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長崎文化百選 みなと編
まなぶ

上五島神楽(上五島町・新魚目町) ●10月〜11月


▲上五島神楽の終盤に行われる獅子舞い
 

 

躍動感あふれる  勇壮な舞いに特徴
西北の風が吹き、うすら寒さを感ずるようになるころ、五島各地では秋祭りが行われる。秋祭りはだいたい10月から11月にかけてである。
上五島の青方では、11月2日から3日にかけて青方神社のお祭りがある。私は、この祭礼に神楽が奉納されることもあって何度か参拝したことがある。
上五島神楽は、旧村制で青方(現、上五島町)と魚目(現、新魚目町)域の神社に奉納されてきた芸能である。
この神楽の特徴は、舞い、太鼓、笛の全体に動きの速い躍動感が見られ勇壮なことで、要所要所に見所があるというメリハリの効いた構成で演じられる。
さらに、西日本で最長の四十八番が上演されていたという歴史的な背景から、今日では約三十番が可能であるが、長丁場である。「座祓(ざはらい)」に始まって、「岩戸開き」の後、「獅子舞」で終わる形式は、岩戸神楽のスタイルを踏襲しながらも、西の果て五島での特色のある神楽ということができる。上演曲目の中には、「神幣(こうべ)」や「神相撲」「潔戒(けっかい)」「注連(しめ)舞」「神通(かんづ)舞」など神事芸に近いものから、「折敷(おしき)」「四剣」のように曲芸的な要素を持つものもある。
神官が舞い、地元の人が神々と一体となって伝えている神楽は、暮れていく里の秋に、風情をそえている。


祭り行事メモ 青方神社
創建時期は明らかでないが、1006年(寛弘3)領内に高麗船が攻め入った時、領主は外敵降伏を祈願して社殿を建立。大己貴命を祀ったのが始まりと伝わる。その後、青方氏が国常立命ほか五神を合祀、「山王宮」として青方家代々の厚い信仰を集めた。1871年(明治4)「青方神社」に改称された。

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