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ファイル 旧松浦家住宅(千歳閣・九皐斎・玄関)

旧松浦家住宅(千歳閣・九皐斎・玄関)
有形文化財(県指定)
よみがなきゅうまつらけじゅうたく(せんざいかく・きゅうこうさい・げんかん)
指定年月日平成22(2010)年3月5日
所在地平戸市鏡川町12
所有者公益財団法人 松浦史料博物館
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 旧松浦家住宅は、平戸松浦家37代詮(あきら)によって、明治26(1893)年に自邸として建てられた木造瓦葺、平屋建ての建物である。主屋にあたる千歳閣を中心に、奥に書斎に相当する九皐斎、手前に玄関の3棟が連なる。現在は松浦史料博物館として利用されている。
 千歳閣は、謁見の間として建てられたもので、南側の24畳と32畳の2室を主室とする。 室内は、内法高が6尺5寸、天井高が12尺弱と高く、壁と天井に張り付けられた金銀唐紙に梶ノ葉紋が刷込まれ、シャンデリア風の吊り下げ照明のガラス笠には三ツ星紋もあしらわれている。 九皐斎は、3室が南北に並ぶ構成で、中央に床・棚・付書院を備えた10畳の座敷と細長い6畳の脇の間を置き、その南側に12畳の次の間、北側に床・棚のある10畳を配し、四周に半間幅の榑縁を巡らす。千歳閣とは南東隅に取り付く渡り廊下とつながる。渡外観も穏やかな印象を与え、千歳閣が表向きの接客空間であるのに対し、九皐斎は主人の書斎と内向きの接客空間として性格をもつ。
 玄関部分は、寄棟屋根で、南面平側中央に同じく寄棟の向拝屋根を突き出して式台を構える。式台は、幅2間で正面に舞良戸4枚を嵌め、奥行も2間ほどで向拝柱上部には木鼻を載せる。
 以上のように、旧松浦家住宅は、明治26年の建設で、千歳閣・九皐斎・玄関部分からなり、博物館として利用するために一部手が加えられているものの、建設当時の様相を良好に留めている。近代に建てられた旧藩主の邸宅遺構は全国的に見ても数が少なく貴重で、さらにこの建物は明治中期の創建という時期の早さ、規模の大きさと品格、一部洋風の要素を取り入れた構造と優れた細部意匠、保存状態の良好さなど、あらゆる角度からみて最上級の遺構と評価できる。

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