閉会中の委員会活動

農水経済委員会

現地調査

委員会名 農水経済委員会
目的 農水経済行政現地調査
日時 平成27年11月18日(水)〜11月20日(金)(3日間)
調査先 長野県、石川県
出席委員 委員長 前田哲也、副委員長 宅島寿一、委員 八江利春、委員 小林克敏、
委員 吉村庄二、委員 中島廣義、委員 川崎祥司、委員 友田吉泰、
委員 深堀浩、委員 近藤智昭、委員 里脇清隆
概要

1.農業生産法人トップリバー(長野県佐久平市)

 全国から農業未経験の新規就農希望者を受け入れ、売り上げを拡大しつづけている農業生産法人の「儲かる農業」、「農業経営」について調査を行った。

(1)会社概要
 


トップリバー現地調査状況

・所 在 地:長野県北佐久郡御代田町
・設  立:平成12年
・資 本 金:1千万円
・売  上:11億円(平成25年度)
・事業目的:農産物の生産・販売、
      農業従事者の育成・指導
・従業員数:約40人
・生産品目:レタス、白菜、グリーンリーフ等
(2)人材育成について
   全国から新規就農希望者を募り、時代に合った農業経営やマネージメントを実践する人材育成を行っている。研修生は3年から6年間の研修の後、それぞれの地域で就農・独立をしていく。
 また、県・市町村・企業からも研修を受け入れ、トップリバーで2年間の研修を行い、地域農業の活性化、リーダーシップをとれる人材育成を行っている。
(3)契約栽培・契約販売のサポート体制について
 


 トップリバーは、お客様が望む時期・量・規格に合わせて納入することを基本と考え、契約内容を厳守するようにしている。契約を誠実に守る栽培こそが、生産者の育成・利益の出せる経営体質・生産者の拡大・安定供給につながって行く、という信念のもと事業を行っており、外食産業向けの大玉・スーパーや生協向けの食味のある玉などはどれも、契約に基づく生産の具体例である。
 生産された野菜は、安心・安全はもちろんのこと、夏季にも品質を保てるよう、主に通気性の高い自社コンテナを使い発送している。

(4)富士見みらいプロジェクトについて

   2014年に地域農業地の有効活用による地域活性化と雇用創出による経済効果を目的に発足したプロジェクト。
長野県富士見地区は、標高1300mに位置し平均気温は13度。高原野菜の生育に適した土地だが、50歳以下の農業従事者が少なく、このままでは農業地域としての保全と経済発展が難しくなると考えられている。
 そのような土地でトップリバーは行政(長野県富士見町)・JA・農業関係者一丸となった新しい体制の下、富士見みらいプロジェクトを通じて、長野県富士見地区の農業経営者の育成とともに儲かる農業を後押しし、将来は富士見高原野菜のブランド化と雇用促進を実現することにより、新たな産地作りのノウハウの普及、農業による地域活性化を図り、さらには当プロジェクトを全国展開することにより日本の農業を変えていこうとしている。

 

2.石川県庁(石川県金沢市)

 石川県庁を訪問し水産部門、産業部門の基本計画である「石川県新水産振興ビジョン」「石川県産業成長戦略」について調査を行った。


(1)石川県新水産振興ビジョンについて
  @水産業の課題、策定の経過等
  ・自然環境や社会情勢の変化などによる漁獲量・漁獲金額の減少
・漁業従事者の減少及び高齢化の進行(過去15年間で約7割に減少)
・漁協合併による県一漁協の誕生
 平成18年に県内27漁協を合併し石川県漁協(県一漁協)が誕生
・平成13年度 石川県新世紀水産振興ビジョン策定
・平成19年度 石川県新水産振興ビジョン2007策定
  A石川県における取組
 


