大哉(たいさい)具足とともに平戸松浦家29代鎮信(しげのぶ)がつくらせたもので、胴に書かれている資始の文字は、大哉と同様『易経本義』上彖伝よりとっている。その後この甲胄はいたんでいたので平戸松浦家34代清(きよし)が修理を加え愛用していた。胴の裏に家臣林衡の書いた説明文がある。甲は犀頭兜で鉄黒塗茶縅の錣(しころ)をつけ、後立には白熊をつけた斬新な意匠で人目を引く。鎧(よろい)は黒塗茶糸縅(おどし)で佛胴・壷袖・四間草摺の当世具足である。 大きな地図で見る