10月7日から3日間、長崎市の諏訪神社の秋の大祭(くんち)に奉納されるもので、様々な芸能が含まれる。寛永年代から歴代の長崎奉行が、特にこれを援助したので年々盛大となり、長崎の伝統行事として市民生活に定着し、延宝元(1673)年以降は丸山・寄合の両町を除き各町は7年に1回のわりで奉納踊を出すことになり現在に至っている。奉納踊は各町ともに傘鉾(かさぼこ)を先頭に立て行列を組み、社前で奉納踊を披露するが、傘鉾は江戸時代の中期頃より大型化するとともに趣向がこらされ、奉納踊も龍踊(じゃおどり)、龍船(じゃぶね)、唐人船、鯨引、太鼓山(コッコデショ)など極めて多彩な内容を含み、特に長崎独特の文化的伝統を伝えるものとして重要である。