石川県庁現地調査状況

○資源管理の取組
・資源管理計画の策定
・クロマグロ小型魚種の水揚げ、取扱い自粛
○ブランド化などの付加価値向上
・加能ガニ、能登寒ぶり、能登とき海老等
 高い品質と産地を証明することによる差別化
○新規就業者の確保
・県漁協にワンストップ窓口を設置
・且ュ渡島定置が「後継者育成」「収益性の向上」での先進的な取組を評価され
 「ふるさとづくり大賞」を受賞
(2)石川県産業成長戦略
  @石川県の強み
・製造業の集積、ニッチトップ企業の集積、高等教育機関の集積、国の超大型研究開発拠点、豊富な地域資源、比較的安価な電力と低い大規模地震リスク、3大都市やアジアへとつながる交通インフラ
  A7つの柱と具体的施策
○新製品開発による新規需要の創出
 ・基金総額600億円のファンドによる製品開発支援
○国際展開の拡大
 ・シンガポール事務所の設置等、海外ネットワークの拡大
○次世代産業の創造
 ・3Dものづくりラボを工業試験場に設置するなど新技術への迅速な対応
○地域の強みの活用
 ・特定分野の市場でトップシェアを誇るニッチトップ企業等の育成
○戦略的企業誘致の推進
 ・地域特性を考慮したきめ細かい誘致活動による産業構造の多重化
○事業基盤の強化
 ・円滑な資金調達等のセーフティネットの充実
○産業人材の総合的育成・確保
 ・次代の経営者育成、将来を担う人材のインターンシップの充実
  Bこれまでの実績等
○グローバルニッチトップ(世界シェアトップ)企業例
 ・津田駒工業梶Fジェット式(空気圧や水圧により糸を飛ばす)織機
 ・小松精練梶F高機能素材、繊維改質技術
○有効求人倍率1.47倍(平成27年9月時点)
[参考:全国計1.24倍、長崎0.96倍]


3.いしかわサイエンスパーク(石川県能見市)

 産学官が連携した産業支援について調査を行った。

(1)概要
   ISP (いしかわサイエンスパーク) は1990年、先端科学技術分野における産学官連携の促進と国際的な研究開発拠点作りを目指して、石川県能美市の丘陵地域に造られた。日本初の国立の独立大学院である北陸先端科学技術大学院大学を核に、研究開発施設や産業支援施設等の集積を図っている。
 平成14年4月には、公益財団法人石川県産業創出支援機構 (ISICO) によりパーク内の連携及び産学官交流を推進するために、ISPの総合窓口としてサイエンスパークオフィスが開設。平成15年には構造改革特別区域法に基づく「新産業創造拠点化推進特区」に認定され、ベンチャー企業等に対する土地や建物の賃貸が可能になり、「いしかわクリエイトラボ」「いしかわフロンティアラボ」等、創業間もないベンチャー企業向けに、低料金で利用可能なインキュベート施設を設置し、産学官連携による研究開発のサポートや技術・研究者情報など、ハード、ソフトの両面から支援を行っている。
(2)石川県、能美市による補助制度
 


いしかわサイエンスパーク現地調査状況

・創造的産業等立地促進補助金(県)
  限度額30億円
・いしかわサイエンスパーク研究所等
 立地促進補助金(県)
  限度額10億円
・企業立地助成金(市)
  限度額7億円

合計で47億円の助成制度あり

 


いしかわサイエンスパーク フロンティアラボ全景


 以上のほか、長野県庁において「農産物の6次産業化」について、近江町市場商店街振興組合(金沢市)において「北陸新幹線効果と商店街振興策」について調査を行った。


現地調査

委員会名 農水経済委員会
目的 農水経済行政現地調査
日時 平成27年8月4日(火)〜8月5日(水)(2日間)
調査先 諫早市、松浦市、平戸市、波佐見町
出席委員 委員長 前田哲也、副委員長 宅島寿一、委員 八江利春、委員 小林克敏、
委員 吉村庄二、委員 中島廣義、委員 友田吉泰、委員 深堀浩、
委員 近藤智昭、委員 里脇清隆
概要

1.県央木材協同組合(諫早市)

 県内有数の取り扱い能力を持つ製材工場で「県産材の活用」等について調査を行った。

(1)県央木材協同組合の事業概要について
 


製材工場

 平成23年、島原・諫早地区の建築関係事業者等の4社で、製材施設を共同化しコストダウンすることにより競争力を確保し、地域森林(木材)資源を有効活用するために設立。林野庁から約2億円の補助を受け、総事業費約5億7500万円を投じて、年間2万m3の木材取り扱い能力を持つ製材工場を整備した。
(2)県産材の活用について
   これまで長崎県産の丸太の約6割は県外で製材されていたが、伐採から搬出、製材、乾燥、加工まで行う新工場の誕生により、運搬コストが削減され、それに伴う間伐材の有効活用等により、県産材の更なる活用を目指している。
[生産計画] 丸太購入量(m3) 製品生産量(m3)
平成26年度(実績)
平成27年度
平成28年度
平成29年度
平成30年度
6,195
6,500
6,690
7,190
7,740
2,785
3,042
3,131
3,365
3,622

