移
・属地水揚量
 5町合併年の平成16年は、12,034トンであったが、資源の漁獲減少、漁業者の減少等
 により平成25年は7,051トンになった。
 水揚額も、平成16年、約53億円が平成25年は約33億円と大きく減少。
・大型まき網を含む属人水揚量
 平成16年は、82,689トンであったが、資源の減少等により、平成25年は51,394トンに
 なっている。
 水揚額も、約138億円から平成25年は、約98億円まで大きく減少。
■マグロ養殖
 長崎県マグロ養殖振興プランもあり、新上五島町では平成20年、21年実証試験等を経て、平成23年から本格出荷となっている。
・平成25年の生産量は、156トン、販売額は、5億2800万円
・新上五島町内のぶり類養殖6業者が、クロマグロの養殖に参入しており、マグロに係る雇用者は平成27年3月調査で12人である。


5.上五島病院


病棟内の視察様子

 離島における医療、医療人材確保について現状報告を受け、課題等について調査を行った。
■勤務医師不足の要因
・過酷な労働環境、新臨床研修制度、国民・マスコミの医療に対する過度の安全要求など
■勤務医師地域偏在の要因
・医療政策の貧困による医師の不適正配置、子どもの教育・文化的環境の地域格差など
■看護師不足の主な要因
・長時間労働に伴う「家庭生活」との両立ができない、7対1看護制度で更なる看護師の不足、島外病院への転職など

■離島医療の課題
@過疎化⇒医療の質を落とさずに医療体制の縮小、医療資源の再編成をどのように行うか。
A少子化⇒小児、周産期医療をどのように維持するか。
B高齢化⇒高齢者医療、終末期医療、看取りをどのように行うか。地域包括ケアシステムをどう構築するか。
C自治体や地域集落の消滅が起こるか。
⇒地域医療、福祉で町を活性化できないか。医療者は地域作りにどう関与できるか。



 そのほか、世界に類を見ない布教の歴史を物語る「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」として平成19年1月、ユネスコの世界遺産暫定一覧表に登録され、推薦書(正式版)をユネスコ世界遺産センターへ提出することが了解された友住郷の頭ケ島天主堂にて現地調査を行った。  
 天主堂までの道のりにおける道路工事進捗状況や、道幅、駐車場の問題、今後観光客がより多く訪れることにより懸念される問題等について、質疑・応答がなされた。

 

 

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