 

2.松浦魚市場(松浦市)

 松浦魚市場を訪問し「再整備実施計画」について調査を行った。


(1)松浦魚市場再整備実施計画
 


現在の荷捌施設

 荷さばき施設を高度衛生管理対応の閉鎖型に建て替えることで、平成15年に供用開始した高度衛生対応買荷保管積込施設「おさかなドーム」と一貫した閉鎖型の市場施設を完成させる計画。それに合わせて、管理棟等の周辺施設整備も図るようにしている。
 現在、基本計画で挙がった下記10項目の課題に対応できるよう詳細な検討を加えながら基本設計を行っている。
@ 新造大型運搬船岸壁の確保   E 高気温時における水揚容器の品質管理対策
A 荷役作業面積を確保した温度管理、
高度衛生化閉鎖型荷捌施設への転換
  F 樹脂タンクによる計量販売による
無選別販売の拡大
B おさかなドームまでの搬送経路の整備   G 高付加価値化による質への転換
C 大缶等の積込場所の指定・確保   H 冷蔵庫等の拡充・改良
D 清浄海水の潤沢な供給   I 消費地への迅速な流通・交通網の整備

3.松浦水産(株)(松浦市)

松浦水産鰍訪問し「とらふぐの陸上養殖」について調査を行った。
(1)とらふぐの陸上養殖について
 

「平成18年度強い水産業づくり交付金事業」で、国、長崎県、松浦市より施設整備費の約70%の補助を受け、陸上養殖施設を整備。

陸上養殖施設概要
 ・総敷地面積 10,718.54u
 ・施設総建築面積 7,304.61u
 ・養殖施設 木造平家建 6,778.03u
 ・養殖水槽構造 鉄筋コンクリート壁シート張 120t水槽×58基
 ・生産能力 年間出荷量:約7万尾・85,000kg



 事業開始当初は陸上養殖のノウハウがなく、原因不明の病気により稚魚が大量死するなど、経営が困難な時期もあったが、海面養殖の経験を活かして徐々にノウハウを蓄積していき、また、関西方面の百貨店等への販売経路を確保することにより、順調に売上高を伸ばしている。


4.平戸市役所(平戸市)

 平戸市における「有害鳥獣対策」や「平戸牛の振興策」について調査を行った。

(1)有害鳥獣対策
   平戸市では「まちなか対策事業」というイノシシ対策を実施。その「被害防止対策重点地区モデル事業」では、市街地において地域ぐるみのイノシシ対策に取り組む行政区等に対して、防護柵設置にかかる経費などを助成したり、「特区捕獲隊育成事業」では、市街地において新たに捕獲隊を立ち上げる団体に対し運営経費等を助成することによって、有害鳥獣対策に取り組んでおり、下記のとおり成果をあげている。

項目

単位

年度

H18

H19

H20

H21

H22

H23

H24

H25

H26

イノシシ捕獲頭数

頭数

786

1,012

1,924

1,814

3,788

3,033

3,824

2,609

3,187

農作物被害推計金額

千円

36,785

22,377

12,952

17,060

29,233

34,371

20,247

11,134

12,762

捕獲隊従事者数

人数

90

180

180

169

173

175

196

182

209



5.長崎県窯業技術センター(波佐見町)

 長崎県窯業技術センターを訪問し、波佐見焼関係団体との意見交換と、「センターの最先端設備」等について調査を行った。

(1)波佐見焼関係団体との意見交換会
   波佐見焼振興会、波佐見陶磁器工業協同組合、長崎県陶磁器卸商業協同組合の3団体の関係者と波佐見焼の振興について意見交換を行った。
 消費の低迷により、日用和食器出荷額も大きく減少するなか、「波佐見陶器まつり」の運営、「東京ドーム・テーブルウェアフェスティバル」や「はかたdeはさみ」等の県外展示会への出展や後継者育成に力を入れることにより、波佐見焼は生産額こそ減少傾向にあるものの、全国シェアを伸ばしている。
(2)長崎県窯業技術センターの施設見学
 


5軸モデリングマシン、3Dプリンタ

 センターでは最新の3次元デジタル技術を駆使した共同研究、新商品開発を行っており、平成26年に導入した5軸モデリングマシンを用いることにより、より複雑な形状にも対応し、利用者の高度な要求に応えている。
 以上のほか、平戸瀬戸市場において「農水産物加工品等の流通・販売」について調査を行った。

 

 

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